ラストマイルを観ました
アンナチュラルとMIU404が大好きなので、ずっとずっと楽しみにしていたラストマイル、あまりにも楽しみだったため公開初日に仕事が終わって駆け込みました。
そして今、深夜までこのレポを書いています。
明日も仕事なのに泣きすぎて目の腫れがやばい。
思いついたままに感想を垂れ流していきます。
あとこちらネタバレがっつりあります。
もしまだ観ていない人は読まないでほしい。この映画は絶対ネタバレなしで観ることをお勧めします。
ラストマイルのこの世界はどこまでも山崎に優しくなかった。
彼は明確に自殺したかったわけではなくて、ただただベルトコンベアを止めたかっただけなんだよね。
仕事に追われて、自分を見失って。
自分で秒速と重量制限を書き記して、助走をつけて飛び降りた。
稼働率を0にしたかったのか、それとももしかしたら自分が0になりたかったのか。
それでもベルトコンベアが止まっていたのはほんの数秒で。
再び動き出したベルトコンベアを見ながら彼は何を思ったんだろう。
怪我を負った病床で覚書を書かされて。
薄れゆく意識の中で彼は仕事を、この世界を呪ったのだろうか。
けれど世界はどこまでも彼に優しくなくて。
もしもう1度彼が目を覚ましたら。
そこにある世界は意識を失う前よりも絶望に溢れていて。
父親は病死しており、婚約者は自分のために爆弾テロを行い、焼身自殺。
これほどの、こんな悲しい地獄があるんでしょうか。
願わくば彼が意識を取り戻さないようにと思ってしまう私は、ひどいのでしょうか。
彼がベルトコンベアをみつめていた時の目がいつまでも脳裏に焼き付いて忘れられない。
あと、山崎がロッカーの鍵を入れようとしていつまでも入らないところ、狂気じみていてぞっとしました。
君白井くん!?
アンナチュラルの殺人遊戯の白井くんだよね!?
バイク便で出てきた瞬間泣きました。
彼は理不尽なこの世界を、友達の命を奪ったこの世界を懸命に生きてるんだなと思うと本当に嬉しかった。
彼が運んだメディカル便が、手術を受ける患者さんの命を救う。
君は救う側に回れたんだ。今度はちゃんと救えたんだよって思ったら涙が止まらなかった。
あと中堂さんのくそが1回だけでも聞けたのがめちゃくちゃ嬉しかったです。
君勝俣くん!?
MIUのイタズラ電話陸上部の勝俣くんだよね!?
機捜に入ったんだ……ほんとに、本当に良かった。
過去に間違ったことをしても、こうやってやり直せる。生きていける。それをこういう風にさらっと取り入れてくれるの、本当に嬉しい。
勝俣くんも観た瞬間泣いてしまった。
伊吹と志摩の掛け合いが今日も観れて本当によかった。
永遠に観ていられます。ラブ。
そしてこんなに未来を生きてるこども達がいる中で、山崎が自殺未遂をした、間に合わなかった世界線から始まるこの映画が本当に辛い。
絶対にどこかで、止めるすべはあったはずなのに。
上層部が無理を通して、人間を駒のように切り捨てて。
山崎がいた頃のことを知ってるのが1人しかいないって、孔が2年で長く務めてるほうって。
どれだけ過酷な職場だったのだろう。
そして山崎も、辞められなかったんだろうか。
もう無理って全てを投げ出してくれていたら、こんなことにはならなかったはずなのに。
ずっと山崎が自殺未遂した真相を探し続けていた筧。
「世界は罪を贖ってくれますか」この言葉の重さが辛い。
筧がロッカーのあの走り書きを見ていたら、あんな爆弾テロは起こさなかったのだろうか。
それでも、きっと世界は罪を贖ってくれないのを知っていたから、あの行動に出たんだよね。
顔を焼かれながら爆弾のスイッチを入れる、あの覚悟があれば何だってできたはずなのに。
最後のシーン。
唯一間に合ったのが、お客さんの元へ少しでも、1秒でも早く届けることを目指していた羊急便のお父さんと息子で。
コスト重視のデイリーファストの爆弾から守ってくれたのが、コストを無視した洗濯機というところに、また泣いてしまった。
ラストマイルというタイトルがここで回収されたように感じた。
孔はこれからセンター長になって、はたして今までのように働いていけるのだろうか。
前の職場に比べたらすごくホワイトな職場と言っていたけれど、山崎のことを知って、羊急便の配送者のことを知って、この一連の事件を通して、これからどう動いていくんだろう。
好きなシーンがあって。
エレナと孔が爆弾を2人で押さえてた後のソファでのシーン。
それまでの疑惑や不信感が一気に打ち解けて、お互い信頼し合えるようになったのが目に見えて嬉しかった。
ここから孔の表情がいきいきとし出すところも素敵でした。
山崎の自殺未遂、そして筧の爆弾を使った焼身自殺。
この間に合わなかった世界から映画が始まって、最後に羊急便の親子ドライバーが爆弾の爆発に間に合って終わる。
その物語の初めと終わりが、アンナチュラルとMIU404という物語と確かに繋がっているんだということを示唆しているようで嬉しくなり、そして切なくなった。
がらくたは山崎と筧がお互いのことを歌った歌のように聞こえた。
初めは山崎の想い、続いて筧の想い。
でもきっと2人の想いは結局一緒で、ただ相手に元気に生きていてほしかったんだよね。
エンドロールが流れると同時に、歌詞があまりにも胸に刺さって号泣してしまった。
しばらく映画館の椅子から立ち上がれなかった。
本当に、すごくすごくいい映画でした。
色々と訴えかけてくるものがあって、絶望があって、そして希望もあって。
2時間があっという間に感じられた。
改めて、物流業界で働いている人に感謝しかないです。
今こうして荷物が安全に、迅速に届くことは当たり前じゃないんだなと改めて実感しました。
あまりにも余韻がすごいので、きっとまた映画館へ足を運んでしまうのでしょう。
そしてまた新しい発見ができるといいな。
本当に、アンナチュラルとMIU404、そしてラストマイルという素敵な世界をみせてくださってありがとうございます。
そしてこんな素敵な世界に、辛い役ではあるけれど中村倫也さんを呼んでくれて本当にありがとうございます。
これからもずっと、この世界が大好きです。
拙い文章を読んでくださりありがとうございました。