バーチャル高齢者学校【9日目】
今日は、昨日の続きから始めましょう。
財布の中の小銭探しに時間がかかる場合、どうすれば良いかを考えてきたでしょうか。
まず、買い物に行く前に、そもそも小銭がいくらあるか把握しておけば良いのです。
例えば、最初から50円玉がなければ、100円玉と間違うことはありません。
5円玉がなければ、10円玉の色は100円玉と違うのは明らかですから、それもすぐに探し出せます。
買い物に行くとき、何を買うかのメモは持って行っても、財布の中の小銭のことまで事前に確認することはほとんどないでしょう。
もうひとつ、方法があります。
小銭を自宅に置いておいて、お札だけを持って行く方法です。
そうすれば、お札を出すだけで済みます。
ただ、この方法は、お釣りをもらったときに小銭が多いとやっかいです。
最近は、直接手渡しでお釣りをくれる店員(あるいはお店自体)がほとんどいなくなり、トレーにお釣りを置くようになりました。
その場合、若い人でも、すべての小銭を自分の手にとって財布にしまうのは大変です。
みなさんなら、なおさらでしょう。
その点、キャッシュレス決済は、そんな手間が不要です。クレジットカードを機械に差し込むか、タッチするかですぐに支払いが済みます。
最近は、暗証番号をテンキーで打ち込む必要もなく、スピーディーに支払いが完了するようになりました。
また、PayPayアプリなどの電子(QRコードもしくはバーコード)決済、Suicaなどの交通系電子マネーでも支払いができる店もあります。
この方法は、スマホを機械にかざすだけで済みます。(=交通系電子マネーは、おサイフケータイ機能がないスマホでは使えません。)
どうしても現金払いにしたいという人は、ご自身がなぜこだわるのかを考えてみて、キャッシュレスのほうが速くても関係ないのだと言い切れるのであれば、その方法で続けていただいても良いと思います。
では、②買い物をするときは、カートを利用するか、カゴを手に持つかという質問と、③買い物をするのは每日か、それとも週に何回かかの質問に移ります。
これらの質問は、みなさんが1回の買い物でどれだけ買うかということに関係してきます。
そもそも1回の買い物でそんなに買わない場合、わざわざカートで店内を回る必要はありません。
ただし、カートを使うことで杖代わりになる人もいるでしょう。
体力的な不安がある人は、カートを使ったほうが無難です。
それと別に、日常的に出歩くのがおっくうに感じている方は、1度にまとめ買いもするでしょう。
行きつけの店が、曜日や食品によって特売日を設定しているのであれば、それを狙って週に何回か買い物に行く人もいるでしょう。
健康志向の高まりによって、なるべく外出して歩こうという心がけをするようになった高齢者の方も増えています。
カゴを手に持つことで腕の筋力が鍛えられ、歩く距離をなるべく長くすることで、足の筋力が鍛えられます。
財布にお金がいくらあるか、買い物の行き帰り(=店内の移動も含む)でどれだけ歩いたか、電卓や歩数計で具体的に数値化する意識を持つと、そこから思考が生まれます。
腕や足の筋力だけでなく、頭も使うことになり、いい事づくしです。
明日は、3日間のまとめになります。昨日と今日の内容を整理しておきましょう。