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小澤征爾死す!世界的指揮者旅立つ

皆さん、おはようございます。

既にニュースでご存知の通り、去る2024年2月6日に、海外の名だたる一流オーケストラで指揮棒を振り、「世界のオザワ」として高く評価された大指揮者の小澤征爾さんが、都内の自宅で心不全のためお亡くなりになられました。88歳でした此処に、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

日本人としての境界を大きく超えた、そして日本人としては異次元の世界で堂々と世界で活躍した大指揮者でした。これまでの彼の音楽活動が、日本のクラシック音楽界に与えた刺激と衝撃は計り知れないものがあり、ある意味、異端児としての魂の叫びのようなものが、世界の音楽ファンに感動を与え続けてきたのだと思います。

小澤さんは単純に音楽が好きな方、その音楽を通して世界中の人々の心を繋げていきたい、そして、世界中の人々に音楽を通じて幸せな気持ちをもたらせたい、そんな思いでタクトを振り続けてきたのではないかと私は思っています。

敢えて、ここでは彼の偉業の数々を挙げることはしませんが、個人的な体験から一つだけ言わせて頂ければ、小澤さんがボストン交響楽団の音楽監督を長く務めておられた時に、当時NY実務研修生であった私が、一人で訪れたことのあるタングルウッド音楽祭での出来事です。

今から約30年前の夏の夜の部のコンサートで聴いた、あの暗闇の中でのベートーヴェン交響曲第5番「運命」の圧倒的な演奏は、今でも鮮明に頭にこびり付いています。素朴で純で、ベートーヴェンの声に忠実に従いつつも、小澤さん独自の世界を繰り広げたあの独特の指揮ぶりは、ボストン交響楽団の上質な旋律と共に、心に残る名演として私の大切な記憶として残り続けております。音楽は、一期一会であることを実感した瞬間でもありました。

そして、日本に、クラシック音楽祭を根付かせるきっかけとなった、長野県松本市で毎年秋に開催されている「セイジ・オザワ松本フェスティバル」の存在は、小澤さんが我々日本国民に与えてくれた大きな遺産・プレゼントとして、大切に我々は次の時代に継承していかなければならないと思っています。そして、今年の秋には、「セイジ・オザワ松本フェスティバル」を再度訪れてみたくなってきました。あの場所で聴いた2009年秋の小澤さん指揮のブラームス作曲 交響曲第1番の名演は一生忘れることができません。

小澤征爾さん、本当にありがとうございました、そしてお疲れ様でした、これからも天国から日本のクラシック音楽界に睨みを効かせて下さい。叱咤激励、喝をお待ちしています。

リスク管理コンサル 髙見 広行