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「行列の女神〜らーめん才遊記〜」。後々まで、客がつくグルメ裏事情ドラマ。黒島結菜、大期待!

テレビ東京 ドラマbiz とりあえず、予定通りに始まった。先週始まった月9は、早くも2話で中断とのこと。このドラマも最後まで普通に続けられるが見えないところだが、初回は上々の立ち上がり。新しいドラマに飢えている方も多いと思うので、結構、視聴率取れるのではないだろうか?

なんせ、主役が誰もが好きな「ラーメン」である。原作は、久部緑郎・作、河合単・画の『らーめん才遊記』。いわゆるグルメ漫画である。主演は、「グランメゾン東京」の料理人の記憶も新しい鈴木京香。二作こういうのが続くと、鈴木京香は料理がうまいというイメージがつきますな。でも、ラーメンを茹でて振り上げる姿はなかなかでありました。そして、新米社員役で黒島結菜。この間の「スカーレット」での姿や役どころがイマイチだったが、ここはすごくいい。彼女のキャピキャピ感がドラマの力になっている。多分、新入社員が入る4月に合わせた感じなのだろうが、そこのところはちょっと残念な気がする。

周囲のキャストも、漫画的な演技というか、なかなか強者揃い。ラーメン評論家の石塚英彦は、まんまであるが、こういうキャスティングはテレビドラマにとっては安心感に繋がる。前野朋哉なども、その口である。

で、初回は、古びれた泉谷しげるが経営する中華店を再生する話。ラーメンをはやらせるのは、味だけではないということ、そして味を総合的にデザインするということがよくわかる回であった。とはいえ、この施策で3日で客を増やせるというのは、ラーメンという素材あってのことだろうね。そして、新規開店的なものは、客を惹きつける。そういう部分では、その後どうなの?というところが抜けているのは、まあドラマ世界である。

考えれば、その昔テレビ東京は汚いお店を再生するバラエティ企画をやっていたが、あれに近い感じである。一品の目玉で、マスコミに売らせ、とりあえず集客する。そこには、こんな中華屋ではありえないホームページなるものが最後に出てくるのも、今風なのだろう。

しかし、ここでの黒島結菜は、他の演者を「イラッ」とさせる役であるが、そこがとても可愛い。多分、総合的には、そんなにまだ役者としてうまい人ではないが、今の若さと可愛さを出し切っている感は、今までの出演作で一番、よく見えるかもしれない。とにかくチェックである。

とは、言え、このドラマあくまでも、主役は「ラーメン」である。最初に黒島が文句をつけたラーメンの改良や、主題の「もやしめん」の改良などは、家庭でもできるアレンジなのが面白い。そう、多分、これを見て家庭でインスタントラーメンアレンジなどをする人も多いだろう。グルメと料理、ビジネスという3方向から視聴者をねじ伏せてくる脚本はなかなかよくできている。(原作のなせる技かもしれないが…。)

多分、今の問題で疲弊している飲食業がどう再生していくかは、まだ誰もわからないだろう。でも、こういう過去の記憶のような再生話には多くのヒントが隠れている。そういう意味でも、最後まで制作して放送していただきたいものだと思う。こういう素材のドラマは、後々までストリーミングサービスなどでも見続けられるものであると思う。このドラマbizの枠も、この間の病院からラーメンという企画の大胆な流れで、さらに面白くなってきた感じがする。次週も期待できる新ドラマである。

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