もやもや

 昨日は茶屋町にある美容院に行った。梅田にでるのも三週間ぶりぐらいだった。
先々週から体調が悪く、なかなか外に出る気にもならなかったが、先週思いきって予約した。昨日もだいじょうぶか?と迷ったが、でてきて良かった。いつもの美容師さんと話し込んだ。この美容師Mさんとは話が合って(合わせてくれているのかもしれないが)この三週間くらい話せなかったことを話せた。
 大阪市の停電のこと、南海トラフのこと、そしてパリオリンピックでの『性別』問題。
地震そして台風などで豪雨災害ほとんど復旧がなされないままで次がくる。被災した方は大変な思いをしているだろう。そこに停電、大阪という大都会?で夜中に24万戸超が、長いところは4時から7時半までにもなったという。原因は地下送電線の不具合?らしいが、不具合って、『はて?』なのである。わたしはもう高齢者になったが、生まれてからずっと大阪で台風以外の長時間停電は経験したことがない。この災害大国の日本のインフラはかなり危ういのでは。これに原発危機をくわえると、今回の停電は、なにか滅びの予兆のような気がする。世界の中でも没落していっているのは感じていたけれど、これは。
 五輪の『性別』問題はほとんどの報道は表面的な性分化疾患などの問題としか伝えないが、実はトランス排除問題があり、トランスではないかと騒ぎが起こったのである。
 ひとはヒューマンが必ず男女に分かれると思っているけれど、実は生物学的に見てもかなり曖昧な部分がある。性分化疾患などさまざまであろう。そして、社会的にみるともっとだ。
 スポーツでは必ず男女のジェンダーわけ、学校でも男女別。これは意味があるのかどうか。体力だけにしても女性が必ず男性に劣るとは限らないし、技術面まで含むともっとだろう。
 など、こういう話に付き合ってくれるMさんにはいつも感謝です。ありがとう。

 孤独というのには強いつもりだったけれど、うちの中一人きりで(猫たち3匹がいるのは救いだ、感謝しなければならない)ひとと会話ができないし、外出もままならない。そもそも人が生きて動いて、話したりしている場面を見るのは(テレビや動画以外には)ない。体調の悪さに加えてこの孤独感にはほとほと参る。
 いつも白髪染めをしているのだが、前回から気分転換に、部分的にブリーチして明るい色に挑戦している。今度は2回目でかなりはっきりと色の違いがわかる。そして、いつも髪型ではあるが、コテできっちり巻いて仕上げてくれる。『巻いた方がかわいいっしょ?』と言って。
 うん、なかなかかわいい。このときは気分が上がる。なかなかこういうことを言ってくれる美容師さんもいない。

 ということで、気分は上がったが、実は椅子に座っているだけでもしんどくて、もう遅いし、早く帰ろうと、Mさんに見送ってもらいエレベーターへ。
 帰り紀伊國屋書店にさっと寄って帰ろうと思ったが、思った本がなくて、迷ったが、もう一軒の大手書店も近いので行く。
 まず、一階が『みゃくみゃく』だらけなのに驚く。『みゃくみゃく』とは大阪関西万博のマスコットだ、目玉だらけで、少し?気味悪いのにゆるキャラにしてかわいくしているのが微妙だ。ゆるキャラでなく、最初のデザインは好きだったが。何より大阪関西万博に反対である。1970年の万博は3回くらい行ったか、当時は高度経済成長の初期、海外の情報もなく、外国人と触れ合える機会もないところに未来的なデザインのパビリオンの衝撃的な展示。小学生だったわたしは異世界に感動して未来への希望が持てた。
(しかし、この頃も70年安保の問題やベトナム戦争と、実は『平和』ではなかったのである)
 今回は、いつまで昔の夢を追い求めているのか? と感じて、さらにIR、カジノで儲けて経済発展できる訳ないっしょ。立地も舞洲の地盤沈下、メタンガス爆発、まだインフラもできていないお粗末に莫大な予算を注ぎ込む意味ありますか?
 この書店はいい感じだったのに、少しマイナスだなぁと思う。
 一度こういう大きな書店に足を踏み入れると、なにか気になっている本、雑誌を片っ端から買ってしまう。まずい、お金使いすぎと思いながら、こんなに買っても読むのはいつになるやらと。
 時刻は午後9時半、人もまばらになってきて、まだ閉店しないのかと、車イスで入れるトイレはあるかと書店員さんに聞く。
 調べてくれて、申し訳なさそうに、ちょっと遠くになりますが5階になりまして、エレベーターはあちらで。
 わたしのトイレは忙しい、少し催したかと思うと、すぐに限界がくる。催した時に行っておかないと失敗を経験しているので、5階であってもこの建物であれば問題ない。5階に上がると、すぐ多目的トイレの場所はわかる。しかし違和感が、男性用トイレの入り込む窪んだ口があって、その中に多目的の入口がある。まあ、男性用の方にはべつにまた入口があって、多目的には『だれでもご使用ください』となっているから問題はないが、女性なら入るのを躊躇うのではないか。
 用を済ませたあと、この階は男性用トイレしかなく、実は奇数階は男性、偶数階は女性となっているようだ。で、フロアガイドを見ると、多目的も2、4、5階にあったと思う。(ここは写真に撮っておくべきだった)
 階によって男女が分かれているのは、フロアにほとんど書店員さんがいないことを考えると防犯上の理由なのだろう。と一応納得できるが、しかし、多目的は『だれでも』なのだから、せめて窪みに入り込んだ側でなく外向きにドアをつけてくれればいいのにと思う。
 最初に訊いた書店員さんは、声の低さなどから男性と判断したのだろうが、トランスだということはわかるだろうに。トランス差別、女性スペースなどに鑑みて、この案内や多目的の配置なども決められたのだろうか?
 ダイバーシティ? 多様性ってなにかしら?
 へとへとに疲れ切ったうえのストレスに晒された頭で考えた。

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