20220406 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期1話を見た

ラブライブ!シリーズの中でも、少なくともアニメにおいては確実に最高傑作だと個人的に思うラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の放送を終えてから1年半。
ミアとランジュという新メンバーの加入、そしてシリーズのカウントダウンライブやファンミーティング、4thライブを通して「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会には12人のスクールアイドルがいる」ということにも馴染んできた。
そんな頃、とうとうラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のアニメ2期が始まった。

ということで1話の感想文。

の前に視聴前の心構えの話から。


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視聴前の所感

1期から2期になり大きく変わったこととしては、
虹ヶ咲加入済みでライブの出演はあったりと活動はしていたもののアニメ1期での登場はなかった三船栞子
そもそも加入が1期放映後だったミア・テイラーショウ・ランジュ
この3人が虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の新メンバーとしてアニメに登場する。

特に後者ふたりの加入までの一連のエピソードはスクスタのほうでは賛否両論というよりは否のほうが多そうな感じであり、
自分もそこまでみっともなく必死になるほど否の立場にはいないけど確かに改善できるところのほうが目立つ内容だったと思う。

それに反し、今までのラブライブ!シリーズとは制作陣を一新して作られたアニメ1期は他のシリーズを含めても最高傑作と思えるくらいに本当に素晴らしいアニメだったので、
アニメ制作スタッフへの全幅の信頼がありつつも、でも言うて最低限ストーリーの基礎にはあのスクスタのエピソードがあるはずなんだよなぁ上手く再構築出来るのかなぁ、という不安とがちょうど半々くらいで臨んだアニメ2期だった。


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視聴後

なんの不安もねぇや!アニメ虹ヶ咲最高!

ということで、少なくとも自分がスクスタのエピソードに感じていた微妙な点に対しては、1話だけで理想の解答例を完璧に提示されてしまった。
自分はもう思い残すことはねぇ。約束された最高のアニメ虹ヶ咲の2期を楽しむだけである。


以下、もうちょっと細かい話。


■スーツヶ咲学園スクールアイドル同好会について

スーツヶ咲はアニメ1期OPの映像にて描かれ、
愛さんがイケメンすぎる、マフィアパロの扇動、愛さんがかっこいい、ヤのお仕事パロの扇動、心の夢女子が愛さんに反応する、こんな愛さんは璃奈ちゃんじゃなくても惚れる、超オレンジのネクタイでかっこいいの奇跡でしょ愛さん、あのネクタイ璃奈ちゃんに巻いてもらっててほしい、つーかよく見たら侑ちゃんもイケメンすぎないか、というかかっこいい女子がかっこいい服着るのは反則でしょ侑&愛、
と自分の中で話題だった虹色Passions!のスーツ虹ヶ咲を回収してくれるとは思わなんだ。

とりあえずスーツの愛さんはやっぱりかっこいい! イケメン! 女たらし! 夢女子量産機! 監督がしずくってことはあの顎クイはしずくの私欲ですか! しずくの私欲って韻踏めますね! というかにじよんパロですね! そしてさらっとあいりなイチャついてますね!

強いていうならスーツはマフィアパロが捗るなぁと思っていたけど、途中から特殊能力で戦い始めるのはちょっと想像を超えてきた。一瞬なんのアニメが始まったのかと思った。
確かに世界観を変えるパロディでなく、本来の彼女たちが劇中劇としてそういうものを作るのであればせつ菜の趣味的にもあの方向性のほうがそれっぽそう。
ちなみにあれは入部を促すための同好会のアピールとして効果があるのだろうか。ライブ映像とか流したほうが効果的なのでは?
あとナレーションがスクールアイドルではなく裏方に徹している侑ちゃんなのは面白い。同好会のみんなに後押しされたんだろうか。

あとは現実の視点でメタ的に思ったことだけど、スタッフの偉い人の誰かが歌詞の朗読の演出が好きなのかな。虹色Passions!のフレーズの朗読から始まったが、1期でも要所であったように思う。


■侑ちゃんの転科の話

キービジュアルでピアノを弾いているしティザームービーでも間接的に言及されていたからわかることではあるけど、侑ちゃんの音楽科への転科試験の合格について「合格した」という言葉で説明しないのはラブライブ!らしさがある。勝利とか目標の達成とかそういうの。
μ'sの2期の地区大会の勝利をA-RISEの激励で、ラブライブ!優勝はアンコールや優勝旗で、Aqoursの優勝は浜辺の優勝旗で。
話がずれるが、そう考えるとLiella!の敗北があそこまでわかりやすかったのはちょっと異色だった気がする。来期が楽しみですね。

閑話休題。
普通科と音楽科では勉強内容は確かに違うだろうけど、それにしても1学期分の勉強を補習で、という対応になるのね。自分の通っていた学校は単科だったので転科という文化はよく知らなんだ。
ただ少なくとも「転科出来ました!万事上手く行っています!」という感じではなく、勉強に四苦八苦していそうな部分も含めて相当頑張っていそうな様子が描かれていたので、
同好会にメンバーに背中を押され、侑ちゃんの夢ははじまったかもしれないけどそのための努力を惜しんではいけない段階であり、同好会の活動と合わせて頑張りすぎる侑ちゃんのエピソードはなんかあるかもしれない。
だとすれば歩夢と喧嘩することもあるかもしれない。そして栞子がいい感じに取り持ってくれるかもしれない。どっかでデビュー曲が流れるシリーズの伝統とスクスタエピソードに則ればTOKIMEKI Runnersを12人で歌うかもしれない。

それにしても「伝統」「らしさ」みたいな表現を使うたびに思うが、結局10年以上やっていてもμ's・Aqours・虹ヶ咲・Liella!の4グループしかおらんわけで。
ソロで活動するし新メンバーが入る虹ヶ咲をシリーズの異色みたいに扱ってしまう節があるのだけど、
それでいうと先代の影響が劇中に大きく現れるのは今になってみればAqoursだけで、
Liella!は始まりから9人でなく5人で全員が1年生だし、
別にそこまで「伝統」「らしさ」ってないんじゃないかと最近よく思う。


■栞子について

栞子の立場がだいぶ違って見えた。
スクスタの栞子はスクールアイドルに対して否定的な立場から始まったけど、なんとアニメ栞子はスクールアイドルの活動に対して肯定的。
これは初めてスクールアイドルに反対しない生徒会長の誕生か!?と思ったけど、なんだったら生徒会長の立場も今のところは別に狙ってなさそう。ここについては先々の展開があるんじゃないかなとは思うが、薫子さんの存在は危ういかもしれない。

でもそもそも現段階のアニメ栞子はなかなか感情の起伏が薄そうで、わりと感情豊かで嬉しかったら「嬉しいです」って素直に言うような可愛い栞子のイメージと一致する部分が今のところあんまりなかったように思う。でも感情が薄くても栞子は可愛い。
まぁ新入生に声をかけてあげたり、ライブ禁止の場所でライブをしたランジュを叱ったり、流す映像を間違えた同好会に対して時間の割り当ての変更は出来ないと少し申し訳なさそうに言うシーンもあるので、アニメ設定で機械化したわけではなさそう。
(ライブ禁止の場所でライブ……? 優木せつ菜さん……?)
まぁとりあえず登場初期の感じで、スクールアイドルにぷんぷんして触れるものすべて傷つける勢いの適性厨の栞子は今のところ見られない。

あと生徒会のシーンの栞子が初見だったらメインキャラだってわからないだろうなと思うくらい生徒会のモブに溶け込みまくっていたのがちょっと面白かった。栞子が地味だったのもあるけどモブがメインキャラに遜色ないくらいに可愛いせいもあるが。
栞子の反時計回りのところにいる軽く緑がかったベージュっぽい髪の子が好きです。

というかスクールアイドル同好会の活動について中川菜々に質問を投げかける際の栞子、手元の資料のスクールアイドル同好会の下にある流しそうめん同好会の活動が何をするのかのほうを心配したほうがいい。
いや、逆に流しそうめん以外にやることないからはっきりしてるのか……?

あとは右月と左月も登場していたので、こちらも今後の登場が楽しみ。
生徒会のキャラだけでエピソード割いても面白くなると思う。


■ランジュ、侑ちゃんについて

彼女が言った「アイドルはファンに夢を与えるだけでいい、誰かに支えられきゃパフォーマンスが出来ないアイドルは情けない」というスタンスについて、自分はアイドルではないのでファンからの視点だけどわりと近い意見があって、
ファンがアイドルを支えているという気持ちをファン側が持ったらそれは増長に近いと思っていて、アイドル、もといアイドル以外でもステージに立つ表現者側の人とファンの関係は相互関係ではなく一方通行でいいと考えている。まぁ「情けない」はさすがに言葉が強いと思うが。
別に全員が絶対そうであるべきという意見ではないが自分のスタンスはそんな感じ。あと侑ちゃんはファンでもありつつ実質ほぼマネージャーだから支えているのは何も間違っていない。

んでランジュというキャラクターはスクスタの登場時点からこういう考えを持っている女の子ではあったけど、
そんな考え方の発露は何を履き違えたのか、主に「スクールアイドルか、スクール以外か」という区別もとい差別に近いスクスタの侑ちゃん(あなたちゃん)へのよろしくない態度だったので、
彼女の持つ考え方については賛同したい部分が大きいのだけど、反して彼女自身を好ましいと思えることがなかった。

そして彼女がパフォーマンス後、ティザームービーにもあった台詞

もう一度聞くわ、侑。あなたはどうしてスクールアイドル同好会にいるの?

という疑問を侑ちゃんにぶつける。
何度か聞いていた台詞だけど、ここだけ聞くと時間をかけて良くなり始めたランジュの印象がまた自分の中でひっくり返ってしまうんじゃないか、という懸念がちょっとあった。
なるべくならキャラクターたちのことはちゃんと好きでいたいので、ここがアニメに向けた不安の240%だったと言っても過言。

実際には本編ではこの台詞に続きがあった。

あなたの夢はスクールアイドルじゃないのよね。だったら同好会を離れて、その夢を真剣に追い求めるべきよ

どこまでが彼女の真意かはわかりかねるところなのだが、
少なくともスクスタのランジュが言っていたような「スクールアイドルでないあなたの価値は何?」といった感じの攻撃的な拒否の言葉ではなく、
あなたはあなたのやりたいことにちゃんと向き合ったほうがいい」という意味のほうを強く感じた。
この言葉が添えられるだけでこれは差別じゃなくて区別だと思えたし、積極的な応援ではないが、侑ちゃんに対しての彼女なりのアドバイスでもある。
正直これだけでもうランジュというキャラクターに対する不安がなくなった。つまりもうアニメに対する不安が全部消え去った。

ところがそこで上を行くのがこのアニメだった。
この言葉に対して侑ちゃんが何か思案するような展開になるのかなぁと思っていたら、すぐに答えを出してしまうのがこの高咲侑という女の子だった。環境の変化と嫉妬に戸惑って爆発している幼馴染にすぐ「違うよ」が言える子は格が違うよ。

やりたいことをやりたいって気持ちだったら、私だって負けてないつもり
私だって私のやり方で、この同好会で夢を叶えたいって思ってる

不安がなくなったどころじゃない、先の展開に期待しかなくなった。
もう制作に携わった人たち全員に抱かれてもいい。抱きたくないですかわかりました。

このランジュは同好会の邪魔はしないっすね。いや先はわからんけどたぶん。
真正面きってちゃんとした「ライバル」としてランジュと同好会の関係が出来上がった。笑顔でそう言い合える侑ちゃんとランジュを見たらそう思えた。


■挿入歌について

やはりスクールアイドルになる資格を持つにはまず領域展開を身につけるところから始めなければいけない。
領域に車が突っ込んでくることもあるが避けながら歌って踊れなければならないし、
ほぼほぼ初対面に近い転校生も巻き込んで桜の木の下で歌って踊ることも出来なければならないし、
離れた場所にいる仲間と画面分割でハイタッチする技術も必要とされる。

まぁそれはそれとして、あの時点でランジュはスクールアイドル同好会に対して考え方の違いから見限っていた節があったと思うのだけど、同好会が困っていると見るや否やミアに連絡し、パフォーマンスで集まった中学生を引き止める気概を見せる。
もちろん「この場をスクールアイドル・ショウ・ランジュの伝説の始まりにするのは最高にかっこいい」という打算も多分にあっただろうけど、それでもあのタイミングであの行動は普通にかっこいい。
そしてそこで披露した新曲「Eutopia」もかっこいいんだなまた。

曲の印象は今までのランジュの楽曲のイメージから大きく変わることはなく中国的なテイストを交えたEDM、それでいてアニメーションで表現できる幅が広がったMVの迫力が増した分のパワーアップが顕著。
自分はロックが好きだけど、こういうアニメーションMVで映えるのはやっぱ電子音楽だなぁと思う。細分化したジャンルとしてなんて言うかはわからんが。

スクールアイドルをいくつかにカテゴリ分けしたとしたら果林先輩とランジュは類似ポジションにあると思うのだけど、
ランジュはセクシーさもありつつそこを押し出すスクールアイドルではなく、果林先輩よりももう少し前のめりでオーディエンスを煽りに来るような支配的なかっこよさで差別化されているのを感じるし、自分はこういうランジュの楽曲が普通に好き。



■モブの方々について

ジェニファーとラクシャータ、引き続きスクフェスのモブに声もつき出演してくれるのは嬉しい。

とはいえ自分のメインの推しモブであるところの宮下ココさん御堂優理さんのカップル、神谷理華さんについては1期にて出演済みなので、このモブが登場したら嬉しい!みたいなのはたぶんないと思う。たぶん。
でも須田いるかさんとかな~! 出ないかな~!

宮下ココさん御堂優理さんに声ついたりしませんかね……?
ラブライブ!シリーズが好きというわけじゃないけど虹ヶ咲のアニメは普通に良くて好きって層はいるみたいなので、そこらへんの百合オタクへの訴求力マシマシにしてみたりとか……どうですか……?


■その他些事

ミアについてはさすがにまだなんとも言えない。でもやっぱアニメ作画可愛いっすね。
原画?原作?原案?よくわからんが今までよく見ていたほうのミアはもうちょっと前髪を上げていたけど、こちらは前髪をしっかり下げているので、よりメカクレ度合いがアップしている。
14歳であの髪型で暗い部屋でDTMしてたら片目だけ悪くなっちゃうわよ!めっ!

いずれ彼女のソロ曲も来るのだろうけど、現在の持ち曲がI'm still…Toy Dollと2曲だけですでに振り幅の大きい曲をやっているのが彼女なので、どっちの方面で来るだろうかというのは今から楽しみ。
ソロ曲が2曲でこの振り幅は果林さんのStarlightからWish以来だろうか。
果林さんの場合は3曲目がStarlight寄りになり、彼女のアピールポイントとしては当然の帰結なのだけど、ミアはどちらに転んでも良さそう。
ただアニメで映える曲と考えれば、だいぶオールドスクールなロックンロールという感じのToy Dollよりもう少しキャッチーなロックで来るんじゃなかろうか。


あと薄々感じてはいたがすっかり流しそうめん同好会に味を占めやがって。流しそうめんだけに。もっとやって。

あと釜めし同好会。

だいたい何をやってもどうにかなりそうなのでまだまだネタが仕込めそうな同好会シリーズ、新しい投げ込みがあると面白いなぁ~なんて考えてる。


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■まとめ

言いたいことは言ったのでまとめるほどのこともないのだけど、
とりあえず先が楽しみですねラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会アニメ2期。

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