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まほ僕 第7話 「式を使いこなせ!」

最終日

深川:今日で最後だから、何か一つでも盗めるものがあるなら先輩から盗んできなさい!

一年:はい!

山下:今日も頑張ろー

_______________

山下:今日は個々の力を伸ばしたいと思います!

○○:おぉ〜

さくら:パチパチ👏🏻

山下:じゃあこっちおいで〜

○○:ここは

山下:乃木高校が誇る唯一の競技場だよ

さくら:競技場…

山下:プログラミングを使って「シキガミ」を再現出来るんだよ〜

さくら:そんなことが出来るんですね

山下:今回は特別に貸してもらった

○○:ありがとうございます!

山下:ううん、じゃあ私からお手本見せるね〜

中に山下さんが入る

○○:どうなるんだろ

さくら:予想がつかないね

山下:よし、こぉーい!

禍々しい姿の「シキガミ」が出現する。

さくら:あれって

○○:あぁ、壊滅級だな

壊滅級と言えばⅢ類以上でなければ勝つことがほぼ不可能とされる

○○:山下さんは特Ⅲ類だし、大丈夫だろうけど

さくら:うん

山下:相変わらずでかいねぇ〜

シキガミ:う、う、おぉぉぉ!

シキガミが山下さんを狙って腕を振りかざす

山下:式 銃式 リボルト

ボンッと音が鳴ったかと思えば、シキガミが動きを止めた。

よく見るとシキガミの腕が1本無くなっていた。

いや、端に吹っ飛んでいた。

シキガミ:が、が…

自分の身に何が起きたのか、分からないようなシキガミ。

山下:ありゃ、外しちゃったか、今日は制限あるし…

山下美月の式、銃式

魔力で3種類の銃を作ることが出来る、威力は現銃よりも弱い。弾の制限が日によってある。

山下:仕方ないや、銃式 ショット

大きめの違う銃を生成する。

シキガミ:ガァルルァ!!

山下:ワンショット!

先程とは比べ物にならない音が鳴った。

〇〇:……すげぇ…

跡形もなくシキガミが消えた。

山下:残り3か〜きついなぁ…

山下:とりあえず変わろうか

山下美月、中学時代から「変人」と呼ばれていたが式師としては超一流。

山下:じゃあさくらちゃんからやってみようか?

さくら:は、はい!

さくらが用意をしてステージに入る。

山下:どう思った?

○○:速かったです。恐ろしく

山下:特Ⅲ類だったらあれぐらい普通だよ

改めて自分の立場を意識させられた

シキガミ:ガルル…

山下:あ、始まったみたい

〇〇:さくらなら…多分いけますよ

山下:だろうね、正直私以上だと思うし

山下さん以上…先が遠い。

さくら:天式 片固め

襲いかかっていたシキガミの右腕が動かなくなる。

さくら:来弾

梅澤さんとの勝負で使った能力でシキガミを吹き飛ばす。

シキガミ:グ…グル…

さくら:はぁはぁ…

〇〇:あれ?もう疲れてる…?

山下:どうしたのかしら

さくら:………

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さくら視点

やっぱり天空の力を使うのは疲れるな…

元々体が強くなかったのも相まってそれが顕著に現れてる。

本当は嫌だけど…やるしかない。

さくら:天空…私アレやる

天空:正気かい?アレはコントロール出来ないじゃないか

さくら:アレぐらいコントロール出来なきゃ天空の式なんていつまで経っても使えこなせないよ

天空:分かった、健闘を祈る

私は一呼吸して心を落ち着かせる。

〇〇:さくら来てるぞ!

シキガミ:ガァララ!!

ありがとう〇〇、君のおかげで私はもう一段階上にいける気がする。

本当の私の式。

さくら:媒式 壱の怪 木霊

指で1を表現する、それと同時に目の前にある生き物が現れた。

さくら:私は…もっと強くなる…だからあの時のように力を貸して!

霊らしきものは光を放つとシキガミの方を向き風を集めそれをぶつけた。

何が起きたのか分からないシキガミはもろにダメージを受け吹き飛んだ。

シキガミ:ガ……

さくら:はぁはぁ…ふぅ…

集中を切らさないようにして…次は天空の力を使って…

さくら:天式 来弾!

休みを与えることなくトドメをさす。

シキガミ:ガっ…

目の前からシキガミが消えた。

山下:お疲れ〜終わりよ〜

さくら:はぁはぁ…山下…さん…

そのまま私は倒れ込んだ。

遠藤さくらが持つ式、媒式。

自らの魔力と体力を多く使って「ヨウカイ」を作り出す。

久保史緒里と似たような能力だが条件を満たさない限り「ヨウカイ」を操ることは出来ない。

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さくらの番が終わった頃

俺は1人でボーッと突っ立っていた。

あまりの差にただ漠然とするしかなかった。

大陰:素晴らしいな…惜しいものだ

〇〇:あぁ、やっぱりすげぇや

くよくよしていたって何も変わらない。

俺に出来ることはただ目の前の事を一生懸命やることだけだ。

山下:じゃあ〇〇君始めていいよ

さくらを保健室に連れて行った山下さんが帰ってきた。

〇〇:はい!

「シキガミ」が姿を現す

○○:ふぅ

剣を取り出して魔力を込める。

剣でシキガミの首を切ろうとするが

シキガミ:うがぁ!

硬いし、何より速い

大きくごつい手が俺を跳ね除ける

○○:うっ!

大陰:おい、本当にそのままでいいのか?

○○:なんだよ

大陰:情けないもんだな、天空の相棒はあのレベルなのに

○○:……はぁ…

うるせぇんだよ…いつもいつも…

情けない? 弱い?

知らねぇよ

○○:は、はっはっはっはっ!

いつから諦めグセなんて付いちまったんだろうな。

○○:なるんだろうが!”最強”に!

○○:式!

大陰に教えられた言葉を綴る。

○○:反式! 壊!

イメージはない

ただ、一つだけ思い浮かべた。

「シキガミ」が死ぬ未来を。

魔力が集まり発散されるのが感じられる。

美月:え、ちょっ!

シキガミ:う、うがぁ!

襲いかかろうとするが

○○:もう、遅いよ…

膨大な魔力が一瞬にして発散する。

凄い音を立て、俺の目の前を消し飛ばした。

○○:これが壊…

山下:大丈夫!?

その後、散乱した競技場を片付け僕らの交流会が終わった。

後日談となるが、○○はまだ式を使いこなせるようになった訳ではなかった。

To Be Continued…

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