自分の価値を高めて人を喜ばせるには
自分の人生の価値観の中で、人を喜ばせたいというマインドがある。
しかし内向型人間の私にとって、コミュニケーションで人を喜ばせるのは大変困難を感じるのである。
仕事で人を喜ばせるのも、なかなか難しい。
医師という職業においては、悪い話を伝える場面も多い。
慢性疾患外来・予防の関わりではコーチング的に勇気づけるを意識しながらコミュニケーションを取っているが、満足はしてもらえているかなとは思うこともあるが、純粋な気持ちで喜ばせるまではいかない(いきようがない?)と思っている。
音楽で人に喜んでもらえるということ
先日老人ホームにボランティア演奏に行った。
もちろん実力はプロに及ばない。
高齢世代が知っていそうな曲がいいかなと思って何曲か演奏した。
終演後、車椅子のおばあさんから、
「久しぶりに生の演奏を聞いて感動した!また来てほしい!」
なんて、熱く手を握られて、うるうるした目で感激されたときには、私も強い喜びを感じたものだった。
適職の考え方
ポッドキャストを聞いていたら、プロに満たない実力でなぜこの喜びが生まれたのか説明できるモデルに出会った。
「スキルを磨くこと以上に、どこで生かすかが評価につながる。」
そう言っていたのは、石倉秀明さん。キャリアの本を書いていらっしゃるようで、積読リストに入れてみようと思う。
一般企業・女性のキャリア形成に興味を持ちキャリアコンサルタントの編集長が配信しているポッドキャストを聞いているのだが、たまたま耳にした。
演奏会を開けば聞きに来てくれる人は、音楽に興味があり耳が肥えている人たちだ。そのような人たちにとっては聞き慣れた演奏の一つにすぎない。
しかし、今回の私達のように、演奏会に出かけることが難しい、生演奏であることに価値が生まれる場所に、出前演奏でいき、相手が知っている・興味のある曲を演奏したから、喜んでもらえることができたのだと思う。
これだけで食っていくことはできないが、単純に人を喜ばせたいマインドが満たされた瞬間であった。
この考えを自分のキャリア選択に活かせるか?
総合診療科は、医師の科の中ではまだまだマイナーである。今までは総合診療科が受け入れられている土壌で生きていくのが自分にとってストレスフリーなのではないかと思っていたところがあった。しかし、優秀な人材の中で内向型の自分は評価されにくい、埋もれてしまう。逆に総合診療科が少ない・いない病院に勤めることで、患者さんにとっての自分の存在価値が高まるのではないかと思った。