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奥田民生「ACO CHiLL CAMP 2024」現地ライブレポ in 富士山樹空の森(24.5.19)

民生さんのお誕生日に行われたフェスからちょうど1週間。車で意地の日帰りをキメたあの時は山梨、今回は静岡。山梨より近いしこれはもう日帰りだろ。(アホ)
どこまでも車で行っちゃう系親子、2週に渡り本気の見せ所でございました。(アホ)


そんなラブシャのレポも上げてますのでそちらも是非!↓

 
ではアコチルレポ、早速いきます!




開演前

前から3列目をゲット。しかも、前の方々の間からちょうど民生さんのお顔が見えるラッキーなお席。
なんせ前から3列目なので、弦を押さえる指の動きや、全力で歌ったときの首筋に浮かぶ血管、サングラス奥の瞳の動きまでしっかりと見ることができた。

ポツリポツリと小雨が降る曇り空だが風はそこまでなく、長袖で来たので気温もちょうどいい。
雨さえ降っていなきゃ完璧な天気だった。


民生さん登場

新しいグッズである白T姿で民生さん登場。ちょうど冷たい風が吹き抜け、半袖の民生さんは両手で身体を包むようなジェスチャーをしつつ、眉を下げ「寒い」と口パクして苦笑い←カワイイ

拍手と歓声に応えるように両腕を上げて振ったあと、席に着き、ミニキーボードに内蔵されているブルームーンギャラクティカをBGM代わりに流してギターをチューニング。

チューニングが終わり、いつも通りBGMをフェードアウトで消そうとするも、誤って手がスイッチに当たり意図せずブッチ切ってしまう。思わず出た (´ё ` )「あっ!!」に観客も爆笑。
その後苦笑いしながら再びBGMをかけ、もう一度フェードアウトのやり直しを律儀に行う(´ё ` )の可愛さ。


1.息子

(´ё ` )「こんにちは奥田民生です、よろしくお願いします」

そう言うなりイントロを弾き、歌い始めたのは「息子」。
ずっと生で聴きたいと思っており、先週のラブシャで初めて聴くことができた曲。しかも前回はバンドバージョンで今回は弾き語りバージョン。なんて贅沢なんでしょう。

前回のバンドバージョンよりも落ち着いた環境で、よりしっとりじっくり聴く「息子」。
民生さんの伸びやかな歌声とアコギの音色が1つに溶け、じんわりと身体に染み渡っていく感覚がした。


MC①

(´ё ` )「はい、1曲目は下ネタでした!!『息子』とか言って!すいませんでした、ご家族連れも多いのに!笑 下ネタ言ってすみませんでした笑」
 
 
初っ端から民生節全開のMCに会場は爆笑。

 
(´ё ` )「皆さん楽しんでますか」

\(拍手&歓声)/

(´ё ` )「…ねぇ、すごい天気もいいし」

 
そう言って見渡す限り曇天の空をぼんやりと見上げる民生さんにまたもや会場は爆笑。

 
(´ё ` )「昨日はよかったね、天気もよくて。去年も来たんですけど、富士山見て演れないんですよ。…どうも流れが悪い笑 雨が降るんだよね、なんか毎回この画見るよ?笑…来年俺いますかね?呼ばれないかもしれない笑」

\(爆笑)/

(´ё ` )「はい、あの、時間いっぱい頑張ります。…あの、45分と言われていますので。ここ(🥃などを置いてるスタンド)に書いてある笑 何曲とかは言われてないですけど一応その時間だけ」

(´ё ` )「だからこうやってずっと喋ってりゃ…3曲くらいになりますが笑」

\(爆笑)/

(´ё ` )「はい、まあとにかく頑張りたいと思います、よろしくお願いします!」


2.野ばら

(´ё ` )「別に(曲は)何でもいいんですけど…笑」

そう言って歌い出したのは「野ばら」。
歌詞に雨の描写があるからもしかしたらやってくれるかもなぁと思っていたところ予想的中。
こちらも先週のラブシャでバンドバージョンを聴き、そのちょうど1週間後である今回のアコチルでは弾き語りバージョンを聴けるという贅沢っぷり。

丁寧で、どこか暖かく優しいその演奏を1音も聞き逃すまいと集中し、その表情も動きも、僅かな空気の振動すら、記憶にしっかり刻み付けるように見つめた。


MC②

ここでは民生さんの可愛さてんこ盛りだった。

1口ジンジャーエール🥃を飲んだあと口元をタオルで拭いたところ、そのタオルの端がミニキーボードの鍵盤に当たり、ほんの一瞬音が鳴る。

(´ё ` )「!?」

タオルが鍵盤に当たったことに気付いていない民生さんは音が鳴った方をにゃんこレベルの速さで瞬時に振り返り、頭にハテナを浮かべながらサッと機材たち全てを見回して音の出所を捜索←カワイイ

さらにはギターチェンジでアンプから新しいギターにシールドを刺す際、刺す場所を間違って一瞬「あれ?…あ、刺す場所ここか」となる←カワイイ

チューニング中、男性が「民生さーん!」と声をかけるものの反応せず。
その数秒後、遠くの方から小さなお子さんの「たみおさーん!」が響くと、あまりの微笑ましさに思わず笑い声が漏れる会場。
先ほどの声掛けには無反応だった民生さんも口元を綻ばせ(´ё ` )「…………はい笑」と反応←カワイイ
 
チューニングも終わり、適当にギターを爪弾く。
何だかそれっぽい良い感じのフレーズが出ると、「ヒュー!!👏」と持て囃す観客たち。
それを受け、応えるようにまた良い感じのフレーズを得意げに弾き、観客は笑いながらまたそれにレスポンスをする。

(´ё ` )「これ(このやり取り)で10分くらい(時間を)持たすか笑」

\(爆笑)/

 

3.恋のかけら

この曲も何度か生で聴いたことがあったが、今まで聴いたどの「恋のかけら」より魅力的に感じた。

すでに2曲演奏して、弦を押さえる指先も喉も暖まってきた民生さん。
いつにも増して演奏のリズムは安定しており、テンポも軽やか。

そして何より、今日の民生さんは「こぶし」が安定している。
(※こぶし→歌の中で一瞬だけ音を上下させるテクニック。民生さんでいうと「さすらおう♪」の「おう」、「道はただえんえん続く 話しながら歌いながら」の最後の「ら」など意外と多用してる)

真っ直ぐ歌ってるだけに見えて意外とテクニカルな技もよく使う民生さん。この曲もこぶしを多用しているが、その節回しのタイミングと音程正確率がいつにも増して素晴らしい。

丁寧な歌唱と、軽やか且つ暖かみのある演奏に、何だか込み上げてくるものがあった。
この時こそぐっと堪えたものの、私の心は次の曲で完全ノックアウトされることとなる。


4.コーヒー

(´ё ` )「雨も降ってますが…雨が…降っても…大丈夫な曲を…僕は持っています(キッパリ)」

たっぷりと間を取りながら言葉を紡ぎ、最後は自慢気にキッパリ言い切る民生さん笑
会場からも拍手と歓声が。

 
(´ё ` )「そういう流れ(雨)の…選曲です」

 
話の流れ的にもしかしてそうじゃないかとは思っていたものの、イントロが始まった途端大興奮。大好きな大好きな「コーヒー」。
 
こちらも先週のラブシャでバンドバージョンを聴いた。そしてこの曲に関してはちょうど1年前、念願叶って初めて生で「コーヒー」を聴くことができたのも、このアコチルの舞台だった。
1年ぶり二度目の弾き語りコーヒー、民生さんが歌い出した瞬間から動悸が止まらない。

この曲で完全に喉が緩み、絶好調になった民生さん。
出だしから演奏の安定感と音程正確率が凄まじい。


その暖かくも鮮明な歌声が、どんよりとした空模様を動かし、静かに飲み込み、あっという間に変えていく。引き込まれる。魅せられる。

 
「休みが必要だ」


どこまでも伸びやかで、灰色のぶ厚い雲さえ切り裂くような力強い歌声。
その華奢な身体の一体どこからそんなボリュームが出るんだと思うほどの声量と迫力。
無意識に胸のあたりの服を鷲掴んでしまうほどに、訳もわからず涙が出てきてしまうほどに、奥田民生という男に魅せられた。



音楽は人を幸せにできると思いますか?

「できるんじゃないですか。一瞬だけでもね、その力はあると思いますよ。」


照れ屋で普段は真面目に答えようとしない民生さんが、そう即答したことが意外だった。

まさにこの時、コーヒーを聴き奥田民生に心を鷲掴まれていたこの時、ふとその言葉が頭を過った。
やっぱりシャイボーイがごく稀に紡ぐ真剣な言葉は違うなぁ、こんなにもわかりやすく実感させられてしまうなんて。


最後の最後まで圧巻の歌声を響かせ、会場は拍手喝采。
「あぁ、今日来てよかった。この人を好きでよかった。この人の音楽を好きでよかった。」
心の底からそう思わせてくれる演奏だった。


MC③

(´ё ` )「…『コーヒー』(という曲でした)。…たまには曲名間違わずに言える笑」
 
 
🥃を飲みながらそう言いつつ笑う民生さんに会場も爆笑。そうですね、いつも間違えてスピッツの曲紹介しちゃいますもんね←

 
(´ё ` )「さて……(時計をチラ見)まだ時間ある、もうヒット曲全部やっちゃったからな(ニヤリ)」

\(拍手&爆笑)/

(´ё ` )「もう雨の曲もなくなってきました…」

\「マシマロー!!」/

(´ё ` )「はい、それですやります笑」


5.マシマロ

そう言い、間髪入れず演奏し出したのは「マシマロ」。
この時点で私は大興奮。実は、今まで一度もマシマロを生で聴いたことがなく「今日雨だし歌詞的にマシマロとかやってくれないかなぁ」と思っていた。まさか本当にやってくれるとは。

「荒野に咲く花のよう」のあと、客席に向かってシャウトする民生さんと、待ってましたと言わんばかりに拳を突き上げる観客。

民生さん曰く「音符が2個くらいしかない。スカパラがやったら絶対つまんない。着メロにしたらずっと同じ音すぎて何の曲かわからない」曲にもかかわらず、ここまでで1番の盛り上がりを見せる客席。
皆ノリノリでリズムに乗っている。

そうさせるのはひとえに民生さんの持つグルーヴやその歌声。
単純な抑揚のないメロディーや平坦なリズムの曲を、リズミカルに、そしてグルーヴィーに歌い上げてしまう。民生さんが持つ沢山の能力の中でも特に個性的で、本当に一握りの人しか持ち得ない、まさに「才能」だと思う。


6.The STANDARD

(´ё ` )「皆さんこの後も最後まで…楽しんでください、『OT&UNICORN』を笑 前座をやらしてもらってます笑…OAU(のこと)ね笑」

 
この間、フェスで民生さんとOAUが一緒になったときTOSHI-LOWさんが「OAUは『OT&UNICORN』の略だ」と言ったことを知っている観客たちは爆笑。

 
その後、ギターチェンジをし、演奏し出したのは「The STANDARD」。
民生さんの伸びやかで丁寧な歌声と歌詞の深みを味わいながら、ゆっくりじんわりと音楽が身体に染み渡っていく。
 
変えたばかりの赤みを帯びたオレンジ色のギター。これがこの曲に本当に合う。
シャラシャラとした独特な高音の響きにより全体的に華やかな印象でありながらも、下からグワンと揺らし響かせるような圧力のある低音も同時にある。全体のボリュームも大きく、民生さんの声に迫力負けしない。
この曲にピッタリの素敵なギター。実際今回のギターはThe STANDARDの1曲でしか使われなかった。

エネルギッシュでパワーに満ち溢れた力強い歌声が鮮やかなギターの音色と共に響き渡り、会場を包み込む。
その音が空に溶けきるのを待って、じんわりとした余韻を噛み締めつつ観客たちは拍手を送る。
弾き語りならではの「良さ」がそこには確かにあった。


7.さすらい

(´ё ` )「はい……あの、ありがとうございました!!来年…あるかどうかわかりませんが、呼んでもらえたらまた来年もお願いします!」

そう言って演奏し出した「さすらい」。
誰もが知る名曲に、民生さんファン以外の観客もノリノリ。

何度も何度も聴いてきた「さすらい」だが、私が生で聴いた中で、この日が1番素晴らしかった。声量、音程正確率、何より歌っているときのパワーと覇気。
どこまでも伸びやかで明瞭で、聴く人の心臓を思い切り鷲掴むような引力のある歌声。

民生さんファン以外の人もいるからか、1番のサビで観客に歌うことを求めなかった民生さん。しかし、待ち構えていた観客たちは民生さんと一緒に合唱。
それを受けた民生さんは、眉を上げて観客をザッと見渡し頷く。
そんな小さなやり取りが素敵で、幸せで、心がじんわりと暖かくなった。

「このまま死なねぇぞ」では、天高く響き渡る力強い民生さんの歌声に合わせ、民生さんファンのみならず皆拳を空に突き上げる。
奥田民生、ここにあり。最高のステージだった。


拍手と歓声を受け、立ち上がって手を振る民生さん。捌けるかと思いきや再び席に近寄り、🥃を1口飲んで口元を拭いてから、また拍手に応えるように両腕を上げ、最後はいそいそと袖へ戻っていかれた。


OAUの止まらない民生さんイジり

民生さんの出番が終わり、残るはOAU。
当初からOAUまで見て帰るつもりだったが、ステージセンター若干上手寄りに民生さんのスタンドマイクが移動されたので「こりゃ民生さん出てくるな」と思っていた。

OAUの出番前、COWCOWの善しさんが前説で登場。COWCOWといえばな「当たり前体操」を一節やり、客席は大盛り上がり。

その後OAUが登場すると、開口一番、

TOSHI-LOW「当たり前♩当たり前♩当たり前体操♩奥田民生が~アコチルに来ると~♩雨降る♩」

早速イジられる民生さんに笑いが止まらない観客。
その後も、何曲か終わったあと少し雨が止んだタイミングで

MARTIN「雨止んだね」

TOSHI-LOW「奥田民生が帰ったからだよ」

\(爆笑)/

M「ステージ終わったら(民生さんに)謝られた、『俺いつも雨降っちゃうんだよね』って」

T「だから来年どっち取るかだよね、雨が降らないアコチルか奥田民生がいるアコチル笑 どっちがいい?笑」

M「(民生さんが)いた方がいいよ!」

 
まさかの来年オファーするかどうか問題に観客も爆笑。
民生さんのことが大好きなTOSHI-LOWさんのイジりはその後も止まらない。


T「ちょっと前までフェスなんか止めちまおうかなって思ってた。だってさ、つまんねぇじゃん。ダイブしちゃいけないだ、モッシュしちゃいけないだ、奥田民生が酒飲んじゃいけないだ、いつからそんな窮屈なことになったの」

 
真面目な感動系曲前の熱い語りパートでも民生さんイジりを入れ込み観客をクスッと笑わせるTOSHI-LOWさん。
民生さんのことが大好きな人は沢山いるけれど、これほどまでに愛が溢れている人はTOSHI-LOWさんくらいだと思う。

 

民生さん呼び込み

アンコールの拍手を受け、OAUが再び登場。

 
T「雨また降ってきたね」

\(空を見上げたりとザワザワ)/

T「雨が降ってきたということは…あれ?戻ってきた?雨を降らせる…干ばつの地に行ったらありがたがられるんじゃないか(ボソッ)」

\(爆笑)/

T「奥田民生ーー!!」

 
イジりにイジられて登場した民生さん。手首をブラブラとさせながら出てきたところ
T「手震えてるのかと思った笑」
とさらにイジられる笑

笑いながらペコペコとしたあと、本格的に雨が降りだしつつある空を見上げ、

(´ё ` )「…もう普通に降ってるやん」

\(爆笑)/

 
その後、話題はOAUのステージの話に。

 
(´ё ` )「あのチャラーン♩て(ギター)弾いて喋るやついいよね笑 俺もやっていいすか笑」
 
\(爆笑)/

 
TOSHI-LOWさんの、いい曲の前にギターをBGMにしつつ熱く語るパートを羨ましがる民生さん。
「やっていいすか笑」と言うと、気を利かせてMARTINさんがヴァイオリンをいい感じに弾いてくれる。そして民生さんご自身もギターを爪弾きながら、

(´ё ` )「まあね…こんな雨になって全部俺のせいだと思ってますけど……よく考えたらコイツ(TOSHI-LOW)も毎回いるんすよ笑…だから……お前じゃ!!!!」

\(爆笑)/

T「…びっくりしたぁ~…」

\(爆笑)/

 
急に爪弾くのをやめてジャンジャンッ♩とギターを弾くと同時に大声でTOSHI-LOWさんのせいだと指摘する民生さんと、完全な不意打ちをくらい胸に手を当てて驚くTOSHI-LOWさん笑
一連の完璧な流れに会場からは笑いが止まらない。

 
(´ё ` )「だから来年俺1回休んで…それで雨降ったらお前(のせい)だ!!笑」

T「いやいやいや笑」

(´ё ` )「というかあのギター(をBGMに)弾いて喋るっていうのは…俺らの時代は南こうせつさんだから笑」

T「あぁそうね」

(´ё ` )「だからそれを…(TOSHI-LOWが)復活させた…笑」

\(爆笑)/

T「来年こうせつさん呼んできてよ」

(´ё ` )「なんで俺…笑笑」

T「何でも(誰の連絡先も)知ってるでしょ?」

(´ё ` )「知らないわ笑」

 
民生さんならどんな人とも繋がっていると信じて疑わないTOSHI-LOWさんに爆笑の会場。

 
T「わかった、じゃあALFEE(THE ALFEE)とか連れてきてよ」

(´ё ` )「ALFEE?笑」

T「そう、 ALFEE。なんか(この舞台に)合いそうじゃん、色々知ってる(関係性もある)でしょ?」

(´ё ` )「いや俺ALFEEそんな知らない笑」

\(爆笑)/

T「じゃあやっぱり陽水さんか」

 
色々あっても結局毎回陽水さんに落ち着くTOSHI-LOWさん笑

 
T「あの人(陽水さん)呼んできてよ笑 陽水さん蟹で来るんでしょ?」

(´ё ` )「10年前までは蟹で来たんだけどね…最近はもう蟹くらいじゃ来なくなったね」

T「じゃあ何?」

(´ё ` )「…海老? ウソウソ笑」
 
T「ちっちゃい声でウソウソって言わないで笑」

 
ウソウソをオフマイクで言って笑う民生さんにツッコむTOSHI-LOWさん、軽快なやり取りに会場は爆笑。


encore1.最後のニュース

T「そんな陽水さんが未来を予言したような曲を作ってて  僕らもカバーさせてもらったりしてますが」

 
そうして始まった「最後のニュース」。
民生さんが1番を歌い、2番でTOSHI-LOWさんにバトンタッチ。最後のサビでは主旋律を民生さんが歌い、上でTOSHI-LOWさんがハモる。

この曲が、こんなに良い曲だと思っていなかった。
まずOAUの演奏がとにかく素晴らしい。全てを巻き込み飲み込んで巨大な渦を作り、観客のみならず、ステージ上の演者をもその世界に没入させてしまう。

「人の曲は誰よりも真剣にやる男」であり、さらに「周囲のギアが上がるとそれに乗せられやすい男」でもある民生さんは本領を発揮。
いつもの緩さの面影を残しつつも僅かに責任感のようなものが見え隠れするその姿。

さらに、1番の出だしではご自身がしっくりくるように節回しを少し変えたりしていたのに、最後TOSHI-LOWさんと2人でハモるパートでは節回しを原曲から一切変えず、あの早口で変則的なリズムのメロディーをTOSHI-LOWさんとズレてしまわないようにしっかりと歌い上げた。

普段、早口だったり言いづらい言葉だったりは節回しを変えたり、もしくは噛んでしまって「間違えた!!」等のご愛嬌になることの多い民生さんが、あそこまで早く複雑なリズムの曲を最後まで一度も噛まず、ハモリのTOSHI-LOWさんともズレずに歌い切ったことが衝撃的で、本当に本当にかっこよかった。
そう、いつもできないのではなくやらないだけ。その並外れたリズム感と音感。本気を出した民生さんはこんなにもかっこいい。

そして、OAUの熱の入った演奏に民生さん自身も乗せられ、間奏ではギターをかき鳴らしながらオフマイクで短くシャウト。
この曲で叫んでる民生さんを見たのは初めてで、珍しいその姿にこちらも胸が熱くなった。

青い炎のように、静かに熱く魂を揺さぶる凄まじい演奏が会場を包み込む。
夕暮れ時、生憎の雨模様ではあるものの、その屋根から滴り落ちる雨粒と灰色の厚い雲ですら絵になってしまうような、不思議な世界を作り上げる1曲。本当に本当に素晴らしかった。


MC④

T「ありがとうございました、こんなに(人が)残ってくれるとは思っていなくて」

\(拍手)/

T「ちなみに今回(のアコチル)、1番人が入りました」

\(拍手&歓声)/

T「そして1番、マナーが良かったです」

(´ё ` )「お!雨が降っているからか?」

 
TOSHI-LOWさんの素敵な報告に、一切空気を読まない横槍を入れる民生さんに爆笑の会場。
その後もMCが続き、話題は先ほどの「OT&UNICORN」の話に。


T「OAUは『OT&UNICORN』だからね」

(´ё ` )「……『&』を『A』に入れるなよ笑」

\(爆笑)/

(´ё ` )「『&』が『A』って笑」

 

encore2.帰り道

T「さ、もう(曲やって)帰りましょ笑 今日帰って、明日からも仕事や学校頑張って、ちゃんと『ただいま』と『おかえり』を言うんだよ!(先生のような口調)」

\ちびっ子たち「はーーい!!」/

T「元気だね!君たちが未来だからね、俺らじゃない。大人たちが楽しんでいるのを見て、大人たちの背中を見て、立派な奥田民生大先生の背中を見て育ってください!」

 
じっと黙ってTOSHI-LOWさんのMCを聞いていたところいきなり名指しされてびっくりする民生さん←カワイイ
くるりと後ろを向きご自身の背中を指差してアピール←カワイイ


そうして始まったラストの曲、「帰り道」。
去年もこのアコチルのステージで聴き非常に感動したのだが、今年はさらに素晴らしかった。
1番を歌い出した民生さんの安定感。
暖かく、不器用な優しさを孕んだ実直な歌声が身体に染み渡り消えていく。

2番でTOSHI-LOWさんにバトンタッチ。民生さんはギターを弾きつつ、サビで下ハモに回る。

この曲を聴くと毎回思うが、OAUのMARTINさんが本当に素晴らしい。その場の空気を察し、細やかな気遣いができる素敵な人。
普段MARTINさんはサビの下ハモを歌っているのだが、その下ハモはTOSHI-LOWさんが「俺歌えないもん(難しすぎて)」と言い切るほどの難易度。
OAUではMARTINさんしかそのパートが歌えないため、民生さんが主旋律を歌う1番ではMARTINさんが下ハモを担当。

しかし、2番でTOSHI-LOWさんがサビを歌うとき、民生さんが下ハモに回ることをわかっているのでMARTINさんは歌わず演奏に専念。曲全体の声のバランスを考え、ゲストである民生さんを自然に立てる姿勢が本当に素敵だと思った。

そしてその、OAUでMARTINさんしか歌えないという難易度激高の下ハモを難なくさらっと歌ってしまう民生さんの凄さ。

さらに落ちサビでは主旋律を民生さんが歌い、そのまま最後のサビに入る瞬間、民生さんは下ハモに切り替え、主旋律をTOSHI-LOWさんが歌う。
下ハモに切り替えたことすら観客に意識させず、そのまま成立させてしまうその歌唱力と音感。去年もここで大感動したが、やはり何度聴いても素晴らしい。

ギターは持っているものの、OAUの素晴らしい演奏を邪魔してしまわないよう、折々にほんの少し爪弾く程度に留める民生さんの気遣いも素敵だった。

民生さんとTOSHI-LOWさん、2人の伸びやかで美しいハーモニーとそれを支えるOAUの演奏が会場全体に響き渡り、夕暮れ時の切なくも暖かい空気も相まってじんわりと心に染み入る。

アコチルというフェスの良さが全て詰め込まれたような、そんな素敵なステージだった。


(´ё ` )「OAU!!!」

T「奥田民生ー!!」

会場は拍手に包まれ、ステージ上のOAUと民生さんはそれに応えるように手を振ってお辞儀をする。
KOHKIさんとハグを交わしたあと、TOSHI-LOWさんと握手し、そのまま軽くハグをする民生さん。
最後はMARTINさんにもたれ掛かるように肩へ手を回しながら袖へと捌けていった。


まとめ

もう本当に、本当に本当に来て良かった。
中津川ソーラーとアコチルは、何があっても毎年絶対行くと思わせてくれる最高のフェス。フェス初心者に薦めるなら間違いなくこの2つだ。楽しすぎる。

しかも前から3列目、とにかく近くて逆にどこを見たらいいかわからなかった。目に焼き付けたい部分が多すぎる。


このあと意地の日帰りをキメた我々母娘が学んだこと。「県外フェスの日帰りはやめよう」(当たり前すぎる)


何はともあれ最後まで読んでくださりありがとうございました!!全て私の記憶とメモを頼りに書いたレポなので、MC等前後関係が曖昧ではありますがその辺はご容赦を…!!
来年のアコチルも楽しみ!是非皆さんも行ってみてください!!

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