マンホールその後〜TOKYOデザインマンホールデジタルラリー マンホール工場バーチャルツアー
昨年、突然マンホールに目覚めました。
ことの発端は、「マンホール聖戦」というイベント。老朽化したインフラをみんなで写真に撮ってアップすることで、一気に把握しちゃおう!というイベント。
(現在も続いています。→)
その後、東京都のデザインマンホールのデジタルラリーに参加しました。
こちらは、デザインマンホールの画像を集めてアップするもの。
その時の様子はこちら
→
このデザインマンホールのデジタルラリーの賞品に
オンラインの「マンホール工場バーチャルツアー」がありました。
マンホール工場を見てみたさに、デジタルラリーを頑張ってあちこちのマンホールを見に行きました。。
そして、ついに昨日、「マンホール工場バーチャルツアー」が開催され、参加しました。
場所は、
「長島鋳物」さんの久喜事業所から。
長島鋳物さんは、鋳物のまち川口で、1945年に創業されたメーカーさんです。
マンホールができるまでの工場内の説明と、企画、製造、営業部のそれぞれの方のお話を座談会形式で伺うことができました。
やはりなんといっても、「生砂型」に1500°の溶けた鉄を「とりべ」という容器から注ぐところは迫力満点。一点もののマンホールなど手作業でやっていくんですね。
クレーンで吊っているのでこの「とりべ」、ゆらゆらする。
しこも、中には1500°の溶けた鉄。
そして生砂型に「湯」と呼ばれるこの溶けた鉄が注ぎ込まれると、反対側の穴からボっと炎が出る。
なんとも迫力のあるシーンでした。
こちらのメーカーさんでは30年も前の型も含めて8800もの型があるそうです。
すごいですね!
こちらのホームページを見てみたら、「マンホールスキレット」の受注生産をいたします
と出ていました。
なんか、これ、いいかも!!
キャンプで活躍しそうなスキレット。
マンホールの焼き目をつけられるデザインになってます。アウトドアご飯の楽しさが増しますね。
印象に残った部分は、質疑応答のコーナーで
「最近のマンホール蓋の人気についてどう思われますか?」
という質問に対して、「一番会社が変わったと思う」とおっしゃっていた点。
とても地味なメーカーだったのがカメラが入るようになった。
普通のメーカーだと撮影NGの場所も多々あると思うが、公共性の高いものを扱っているメーカーなので、そういうことはしないようにしている、とのこと。
また、デザイン担当の常務の長島さん(女性)は、元はゲーム業界にいた、とおっしゃっていて、それがデザインマンホールのデザインクオリティに繋がっているのかな、と思いました。そして、そのデザインを作り上げる職人さんたちの技術力。1500°の「湯」から、不純物を取り除く「のろとり」という作業や、バリ取りの作業、不適合品をチェックして仕分ける作業などなど、映像からはどの職人さんも、こともなく作業をこなしておられましたが、一つ一つがキチンとできていないとちゃんとした製品になりません。
やはり、工場を実際に見学させていただくと、初めてみる景色や情報がたくさんあるなと思いました。
「バーチャルツアーだけでなく、実際に工場を見学させていただけますか?」
という質問に、コロナ以前は工場見学会なども開催されていたとのことで、
「↑上記ホームページに掲載しますので、チェックしてください」、ということでした。
こういうメーカーさんに私たちの生活は支えられているのだな、と日頃なかなか目にすることができない場所を見学することができてとても楽しかったです。
マンホールの耐用年数は車道では15年、歩道では30年と言われています。それが耐用年数超過の蓋が300万個あるとも言われていて、それが上記の「マンホール聖戦」の開催趣旨だったわけです。
みんながマンホールに関心を寄せることで、老朽化したインフラが整い、もっと素敵なマンホール蓋が登場するといいなと思います。
ちなみに、今回、生産者の方が思い出深いマンホールの蓋とおっしゃっていたものに、
台東区の「さらざんまい」
北区清野とおるさんの東京都北区赤羽「しあわせのマンホール」(踏むと幸せになれる)
が上がっていました。
これから暖かくなる季節。
デザインマンホールの蓋を見に、お出かけしてみてはいかがでしょうか?