見出し画像

ALS新薬が国内初の治療薬になりそうです!!

今、わたしが注目しているニュースは、アメリカの製薬会社バイオジェンが開発したALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療薬「トフェルセン」の製造販売を厚生労働省が承認したことです。
この新薬は、ALSの根本的な原因に働きかける国内初の治療薬となる見通しです。✨


引用元:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241203/k10014656431000.html



そもそもALSってなに?

ALSは、脳や脊髄に存在する運動ニューロン(上位・下位運動ニューロン)が原因不明に変性・消失する進行性の神経変性疾患です。

筋肉への指令伝達障害:脳からの筋肉を動かすための指令が伝わらなくなります。

筋萎縮と筋力低下:神経からの指令が伝わらないため、筋肉が縮み、徐々に体が動かなくなります。

進行性:病態の進展は比較的早く、然るべき時に人工呼吸器を用いなければ通常2〜5年(平均3.5年)で無くなってしまうケースがあります。

感覚機能の保持:知覚障害・感覚障害は起こりにくく、視覚、聴覚、痛覚などの感覚は最後まで残る傾向があります

動けない自分を自覚してしまう、身体を動かしたいのに、うまく動かすことができないそのようなもどかしさを当事者は背負うのです。それがこの病気の辛さだと私は思っています。

ALSの発症様式

上肢型(古典型):上肢の筋萎縮と筋力低下が主体で、下肢に痙縮が見られます。

球型(進行性球麻痺):構音障害、嚥下障害といった球症状が主体となります。

下肢型(偽多発神経炎型):下肢から発症し、下肢の腱反射低下・消失が早期から見られます。

ALSって検査ですぐに見つかるものなの?

ALSを特異的に診断するための検査法はありません。下位運動ニューロンの障害は、筋肉に細い針を刺して筋肉の電気的な活動を調べる筋電図(針筋電図)で証明できます。また、この検査では、明らかに筋力が低下してきていない筋肉においても、異常があるかどうかを調べることが可能です。ALSの場合は、症状が出ていない手足や舌の筋肉でも異常を認めますから、比較的早期で症状が強くない場合でも異常を検出することが可能です。

ただ、この筋電図はかなり痛いそうです。😢

このような、ALSの新たな希望となる薬「トフェルセン」が開発されました。トフェルセンの特徴を以下に示します。

  • 対象患者:SOD1遺伝子に変異がある患者(ALS患者全体の約2%)

  • 作用機序:異常なタンパク質の生成を防ぎ、症状の進行を抑制

  • 期待される効果:ALS症状の進行抑制

対象患者のパーセンテージだけをみると、一部の患者にしか効果がないじゃないかと思う方もいるかもしれません。しかし、そのわずかな希望さえ、今まではありませんでした。そして症状の進行抑制は、ALS患者にとって延命を望める手段です。これは大きな期待を背負った薬剤であると考えます。

参考文献

ハッシュタグ

#ALS #筋萎縮性側索硬化症#治療薬#トフェルセン#新薬


いいなと思ったら応援しよう!