アマチュアの可能性〜世界らん展
蘭の花はお好きですか?
蘭と言うと、巷では、新装オープンやお祝いなどに贈答用の胡蝶蘭を見ることが多いですね。
蘭の種類は様々。世界では、野生種だけで、1万とも3万言われています。
カトレア、バンダ、デンドロビウム、オンシジウム、パフィオぺデイラムetc。そして東洋蘭の数々…。
原産地も様々、育てやすさも簡単なものから、難しいものまでいろいろです。
例年2月に東京ドームで開催されていた「世界らん展」
毎年楽しみに出かけていました。
有名どころのナーセリーが出店しているし、海外からもやってきているし、園芸クラブや学校も参加。
世界中蘭が集合していました。
さらに生け花の出品や、着物、工芸品、お土産もいっぱい。
写真に撮りたい珍しい蘭もいっぱい。
この展示会で、毎年コンテストが開催されていました。
「日本大賞」
この栄誉ある賞に輝く見事な蘭に、実は何度も「アマチュア」が選ばれています。
○○蘭園、とか○○オーキッドなどのナーセリーや、著名なプロの園芸家も出品しているのに、です。
中には定年でリタイアして趣味で蘭をやられている方もいました。
なみいるプロたちを抑えて受賞する素晴らしい蘭。
プロとアマの差ってなんでしょう?
ちょうど今、北京オリンピックが開催されていて、実力レベルの差ではないことは一目瞭然です。
そもそもプロが存在しないスポーツもあります。
ビジネス書などには「プロは緊張感と高い目標を持って、結果にコミットする。アマは趣味の延長」みたいなことが書いてありますが、オリンピック選手をみて、結果にコミットしていないとか、趣味の延長だと思う人はいないのではないでしょうか。
蘭に関していえば、プロ、アマ問わず、歴代の日本大賞は、どれも、なるほど、と思わせる素晴らしい花たちでした。
アマチュア、と言っても数千鉢を毎日世話している、とインタビューでおっしゃっていた方もいました。
この開催期間に合わせてベストな花を出品するということは、背後に
「控え」の選手がいっぱいいる、ということです。
ある年の日本大賞は、どの向きから見ても花芽が満遍なく上がってくるように、毎日光が同じに当たるように鉢をくるくる回して育てたとコメントされていました。
その欄は、小柄な女性ほどもある大きな鉢でした。
身長ほどの大きさの鉢をくるくる満遍なく光が当たるようにまわす…。
それも「控え」の蘭たちすべて。
効率とか収益を考えたらとてもやっていられない、まさに「アマチュア」でなければ出品できない「作品」だなあと思いました。
商売を度外視したことができるのも「アマチュア」ならばこそ、なのかもしれません。
今年も世界らん展は開催の予定です。
今年も昨年の開催と同じく、東京ドームのお隣プリズムホールにて、3月に開催のようです。
今年見てみたいのは、これ。
→
幻の赤い洋蘭の宝石箱。どんな風になるのでしょう?
そして、今年の日本大賞はどんな花が受賞するのでしょう?
アマチュアの出品?プロの出品?
32回目となる今回のテーマは
「この春は、プリズムホールへお花見に出かけよう。」
丹精された花たちに会いにお出かけしてみませんか?
世界らん展2022ー花と緑の祭典
2022年03月24日(木)~ 2022年03月30日(水)
場所 東京ドームシティ プリズムホール
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