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授乳が軌道に乗るまで〜おっぱいトラブルを耐え忍べ〜

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「最初は出ないけど吸わせれば徐々に出るっていうし、完全母乳はきついだろうから母乳ミルク混合かな」

それ位軽いものだと思っていた。妊婦検診や母親学級では買っておいた方がよいものや、産後うつにならないように相談先は教えてくれるが、出産後の母乳トラブルについてはほとんど教えてくれない。

いや、教えられないのだと思う。母体の個人差が大きく、それぞれがトラブルに直面して初めて有用なアドバイスができるのだと思う。それ位色々あった2か月半だった。

1.母乳出ない期(出産直後~退院まで)

妊娠後期頃、産院に正しいおっぱいマッサージを教えてもらい、毎日マッサージをしていた。おかげで出産直前には毎日お風呂に入った後にティッシュ一枚がしっかり濡れる位には母乳が出ていた。

しかし出産後から退院までの5日間、一回30mlの授乳量が求められる中、おっぱい両方で20分吸わせても1回最大で4mlしか出なかった。

この時の授乳は毎回乳首が激痛。そもそも薄皮の乳首に容赦なく噛みついてくる。また授乳の体勢も難しい。首の座っていない小さいまるりを授乳クッションに載せ、支えながら口に乳首を持ってきて10分キープ。これを24時間体制で3時間おきに繰り返す。「乳頭が痛い時は授乳後ケアクリームを塗るといいですよ、病院のコンビニでも売ってます」とのことで産後1日目で心折れてよろよろと買いに行った。

これは次の授乳時に拭き取らなくていいので、そのまま授乳できてよかった。ただ産後1か月程度で乳頭の痛みは全くなくなり、かなり残ってしまったので少々もったいなかった。

この時授乳自体は「おむつ替え⇒授乳⇒足りない分をミルク⇒おむつ替え」が1ルーティンで、全てが慣れていないので毎回1時間はかかった。助産師さん達にはかなり親身になって見てもらったが、「おっぱいの形は問題ないし、もっと吸わせれば出るようになると思うんですけど……」ということで結局退院まで出るようにはならなかった。

2.母乳出すぎ期(退院直後~産後1か月半位)

2月3日午後に退院し、4日ぶりの自宅。授乳時間に事件が起こった。まるりの哺乳力が弱いのか、買っていた哺乳瓶では全く飲めないのだ。慌てて産院に電話し使っていた哺乳瓶のメーカーを聞き、夫が買いに行ったが時間は夜。口からスプーンなどで飲ませるという発想もなく、「おっぱいも出ないし、もし哺乳瓶がなかったらまるりが飢えてしまう」と私は相当焦った。哺乳瓶は無事買えてなんとか授乳できたが、なんとかおっぱいを出さなければとそこから3時間ごとに毎回1時間近く、赤くあざになる位搾乳し始めた。

おかげで2日後にはじゃぶじゃぶ出るようになり、110mlから125、140、160と搾乳量はどんどん増えていった。ようやく出るようになったと嬉しかったが、これが一番の失敗だった。完全ミルクの場合、産後半月までは平均で80ml、一か月で120ml。つまり母乳もそれ位の量で充分なのだ。おっぱいは赤ちゃんに吸われた分だけ生産する特徴がある。当時のまるりは100mlも飲まないのに、150ml近く搾乳される。おっぱいにとっては完全にオーバーワークだったのだ。

おっぱいは大量に絞られた反動で急激に生産されるので、授乳後から毎回2時間近く激痛が続いた。まるりが少し長めに寝て授乳間隔があいてしまうと、パンパンに張って石のように硬くなった。睡眠不足と産後の痛みに加えてこの激痛に耐えかね、4日後の真夜中に産院に電話したところ、ようやく搾乳しすぎだということがわかった。当時は私もまるりもおっぱいから直接飲ませる・飲むことに慣れておらず、搾乳量を減らして哺乳瓶であげていたが、1週間後様子を見てもらったところ、「搾乳はせず、毎回片方ずつおっぱいからあげること、張りがきつくなっても多くても30ml以上は搾乳しないこと」ということで本当に搾乳しすぎていたことがわかった。

3.母乳ちょうどいい期(産後1か月半位〜2ヶ月半位)

すごく張ったり、多く出過ぎてまるりが吐き戻したり、痛みがある日があったり、逆に出なくてミルクを足した日もあったが、軌道に乗り始めたのがこの時期。

大体足りなくなるより出過ぎることの方が多く、まるりが吸ってない方から出てくる母乳を搾乳ポンプで吸い取って凍らせていた。搾乳ポンプは、母乳出過ぎ期に母乳パッドで受け止めきれずボタボタ服に垂らして悲しくなっていた所、Twitterで友達が教えてくれて使い出したのだが、これが本当によい。

育児家庭御用達のピジョン。搾乳機となると毎回洗うのがとにかく大変そうだが、この搾乳ポンプはパーツがない哺乳瓶と同じようにさっと洗える。使い方も簡単、まるりが咥えていない方に吸い付かせるだけ。使い終わった後は下が吸盤のように凹んでいるので、テーブルに引っ付けられる。

母乳は食事と睡眠で生産量が増すので、朝が1番多く夕方に1番少なくなる。夕方は足りない日が多かったので、ポンプで吸い取った母乳をフリーザーバッグで凍らせて使っていた。これも薬局などで売っている。

使い方が書いてあるのでわかりやすく、解凍した後も注ぎ口をハサミで切るだけなので清潔で簡単だ。ちなみに、母乳の保存は常温だとけざかかなななななななな夏場を避けて3時間、冷蔵だと24時間、冷凍だと3〜6ヶ月だそうなので、私は冷蔵と冷凍を併用している。

4.母乳詰まる期(産後2か月半位〜4ヶ月位)

乳腺炎、めっちゃ辛い。
4月中旬、左胸が初乳腺炎になった。最近なんかだるいし膝が痛いと思っていたら、突然熱が39度出て、左胸の内側が石のように硬くなってズキズキ痛み始めた。全身の倦怠感と酷い寒気、関節痛。まるでインフルエンザのような症状。近所の助産師に相談すると、間違いなくウィルス性の乳腺炎なので、抗生剤を飲んだら熱は2日もあれば治るとのこと。

処方されたのはカロナール。様々な病気のウイルスに効く抗生剤だ。授乳中の薬ということで気になったが、赤ちゃんが飲んでも問題ないものだそう。あとは熱で体力的に辛くても、乳腺炎になった方のおっぱいを中心に、様々な角度で飲ませてねと言われた。熱は本当に2日で下がった。詰まり気味で石のように硬い部分は、頑張ってゴリゴリとほぐし(これがとても痛い)、1週間ほどで治った。

乳腺炎には完全に詰まって熱が出るタイプと、乳頭から雑菌が入ってウイルスにより熱が出るタイプの2種類あるそうだ。前者はもっとおっぱいがガチガチになるのと、熱は37.5度程度までしか出ないそうで、一気に38度以上の高熱が出るのはウイルス性のものらしい。ウイルス性乳腺炎の原因は、まるりの口の中の雑菌。確かにそれ以外雑菌に触れる機会がない。まだ歯磨きも出来ないので、ある程度の確率でなってしまい、どうしようもないらしい。かなしい。

初乳腺炎から2週間後、今度は右胸が乳腺炎になった。症状は前回と同じ。今まで母乳は自浄作用があるので、授乳後拭きとる必要はないと言われていたが、雑菌が気になり拭き取るようにしていた矢先。残っていたクラビットを飲み、翌日病院に行きクラビットと同じ成分のレボフロキサシンを処方された。

3回目は2回目から1ヶ月後。右胸の前回と近い部分がなった。女性はわかると思うが、通常おっぱいは左より右の方が小さい。すなわち吸わせづらい。様々な角度で、と言われても乳首だって小さいし出が悪い方だとまるりも暴れるしで中々難しいのだ。今回は関節痛より頭痛の方が激しく、一日中寝ていたせいで次の日寝られず数年ぶりに徹夜する羽目になった。寝すぎるのもよくないね。

4回目は3回目が治った直後。右を集中的に吸わせていたせいか、左胸がなった。もうどうしろと。「私を放っておいたからよ」とおっぱいに嘲笑われている気がする。連続で来たので大分辛い。ちなみに赤ちゃんの吸てつ力は下顎が一番強く、次に上顎なので、下顎がしこりの部分に来るようにするといいらしい。今回は左胸上部の内側なので、まるりを片手で担ぎひっくり返して頭を下にすればいけるかも知れない。・・・現実的な話をすると、首が座れば自分が仰向けに寝てまるりをうつ伏せにして吸わせればいいらしい。まだ座りかけなので今は無理だ。

5.自分なりにやってみたこと

ここまで長々と書いたが、ゴリゴリほぐすのは肉体的にも精神的にも疲れるので、抗生剤と乳房マッサージ以外でやってみて良かった方法をいくつか紹介する。

1.鎖骨下と肩のマッサージ
これは最初の乳腺炎の時に助産師さんに教えてもらった。おっぱいは血液から出来ているので、肩が凝ったり血流が悪くなると詰まりやすくなるらしい。鎖骨下は流すように押す。肩は回す。それだけ。

2.湯船に浸かる
血液から出来ているなら血流を良くしようと、暑い日もシャワーで済ませず、なるべく湯船に浸かるようにしている。身体を温めると母乳が滲み出てくるので血流は良くなっていると思う。

3.リングフィット
何だかんだこれが一番効いている気がする。ただでさえ授乳など育児で運動不足なのに、コロナで更に外に出づらい。運動不足解消も肩まわりのトレーニングも楽しく出来るので、まだ持っていない方は是非。

生後6か月にもなると、おっぱいの分泌量とまるりの哺乳量のバランスが安定し乳腺炎は減るらしいので、その時を待ちわびつつ、リングフィットに勤しむことにする。

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