デザインで稼げるようになるのは難しいの?
こんにちは。(こんばんはかな?)
グラフィックデザイナー(アートディレクター・クリエイティブディレクター)のランランです。
今回と次回で日本のデザイナーについて書いてみたいと思います。といってもデザイナーにも様々な業種や働き方がありますのであくまでも僕の経験を踏まえての話になります。
まずはお金の話からさせてください。
データでは
デザイナーの人数と就業形態
経済産業省デザイン政策室監修のデザイン白書2024によると職業をデザイナーとする人は201,100人。約20万人います。デザイナーの数は2005年から増加傾向にあり2020年までの間に36,000人余り増加しているようです。男女比も2020年には女性の方が多くなっています。
そのうちデザイナー全体で雇用されている方が74%(役員含む)らしいです。
(雇用されていないということは個人事業主(フリー含む)か経営者が26%なのかなぁ?だとしたら結構多い気がしますが。4人に一人が独立してるとは思えないんで。この辺はちょっとわかりません。)
デザイナーの労働時間と平均年収
デザイナーの労働時間は平均月180時間平均年収は480万円で(2020年)で2018年の416万円から64万円増加してます。男女比では男性564万円に対して女性は 409 万円とその差は大きい様です。
また企業規模でも10〜999人の規模では400万円台なのに対し、1,000人以上の規模では641万円と高額です。 (大手代理店や大企業の宣伝部や販促のデザイナーですかね)
年齢階層別で見ると、最も高額なのは45~49歳男性で724万円、その他40代前半、50代の男性も 600万円台となっている一方、女性では最高で35~39歳女性の476万円、次いで50代の450万円前後と、男性に比 べて低い水準のようです。
(45~49歳が最もパフォーマンスを発揮できるということですね。一概には言えませんが確かにそうかも)
グラフィクデザイナーの平均年収
上記のデータはデザイン白書2024によるもので、デザイナー全般においてのデータですが(グラフィックの割合57%)グラフィクデザイナーに限定して調べたところ「2023年給与ガイド」で平均年収は467万5,000円となっていました。
国税庁の2023年の「民間給与実態統計調査」で日本の平均給与が459万5000円でしたので平均より僅かに上回っているようです。
ここまではあくまでもデータによる数値なので、年齢、性別、地域、スキルなどでかなりの差が出ると思います。
実際、東京のグラフィックデザイナーの平均年収は600万円となってました。
プロのデザイナーになるために
前回「実は誰もがデザイナー」という小見出しの記事を書かせてもらいました。
プロのデザイナーじゃなくても普段の日常生活における課題解決の手段として、みなさんが無意識にデザイナーをしているという記事です。
今回と次回で「職業としてのデザイナーはどうスキルアップしたらいいのか」について僕なりに話したいと思います。
自分ごとの課題解決とは違い、職業デザイナーには必ずクライアントが存在し、その意向に沿ったものを提案しなければなりません。
クライアントの課題に対して、その課題をクリアすることによって報酬を得るという至ってシンプルな構造です。
しかし、ここにたどり着くまでが大変なんです!
まずは基本的なグラフィックデザイナーの仕事のついて
グラフィックデザイナーの一般的な業務は、厚生労働省の職業提供サイト「jobtag]によりますとグラフィックデザイナーとは
どんな仕事?
日常生活で目にする広告、出版物、商品パッケージ、シンボルマーク、社名や商品のロゴタイプなどのデザインやイメージを、魅力的な色や形、構図などから考え、視覚的な表現で創作する。主に平面のビジュアルデザインを行ない、印刷物等を制作することが多い。
展示会や映画、テレビやWebの分野でデザインを行うこともある。仕事は単独で行うこともあるが、広告や宣伝の仕事では、イラスト、写真、文案(コピー)などを制作するスタッフとチームを組んで共同で行う。
その場合は、スタッフの意向やアイディアを創造的にまとめあげるアートディレクターの役割を果たすこともある。
まず、依頼主の目的、商品内容、予算、媒体、納品期日などを確認する。その内容に基づいて構想を練り、依頼主の意図に沿ったデザインを作り上げ、必要なスタッフ、制作費、スケジュールなどの計画を立てる。
共同作業するスタッフに表現内容を伝え、アイディアをまとめあげてラフ(表現案)を作り、アートディレクターや関係スタッフと検討し、修正していく。
出来上ったラフを依頼主にプレゼンテーションし、了解を得る。
実際の制作では、カメラマンやイラストレーターと打ち合わせを行ってビジュアルデザインを完成させ、コピー原稿とあわせてレイアウト(割りつけ)を行う。
印刷物の場合は、書体や色使い等を指示して、印刷会社に発注する。校正で修正を加え、最終確認して納入する。
と、書いてあります。
最後の「印刷物の場合は、書体や色使い等を指示して、印刷会社に発注する。」という部分は昔の版下時代の入稿原稿みたいですが・・・
大まか基本的にはこの通りだと思います。
ただし今のグラフィクデザイナー(アートディレクター含む)はもっと広範囲で活動してる方々もたくさんいます。
さらに
就業するには?
入職にあたって特に資格は必要とされないが、美術系の大学や専門学校などで、基本的なビジュアル表現の技術や色彩理論、レイアウトなどを学び、ある程度の制作能力があることが必要である。
学校卒業後、広告会社、デザイン事務所などに就職するのが一般的だが、既にフリーランスで活動しているグラフィックデザイナーのアシスタントになる場合もある。
はじめはイラスト等デザインの一部を作るなどの簡単な作業から始め、次第に難しい仕事を任されるようになる。アシスタントとして経験を積み、平均して2~5年で一人前となる。その後、フリーランスとして独立したり、仲間とプロダクション等を設立する場合もある。
となってます。
これも大方そういう方が多いかと思いますが趣味から独学でデザイナーになる人もいます。
今後は自らの考え方やセンスでデザイナーという枠に収まらないクリエイターも増えてくると思います。
日本におけるデザインの認識
上記の厚生労働省の職業提供サイト「jobtag]のグラフィックデザイナーの仕事の記事もそうですが、まだまだ日本におけるデザイナーの立ち位置が「問題を見つけ出し、どのように解決するかの手段を考える職業」だという認識には至っていないようです。
この件に関しては次回
でお話しさせていただきたいと思います。
今回はデータの流用が多くなってしまいましたが
次回からは
・僕がデザイナーとして思うこと
・子供たちが学ぶべきデザイン思考とは
・荒川区公立小学校の総合授業でのデザイン思考教室 講師体験
・RUNRUN SCHOOLにできること
・暮らしの中のデザイン
などを発信していきたいと思います。
興味を持っていただけたり、応援していただけるようでしたら
自分も勇気を与えてもられえるので、是非よろしくお願いします。
少しでもデザインのチカラがこれからの社会に役立ちますように。
これからの子供たちの「生きるチカラ」が楽しいものでありますように。