Day 154 Kelowna Spartan Superの全障害物解説【アラサー女子のスパルタcoop留学】
レースから2日経ちました。段々ひどくなる筋肉痛で苦しみつつ、今日は障害物の解説を書いてみます。
長くなってしまったのでレース前後の奮闘記は明日書こうかな。
スタート直後
イメージしていた通りの急斜面。前日の大雨でかなりぬかるんだ泥の中を走る。
1. 4 feet wall
1kmほど走ったところで現れた障害物。木製の壁を乗り越える。4 feetは120cmくらいなので、ひょいっと飛べば乗り越えられる高さ。クリア。
2. Hercules Hoist
大きな砂袋をロープで持ち上げる障害物。柵の上の方に足をかけて体重を使って引いていき、日本のレースでは既に6回ほど成功していた…はずなのだが、いつも通りやろうとしてもびくともしない。
どうやら前日の雨で水を吸って重くなっているとのこと。ボランティアのおじさんに「It's way heavier than you.(君よりずっと重いと思うよ)」と言われ、泣く泣く諦めて早速ペナルティランになってしまった。
(ちなみに最近のペナルティはバーピージャンプではなくランになっている。)
スパルタンレースあるある。いつもできる障害物を落とすのはかなりショック。失敗。
3. Monkey Bars
これは大き目の雲梯。さっきの障害物は体重が足りなかったが、これは軽い方が有利!いつも通りクリアでき、少しほっとする。クリア。
4. 6 feet wall
これは先ほどより少し高い壁。足をかけて登る。クリア。
5. Barbed Wire Crawl
有刺鉄線をくぐる。山道が全然整備されていなくて植物の茎や枝や石で膝が痛くなる。クリア。
ここからしばらく道と呼べるのかわからない急斜面をよじ登っていく。晴れていたはずなのに霧に包まれかなり肌寒くなり、周りから音が消える。雲の中にいたのかもしれない。
6. 8 feet wall
だんだん壁が高くなっていく。女性用に足をかけるところがついていて、なんとかとびかかってよじ登る。クリア。
7. Olympus
これ、いつもできないけど今回もできなかった。赤いところと鎖と壁の穴は手でつかんでいいんだけど、足は壁に踏ん張るしかないんだよね。それでだんだん下がってしまって落ちてしまう。
一回目で失敗したのでペナルティランになったのだけれど、「練習してみていい?」と聞いたらいいよ!と言われたので、3回くらいやらせてもらった。もちろん握力と腕力の無駄遣いだけど、練習できるなんて早々ない。
でも結局滑ってしまってできなかった。ボランティアの人も「私もいつもこれできないのよね~」と声をかけてくれた。いつかできるといいなあ。
8. Stairway to Sparta
これは日本のと少し違った。日本のは下記の画像のクライミングホールドの部分がなくて、すぐにシルバーの部分に飛びつける感じ。
女性用に端っこの方に足をかけるところはついているけれど、まず赤いホールドまで手が届かない。あと5cmくらいなのに。オリンピックのボルダリングで小柄な選手が最初のホールドに手が届いていなかったけれど、まさにあんな状況になる。
ただこの赤いホールド、かなりつかみやすそうで、届いてしまえば行ける気がする。。と思って、何度も壁に膝をぶつけながら勢いをつけてチャレンジ。
すると5回目くらいでやっと届き、なんとか足をかけるところに立つことができたが、そこからどうしていいかわからない。
近くのアジア人お姉さんが、「ジャンプして次のホールドを掴んで、今手をかけているところに足を持ってきなさい!」と登りながら声をかけてくれる。
今手をかけているところって、目線くらいのところにあるんですけど、、と思いながら、えいや!と飛び上がって上のホールドをつかみ、言われた通りのところに足をかけて、、、
なんとか登れた、、!
You did it!とお姉さんも上から喜んでくれる。まじか、これ登れたのか。
お姉さんにお礼を言ってまた走り出す。このあたりで山道がなだらかになって気持ちよく走れるようになる。クリア。
9. The Box (初)
これは初めて見た。縄をつかって壁を登って、上のネットに触らないようにしながら反対側に降りる障害物。
やり方がわからず戸惑っていると、またさっきのアジア人お姉さんが教えてくれた。縄の結び目が2つあるやつをえらんで、結び目に足をかけなさい!とのこと。
たしかに結び目が1つのやつと2つのやつがある!
縄に飛びついて、落ちそうになりながらも力を振り絞って一つ上の結び目を足の裏で挟むと、やっと箱の上の景色が見えた。
ボランティアのお兄さんもイエーイ!と喜んでいる。クリア。
10. 8 feet wall
もはや壁超えるとかは障害物に入らない。覚えていない。多分クリア。
11. Twister
Resist the Twister | Ring The Bellより
ここで苦手なTwisterが出てきた。この参考動画みたいに横向きになればよかったのかな。今回も滑って落ちてしまった。失敗。
前できなかった障害物に取り組む時にどうしても弱気になってしまう自分に気付く。できないと思い込んだらできないのは当たり前だろう、と落ち込む。
12. Atlas Carry
これは約40kgの鉄球を反対側の旗まで持っていき戻ってくるというもの。
普通に持ち上げると大変だけれど、地面に半分正座になって膝の上に転がして太ももの上にのせ、指をがっちり組んでしまえばかなり楽に運べる。
ワークマンのグリップ手袋をしていれば更に滑らない。
…という大多数の人には約に立たないAtlas Carryのコツを書いてみた。クリア。
13. Rope Climb
今回落として一番悔しかったのはこれである。日本ではいつもできていたが、今回は最後のひと踏ん張りのところで腕にも脚にも力が入らなくなってしまった。
これ、私は足に巻き付けて挟んで登るけれど、画像にあるように足で挟むほうがいいみたい。
どうしても悔しくて5回くらいやるけれど、力も入らないし、何度もすねを擦りむいた。しつこく5分ほどここにいた気がするけれど、ここにこだわりすぎるのも良くないと思い次を目指すことにする。失敗。
14. Beater (初)
Rope Climbができずにかなり落ち込みながら走っていたところに現れたのがこのBeaterである。
Monkey Barの間に回転するパートが入っていて、しかもバーの間がかなり広いのでほぼ諦めた状態でスタートした。
でも、身体を振り子のようにすれば反動でいけるかも?と思いつき、勢いをつけて動くバーに飛びついてみると、なんと、落ちずにとどまることができた。
そこからは勢いでぐんぐん進んでいき、気付いたらベルを鳴らしていたのである。自分で驚いてしまった。
先ほどいつもできていたRope Climbができずかなり落ち込んでいたので、代わりに新しい障害物をクリアできたのは飛び上がるほど嬉しかった。
捨てる神あれば拾う神あり、ということわざを思い出した。捨てる障害物あれば拾う障害物あり。(?)
自分ができるかできないかわからないくらいの程よい障害物は、自分を成長させてくれる。
この瞬間があるから私はこのレースを続けているのかもしれないな、と思った。
ちなみにこのあたりで事前に発表されていた障害物と順番が合わなくなってくる。前日の悪天候でDunk Wallという泥水の中に入る障害物が閉鎖されていたので、これが代わりだったのかもしれない。
15. The Bender
これ、手前に反り返った鉄棒に飛びついて、反対側から降りる障害物である。
ある年の新潟レースでは、雨の中のこの種目で滑った瞬間に右腕でこらえようとして、首筋をひどく痛めた。
それからはこの種目の前に首と肩を少し伸ばしてから挑むようになった。今回も怪我なくクリアできてよかった。
16. Sandbag Carry
35kg~40kgの砂袋を運びます。
最近このあたりの重いものを運ぶのが軽く感じてきた。
ちなみにマップではSandbag Carry ×2 と書いてあったけれど1つでした。これも悪天候で変わったのかもしれない。
17. Z wall
これはクライミングの横向きバージョンという感じで、慎重に行けば大丈夫。でも握力を使い果たしていたので、なるべく足を使って滑らないように進んだ。クリア。
18. Spear Throw
これはやり投げで、的に刺さればクリアなのだけれど、成功したことはなくて今回も刺さらなかった。
でもいつもよりは的に近いところで落ちた気がするので、次は刺さるかもしれない。
どうしても落ちる瞬間にやりが横向きになってしまうのよな。。
19. Vertical Cargo
これはネットを登って降りる障害物で、いつも簡単にクリアできるのだけれど、ここで指の力がほとんど残っていないことに気付いた。
目の前のネットが握れないのである。
さすがにいろんな障害物で握力が残っていない。仕方ないのでネットに腕を通して、大きい筋肉を使うようにしながら登った。それでも肩や腕ももうプルプルしている。使える筋肉がもうないかもしれない。
20. Bucket Carry
これは砂利の入ったバケツを運ぶ障害物。
写真とは違って蓋がついているので、私はいつも首の後ろに乗せている。
これのおかげで肩と首を擦りむいてしまっていたが、まあレース中のアドレナリンでほとんど痛みは感じない。
このバケツを運ぶコース上に小さな川があって、水の中に入らないといけなかった。でも先ほどのRope Climbで擦りむいた足首を洗うのにちょうどいいか、という謎のポジティブ思考が生まれ、せっかくなのでちょっと足を冷やしてみた。クリア。
21. A-frame Cargo
これも先ほどのVertical Cargoと同じでネットを登る障害物。Aの字の通り斜めになっているので、先ほどの垂直のネットよりは登りやすい。ここにカメラマンがいたのでピース。
22. Inverted Wall
これは手前側に傾いている壁を登るのだけれど、登っていると見た目以上に傾斜が感じられる。最後の力を振り絞って飛びついて、足をかけて乗り越える。クリア。
23. Multi Rig
吊り輪を渡っていく障害物。握力がすこし回復していたけれど、日本のものよりリングの直径が太いのと間隔も遠かった気がする。
あと途中で縦の棒があって、永遠にこれの攻略法がわからない。失敗。
24. Slip Wall
ロープを使って壁を登っていくもの。カメラマンがいたのでポーズをとってみたりする。せっかくカナダまで来たし、最後はいい写真を撮ってもらおう。
まとめ
もしかしたら順序が前後しているかもしれないですが、以上が今回経験した障害物でした。Plate DragとDunk Wallは悪天候で閉鎖されていて、Superは25個あるはずなので数が合わないけれど、私が忘れているだけか、予定の変更があったのかもしれません。
あと最後のFire Jumpはマップにもなかったけれど、日本だけなのだろうか。
ちなみにGarminの記録によると12.11kmあって、これもスパルタンあるあるだけれど、距離は目安の10kmより長かったです。笑
記録は2時間33分57秒。新潟のSuperは2時間52分だったので、一応ベスト更新かな?
ひとまず怪我無く完走することができ、初めての障害物もクリアでき、大満足のレースでした。これで9回完走したことになる。
最後に、個人的に気に入っているレース中の自分の写真です。
困難だらけだったけれど、日本から遠く離れた地で目標を達成した自分を誇りに思います。
では。
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