筑後川マラソン2019 レース記
まずは今回の台風で甚大な被害に遭った方々に、心よりお見舞い申し上げます。大変な中で、のうのうとブログを書いているのもどうかとは思うのですが、個人的な忘備録の意味もあるので、記すことにします。
今シーズン一発目のレース、筑後川マラソン完走しました。
この大会に参加したのは2回目。毎回目標タイムを設定している以上、楽なレースは無いのですが、"大会で調整する"という概念がない僕にとっては、とにかく体力を削がれる一戦。
何がしんどいかと言えば、10月の暑さ、どこへ行っても風景が変わらない単調なコースに尽きます。
レースプランは直前で決めるということを前回のブログで申しましたが、目標はサブ3のもと今回は思い切って「ハーフまでウォッチを見ない」ということに。一度だけ感覚だけで走ってみたかったのです。
たとえサブ3ペース(キロ4'15)にのっていなくても、とにかく無理をせず、自分の信じたペースを踏むということを心掛けました。
「お疲れ様です!」
2kmほど経過したところで、隣のランナーに声をかけられます。一瞬戸惑いましたが、話してみるととあるブロガーさんでした。
そういえば、昨年の同大会の後に何気なく検索したらその方のブログがhitして、花柄シャツを着て目立っていた僕のことを少し書かれていたのでした。仕舞いには、終盤歩いていたこともしっかりと!
その後、偶然にも基山ロードレースでお会いして「筑後川と福岡にいましたよね?」という話で盛り上がったのでした。今回もSAYSKYの似たような花柄シャツを着ていてよかった!こういう出会いも大会に出る醍醐味のひとつだったりします。
さてさて、前述の暑さと単調コースに加え、すっかり忘れていた最も手強い敵がありました。それは「風」。とにかく行きは向かい風ばっかり。
結構な強い風が、主に左斜め前から吹き付けて、これには参りました。とにかく風よけのために集団についていくも気休めにしかならず、バンバン受けます。
10km地点で掲示されている時計が目に入り、ちょうど43分ぐらい。サブ3ペースでは42'30なので遅いけど焦りません。
前半は90分切らなくていい、とにかく淡々と。この大会はシンプルにハーフまで行って同じ道を戻るコース、つまり後半は必ず追い風になるから、それまでは無理に前を追わず進むことを心掛けました。
もし後半タレたら、追い風であってもペースが速くなることはありません。しかし脚が残っていてそれなりに進めれば追い風は味方してくれます。今は抑えるべきところ。今日は冷静でした。体幹で走れるとあまり風の影響を受けづらい気もします。手前味噌ながら、前半は結構いいフォームで走れていたと思います(笑)
さてさて、ここで気になることがひとつ。
僕が一番初めにできたラン友、K君の姿がスタート前も含めて一切見当たらないのです。もしかして出てないのか・・?と思っていた矢先、ハーフ過ぎですれ違いました。いるやん!。僕より300mぐらい先行している模様。
その後もペースは上げることなく20km掲示で87分台だったので恐らくハーフ通過は92分ぐらい。2分の借金。想定より遅いけど、何しろ脚はまだまだ残っているので気にしない。ここで初めてMCTチャージゼリーを入れ、待ちに待った22km地点で折り返し!
吹けば飛ぶような唯一の折返し地点としてはあまりにもしょぼいコーンを回ったら当然向かい風は止み、いきなり脚が回り始めました。よっしゃ!俺の時代が来た!
23kmで初めてウォッチを見ます。下り基調も手伝ってキロ4'03。上げすぎだけど、いい感じです。ここから前半で脚を使ってしまったランナーがポロポロとこぼれてきます。
しかしまぁ、風を前で受けなくなったのはいいけど、その代わりに日差しが強くなり始めました。これもまた左前からバチバチ照ってきて相当暑いのです。
3キロおきぐらいに設置されたエイドでも、ポカリより水を求め始めました。とにかく浴びたくてしょうがない。感覚的に、浴びてもすぐ乾いてしまう。更に30km手前でふくらはぎがピキピキッと。相変わらず来るのが早いなぁ。
また今日履いたシューズがズームフライSPというもので、これが通常よりやや小さめに作られており、自分にとっては丁度よいつもりも、しばらく走ると親指の爪が当たって痛くなってきていました。「これ爪剥がれてんちゃうか?」みたいな。
そんなこんな、そこそこしんどくなってきた30km地点、時計を見ると2:10。サブ3を目指すなら遅くとも2:08で通過しないといけないところ。つまりハーフから思ったよりペースを上げれていないのです。
ざっと計算して残り12kmをキロ4'10で刻まないといけないのですが、暑さと今の疲労度を鑑みて諦めました。
となると唯一の希望。というか、モチベーションはひとつ。K君に勝つこと(笑)。K君は9月の30kmペース走でも落ちることなく終え、間違いなく僕より調子は上。ただし、ハーフ後に彼と集団を組んでた人らが結構落ちてきていることを考えると、彼も落ちてくる可能性があるなと思いました。
本大会のコースは割とクネクネで先が見えづらいのですが、たまーに2-300mほど先を見渡せる時があり、どーも遠くに彼の水色のシャツが見えるのです。そして段々と近づいてきている気も。
そして遂に36kmあたりで捉えます。彼もまさか追いついてくるとは思っていなかったようで、驚きを隠せない様子(笑)
ただし、後ろから見たフォームが全くヘロヘロではなかったので、簡単には勝てなさそうだなと思いました。実際また抜かし返され、必至に付いてってまた抜いて、みたいな。
またもうこの時は、400mおきぐらいに、ふくらはぎの攣りがきていて、左だけだったのが右にも。たまーにそれをかばうためにウンコもらした奴みたいに脚を引きずった動きになり非常に格好悪い。
それでもMGCの中村選手のようにコンパクトに力強くなフォームを心掛け、最後の最後まで踏ん張ってなんとか3時間3分48秒でゴール。K君にも20秒差をつけてなんとか勝利。出場者約1800人中僕が49位、彼が50位。まさに死闘でした。
それにしても今回もキツかった・・。暑い寒いに関わらず、楽なマラソンなんて無いんですけど、今回も当然のように苦しいレースでした。
ゴール後は2時間46分で先にゴールしていたチャラ師匠Yさんが、「記録証、可愛い子のところで貰おうぜ!」と言い出し、既に死に体である僕ら2人は「もう誰でもいいっす・・」てな感じでしたが、相変わらずというか色んな意味で強い人です(笑)
ということで総括。
まず30km過ぎても体力が残っていて、前・後半でみるとイーブン(若干ネガスピ?)で走れたのが大きい。また今回は10日前から糖質を制限し、3日前から多めに取るというカーボローディングと、前回で書いたモルテンやMCTゼリーの使用、そして冷静に前半脚を抑えられたこと、これが活きた気もします。
そして何と言っても6月から定期的に取り組んでいた30km走、これはとても大きい。精神的な余裕が今までと全く違います。
更に走った後。筋肉のだるさの殆どが臀部とハムストの上部でした。今まではもっと下の方だったり、大腿四頭筋(前もも)の辺りだった気がする。後ろの筋肉が使えているのは、良い傾向ではないかと思います。
タイムは全く納得いってませんが、収穫は多いレースでした。なんたって昨年は3時間20分でしたからね・・。
反省点は、日焼け止めを塗り忘れたこと!写真ご覧ください、僕もうケニアに帰化しないといけないかも。しばらくヒリヒリと付き合うことになりそうです。
しばらく休んで1ヶ月後の福岡に2:55切りに向けて備えたいと思います。参加された皆さんお疲れ様でした。そして、応援してくださった方、ありがとうございました!