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【イベント報告】アスリートのキャリアと生き方


8月31日、株式会社B-Bridge プロジェクトマネージャーの槇島貴昭さんに、ランブリッジのBUSITUコミュニティ内で毎月1回実施している「YOGO塾」にてお話しいただきました。

今回のnoteでは、お話いただいた内容を一部抜粋してご紹介いたします。

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■槙島さんのこれまで

” 世界”を知りたい と思って、”世界” のある国へ

学生時代はずっとサッカーをしていたのですが、
大学生までで選手としては区切りをつけてアメリカへ行きました。

アメリカは間違いなくスポーツが盛んな国なので、アスリートがキャリアや教育、マインドについてどんなふうに学んでいるのかを知りたくて大学を卒業してから渡米しました。

アスリートは、みんな自分の競技に情熱を注いでいるけれど、トップアスリートになれるのは一握りです。
みんな頑張っているのに、スポーツをやめた瞬間にゼロもしくはマイナス評価で『スポーツしかやってこなかったよね』と言われてしいがちなことの歯痒さを感じていました。

一方で、逆にトップアスリートは『何やってもすごいね』って騒がれる。
この差を埋めたかったんです。

当時の自分にはそこまで明確なビジョンがあったわけではありません。
日本でアスリートの支援をするとか、そういった職業につく道もあったと思いますが、自分と同じような人はたくさんいると思ったので、その環境で埋もれてしまうよりも、” 世界を知りたい ”と思ったんです。

ロサンゼルス1年半、シリコンバレーで3年間過ごしました。特にシリコンバレーでは、スポーツとはかけ離れた人たちとたくさん出会うことができて、そのことが自分の今の活動の礎になっていると思っています。

■ 今の活動で、大切にしている想い

”セカンドキャリア”ではなく”デュアルキャリア”にこだわりたい

アスリートのキャリアをベースにアスリートの支援や教育、環境を整える活動を東京を拠点に行っています。

アスリートのキャリア教育というと「引退した後のため」という風潮がありますが、自分としては「死ぬ寸前まで現役アスリート」でいてほしいと思っています。自分自身ができなかったという苦い想いがベースですね。

サッカーでいうと三浦知良さんのように50歳を超えてJ1で活躍するというももちろんすごいんですけど、死ぬまで好きなスポーツを続けられるという道の選択があるんじゃないかと思っています。

引退した瞬間、”スポーツしかしてこなかった人”になってしまうことも、”情熱を注げるものもがない”状態にもなって欲しくない。

現役中から視野を広げておくことで、辞めても選択肢がある。
それは、競技生活も豊かになると思いますし、選手以外の収入を作っておけば、プロとしてどうかは置いておいて、現役という意味ではずっと競技を続けたり携わることができるんじゃないかと。

繰り返しになりますが、引退をするときに”スポーツしかやってこなかった”という劣等感を感じる人をなくして、スポーツをやってきたことに”誇り”を持てる人を増やし、自身の競技生活を豊かにしてほしい

なので、セカンドではなく、デュアルに拘りたいんです。

■ 今、これからのアクション

” 共に創り、共に超える ” アスリートがアスリートの枠を超えた人材へ

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例えば、現在自身が取組んでいる事業の一つに
現役アスリートに「プログラミング」「アントレナーシップ」「英語」の3つを教育するプログラム があります。

先日、初開催の3ヶ月が完了したのですが、参加してくださった18名のアスリート、みなさんそれぞれの自己成長を感じてくれていました。

パソコンを使ったことのない人でも、3ヶ月で自分でコードを書いて実装させるなど、目に見えた変化に出会えますからね。

だからと言ってそれが収入にすぐできるのかというと別の話ですが、自分のウェブサイトを自分の手で良くできたり、単純に全く分からなかったことでも「自分の手で触れることの大切さ」を体感したようです。

また、アントレプレナーの講座としても3ヶ月でビジネスプランを発表してもらいました。例えば、低コストでアスリートと栄養士の卵が繋がるプラットフォームを考えたチームもいました。

こういったアイデア(発想)は、アスリートだからこその一例だとおもいます。アスリート自身が感じている課題を、アスリート自身が解決する。自分たちで自分たちの課題を解決できる可能性に気付けるのは、やっぱりただコートに立っているだけでは難しいと思うんです。

その競技が好きだからこそ、ひとつ視座を上げて自分の置かれた環境を見てみてみる。

アスリートはマインドが強いとか精神力があると思われているけれど、それは競技の話であって、そんなに万能ではないと感じています。
一緒にチャレンジして、失敗したり、成功したり、体験が増えていく。
「体験や経験の積み重ね」という点では、競技以外のことは、アスリートでない人と変わらないとおもいます。

■ アスリートの力とは

” 言葉では、言い表せない・言い尽くせない価値 ”

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事業マネジメントに参画している「FC越後妻有」はアスリートの力を感じる地域活性の取り組みの1つです。

現役アスリートであると同時に、「農業で人を豊かにする」という想いがベースにしっかりあります。彼女たちは普段は、事務員として働いているんです。選手は、農業をしつつ、それ以外の時間で選手活動をおこなう。選手たちも本気で「サッカー×農業」を行っているんです。

その両立の成果や価値を実感するのはサッカーの試合の日です。
なでしこリーグを、目指してはいますが、まだ下部組織です。そんなチームに200人近い人が応援しに来るんです。

そのほとんどが、サッカーのルールも知らないおじいちゃんおばあちゃんたち。若い人が頑張っている姿を応援しにお米を持ってやってくる。

その姿こそ、彼女たちがここでサッカーをやる意味、価値だと思うんです。

彼女たちは情報発信も積極的に自分たちでやっています。
「#おじいちゃんやおばあちゃんの笑顔を創り出す」のハッシュタグでSNSもやっていて、素晴らしいマインドをもっているんです。

彼女たちは、プロのスポーツ選手なのか?と聞かれたらどう答えれば良いですかね。
改めて、アスリートの価値とは何か?と聞かれると、一言では言い表せないです。

彼女たちは本気でなでしこリーグを目指しています。本気で高みを目指している彼女たちだからこそ、僕も本気で向き合いたいと思っています。

■最後に

まだまだ、アスリートの力について可能性について、言語化できない・表現しきれないジレンマを抱えています。

BUSITUの皆さんとの交流を通じて、いつかよりフィットした表現ができるように慣れたら嬉しいなと思っています。

BUSITUの企画でツアーしたいです!ぜひ直接、彼女たちを見てほしいです。

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ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

私自身は、全くいままで触れてこなかった世界ですが、いろんな世界でいろんな人が、ヒトの可能性を信じて、新しい世界を創ろうとしていることをとても嬉しく感じた時間でした。

視野を広く・視点を多く持つことは、自分にとって選択肢を増やせるだけでなく、大切な誰かの役に立てることなのだと改めて感じることができました。

槙島さん、貴重な時間をありがとうございました。


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次回は9月29日 内山穂南さんです!

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BUSITUマネージャー
森本和子

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