意外と知らない箱根駅伝の予選

こんにちは。
先日は19日に第100回箱根駅伝に向けた予選が行われました。

正月の箱根駅伝
今年はどの大学が優勝するのか、留学生は誰が勝つのか、新たな山の神は誕生するのか…

一般的な話題はこんな感じでしょう。
あまり知られていませんが、箱根駅伝にも【予選】があります。
前年度シード権をとらなかった大学+未出場で条件を満たした大学で新たに10枠を争います。

この記事では、もしかしたら本戦よりも熱い戦いが繰り広げられている箱根駅伝の予選会について、ルールと注目ポイントをご紹介します。


ルール

⭐️エントリー資格  

公認10000mで34分を切っている選手が10人以上エントリーできること

⭐️ルール 
1チーム10〜14人が一斉スタートでハーフマラソンの距離を走り、チーム内上位10人の合計タイムを算出
(合計タイムの少ない上位10大学が本戦出場権獲得)


注目ポイント

この大会の注目ポイントは主に3つです。
①見た目だけじゃわからない順位変動
②各大学の戦略
③数多くのドラマ

①見た目だけじゃわからない順位変動
【10人目が速くてもだめ!?】
超簡潔にいうと、1人目〜10人目の幅です。
エースはいるが下の層が薄いチームと大砲はいないが全員が安定して走ってくるチームではどちらの方が強いのでしょうか。

本戦であれば、チームの大黒柱が前半である程度の流れを作り、後半はその貯金を使いながらいかに順位を下げないかというレース展開になることがほとんどです。

しかし、箱根予選会はそうではありません。全員が一斉に走るという性質上、チーム内でも誰がどれぐらいで走っているかがわかりません。
そのため、貯金という概念は一切なく、全員が攻めた走りをすることが求められます。

実際に、10番目の選手が通過した順番は全体の上位なのに、蓋を開けてみたらタイムの合計が他の大学より遅かったということがありえます。
これは要するにそのチームの選手間内での力の差が少ない。また、それがほどほどの順位でまとまってきているということです。

②各大学の戦略
【集団走か、個人でのタイム稼ぎか】
予選会は各大学1列になってスタートします。
チームで集団走をしていって10人目のボトムアップをするのか、エース級の選手に先頭争いをさせて一か八かの賭けにでるのか…
各大学の性格が大きく出る選択です。

当然、集団走をすれば飛び抜けたエースが120%のタイムを出すのは難しくなりますが、10人の合計タイムをとったときに総合での順位が高くなる可能性が高いです。
これはチームメイトがずっと近くにいて励ましながら走れることや、ごちゃごちゃせずにリズムを作れるメリットがあるからです。
最近は日体大、東海大などの印象が強いです。

一方で、強力な留学生やエースがいる大学は個人走をする場合があります。
各々が120%を出しに行くことによってチーム順位が大きく飛躍する可能性があります。

😱今年の予選会では、例年にない暑さと湿度で先頭で勝負したエースクラスのリタイアが目立ちました。
しかしながら、集団走は集団走でタイムが上がりきらず、全体的なマイナスになりました。


③数多くのドラマ
応援、観戦する方からの視点だとこちらも大きいな楽しみです。
今年はなんと10位の順天堂大学と11位の東京農業大学の差が1秒でした!
ハーフマラソン×10の合計タイムで1秒ですから、約210kmも走ってきて1秒しか差がないことになります。

この1秒で正月に走れるか走れないかが決まってしまうので非常に厳しい世界です。



101回大会は立教大学が安定した強さを見せて優勝しました。また、専修大学や山梨学院大学のサプライズもありました。


予選会だからといって、決して甘い大会ではなく、
前年度の本戦下位大学と今年こそ!と意気込む新興勢力の本気のぶつかり合いは本当に白熱します。

本戦だけではなく、その予選にも注目です!


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