新しい景色
私の目の前の現実は、
記憶と混じり合いぶつかり合い
描くからだに化学反応を起こす。
からだは描くにつれ「新しいなにか」を見える形に変えていく
変えていきたくて仕方がないのだ
見えるなにかにしたくてたまらないのだ
「なにか」がなんなのか分からないままに
分からないまま見えるものに
分からないのにそれはたしかに見えるものになりうるのだ
線を重ねるうちに
「新しい景色」の予感が現れてくる。
生き生きとそれはうごめいている。
それは、確かにあるんだ。
深海の自由律<森で光を解いて> 2018 紙、鉛筆