音楽家のマーケティング|Vol.3 プロフィールの書き方【基本編】
「自分はそんなことできている。」そう思っているあなたにこそ読んで欲しい記事です。
音楽家として舞台に立つとき、100%必要になるのが自身のプロフィールです。
そしてプロフィールは、マーケティングの観点でも最前線で効果をあらわす非常に重要なツールであることを意識している音楽家はほとんどいません。
この記事を読んだあなたは今すぐに自身のプロフィールを見直してください。
よくある間違ったプロフィール
〇〇は3歳でピアノを始め7歳の頃に▲▲コンクールで最優秀賞、■■氏に師事。△△で研鑽を積む。
今のあなたが少年少女でない限りはこのような文章は省きましょう。
文頭は興味をひくために重要な場所になります。10秒で惹きつけない限り、あなたのプロフィールを全て読んでくれる初見の方はいません。
直近の受賞歴以外は省いて書くことをおすすめします。
プロフィールは自伝ではありません。
プロフィールを使い分けましょう
プロフィールを使うシーンは多岐にわたります。
①ソロコンサート
②ジョイントコンサート
③コンクール
④WebサイトのTopページ
⑤Webサイトのプロフィールページ
⑥SNS
など
上記のシーンにおいてプロフィール文は使い分けないといけません。
「だれに」、「なにを」伝えるべきなのか、マーケティングにおいては重要なことです。
プロフィールを使いまわしている音楽家は少なくありません。シーン別に使い分けて、あなたをよく知ってもらえるよう、また仕事につながる訴求ができるような構成と内容にする必要があります。
まずは3種類のプロフィールを用意
音楽活動をするにあたって3種類のプロフィールを使い分けましょう。
一つ目はあなたの経歴を書いた全て、2つ目は聴衆に向けたもの、3つ目はパラグラフのような短い文章のものを用意してください。
文字数の目安として
①1200文字程度
②600−800文字程度
③400文字程度
で考えてください。
WebサイトやSNSに掲載するプロフィールは常に最新のものを
ネットリテラシーが低かったり、自分はできていると思い込んでいる音楽家の方は、なかなか全てのプロフィールを一元管理することは難しいでしょう。
しかし、音楽家を探しているイベンターやプロモーターが第一に行うのは「ネット検索」です。
そこに表記している内容が彼らに取っては全てであり、それ以上の訴求はありません。
あなたのプロフィールを管理していないあまりに仕事を失っている可能性がゼロではないことを意識してください。
プロフィールの書き方① 基本情報を伝えましょう
自分自身が何者であるかを明確にするための文章から始めます。
新聞や雑誌で紹介されたことがある場合、その時のキャッチコピーを使うのは有効な手段です。そのような経験がない場合、コピーライターに依頼することも検討しましょう。
(例) 静岡出身のピアニスト。近現代の楽曲において積極的な活動をおこなっており、○○紙にはーーーーと称される新進気鋭のアーティスト。
プロフィールの書き方② 今の活動について
次に今の活動について記載しましょう。
今の仕事、直近の活動、リリース情報、Youtubeチャンネルのことなど。
何度か連載したコンサートがあれば記載することをお勧めします。
プロフィールの書き方③ 過去の実績について
ここではあなたの学歴、今まで共演してきたアーティストやオーケストラ、主要なコンクールの受賞歴について触れてください。
しかし「留学」については「短期留学」と「研修」の違いを明記する必要があります。そういう内容は調べたらわかってしまうことが多いため、ビザを取得していない短期的な滞在は「研修」という記載にとどめましょう。
もしあなたが走り出したばかりの若手の音楽家の場合、無理に記載する必要はありません。あなたがどのような人間なのか、この文章を読んでファンになってくれる人に向けてアピールをしましょう。
プロフィールを読む人の集中力は最長60秒
あなたのプロフィールは10秒で読み手を惹きつけ、60秒以内に読了させないといけません。
この観点が抜け落ちてきる音楽家が長々と自分語りをしてしまいがちです。
また短すぎるプロフィールは仕事を供給するための「安心材料」にはなりません。
しっかりと自らの強みを言語化する努力をしてください。
結局何を書いたらいいかわからない人へ
自分の強みもわからず、何を書いたらいいかわからない、
「だって音楽しかやってきてないんだもん」
そういう考え方や姿勢、思考方法では音楽で食べて行くことはできません。
音楽は実力主義、という時代は終わりました。
どうやってファンを作り、リピートさせるのか、
あなたの価値はどこにあるのか、そしてその価値をどう魅せるのか
売れた音楽家が正義の世の中です。
そして無駄なプライドは捨てましょう。
まずは自分を俯瞰し、何者なのかを他人に伝える術を整えてください。
もし自分でできなければコピーライターを探してみてください。きっとあなたの力になってくれるでしょう。