L-カルチニンの脂肪燃焼効果についてのメモ


気になった物質があったのでメモ。Lカルチニンについて。

今回は厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』の見解をまとめる。

アミノ酸由来の物質で体内の骨格筋にある物質。長鎖脂肪酸をミトコンドリアへ運搬することによりエネルギー生成に重要な働きを担っている。

体内で産生することができる物質で遺伝的や医学的理由がない限りは十分量が体内にはある。カルチニンはほとんど摂取しなくても腎臓で効率よく再吸収されるのでほとんど欠乏しない。むしろ過剰に摂取すると腎臓から尿に排出されるだけ。

30年前とやや古い研究ではあったが、その時より摂取量などは定めていない。(必須の栄養素ではない)ちなみに肉類には多く含まれている。

●摂取によって脂肪代謝の亢進がみられるか?

→健常人に対して1日2~6gの摂取を4週間行ったが一貫した効果は認められなかった。酸素使用量を増加させるわけでもなく、代謝効率が向上するわけでもなく、筋肉中のカルチニン量が増えるわけでもない。

※アスリートに対しての介入は記載なし。

→「L-カルチニン摂取によるアスレチックパフォーマンスのへの影響」ー外科と代謝・栄養54巻2号2020年4月 によれば、7人のマラソンランナーに対して1日2gのLカルチニンを6週間摂取したところ、最大走速度が向上、トレッドミルでの平均酸素摂取量も低下した、と報告している。また同論文の中で筋肉痛の軽減効果も報告されている。

が、対象が少ないことや対象者が少ないこともあるし、Lカルチニンの製造企業の技術顧問の方が発表した内容なので、、ネガティブな内容は発表しないだろうな、という印象はあります。一部のアスリートはパフォーマンスアップのため摂取しているようですが、アスリートに対しての効果はまだ未知数だと思います。



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