「天国と地獄(第5話)」ドラマの折り返し点。新しい犯人の浮上で心がどう交わっていくか?
まずは、今回は前回、柄本佑が証拠の入ったロッカーを見つけてしまったことから、綾瀬と高橋の入れ替わりに気づくところからの導入。あまりにも簡単に信じる柄本を安易にも感じるが、人が人を信じるというのはそのくらい簡単なこととも言える。よく知っている人に対しては、外見よりも、日常の仕草やルーティン、表情や癖だけを五感として受け入れているということはあるということだそれを納得させるために綾瀬と高橋の演技がるということ。これで、この状況を知っているものが一人増えたということだ。しかし、柄本と高橋が長い付き合いのように飲んでいる風景はまさに役者の凄みを感じた。
そう、綾瀬も高橋も、とにかく回を重ねるごとの入れ替わり演技に違和感がなくなっている。というか、成り代わっているに近い。そう考えると、ドラマが終わった後、いや、今の日常生活でいろんな不都合はないのか?それぞれの役のくせも演じているが、自然にそれが出るとかもありそうである。このドラマに関しては、役者の凄さというものを見せつけられている。
今回は、誹謗中傷で高橋の会社の危機になり、その奥に男の嫉妬と欲望が隠れているという話。そう言われれば、中尾明慶が出ていたのねという感じでしたね。それなりの役者は印象的に使って、後で上手く配置させるのは、テレビドラマではよくある技ですものね。しかし、情報漏洩に加担したのが、溝端だったというのは、面白かった。この人のお手柄はもうないのかもしれない…。いや、最後は溝端が最も格好いい感じで終わるのもありですね。
今回の見どころは、その中尾を捕まえるために、綾瀬がドレスアップして闇カジノへ突っ込んでいくところ。まずは、車での着替えで、自分の身体を褒めながら、どう考えてもみんなが振り向く姿で突入。こういう雰囲気、日本の刑事ドラマにはなかった感じですよね。本当に、こんなカオスな刑事ではなく、ストイックでエロチックな格好いい刑事ドラマが綾瀬はるかで観たい感じですよね。
そして、殺人事件の本質は、色々と混沌としてきた。まあ、そんな単純な話をこの脚本家が書くわけがないのだが、ドラマの折り返し点あたりで、終盤に向かって視聴者をちゃんと惹きつけていく技術は流石である。
流れ的には、中尾のようにまだあまり出番がないのが岸井ゆきのだったりする。高橋の妹なのだから、最終的に何か重要なファクターなのか?そして、綾瀬のスパイ的な役目になった柄本佑がいかに働くか?なんだかんだ言っても、役者がこのドラマの質を高めていることは確か。
視聴者をまだまだ混乱に落としながら、最後にどんでん返しというところか?まあ、それがわかる頃には春ですな。
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