心と体は別ですか? 「プロローグ」
最近「生きづらい」と感じたことはありませんか?
実際に私の身近でも精神疾患で苦しまれている方が増えています。
そんな今、私たちにできることは?
☆社会全体で精神医療への理解を深めること
「心と体」という言葉が浸透しすぎていて、ある種の誤解を生んではいないでしょうか。精神的な不調とその他の不調が差別されているように思えます。
脳神経学、心理学、哲学と様々なアプローチで見解は異なるかもしれませんが、心は脳という臓器の働きが圧倒的に大きいことは事実です。
喉が痛かったり、熱が出たりすれば、内科を受診し、症状を抑える薬をもらいます。
同様に、気分が落ち込んだり、体調が悪い時に、気軽に精神科などを受診できるようになればと思います。必要な薬も適切に処方してもらう。それが普通になれば、社会的全体の理解が進んだということになるかと。
将来の話ですが、症状等に応じて脳科学的に脳の変化を検査することで、臨床データが蓄積され、適切な投薬につながるのでは。
☆個人や人格が組織よりも軽んじられている現状の改善
日本の本当に悪い伝統は、組織を重んじ過ぎて、そこに属する個人や人格を軽んじてしまうことです。人があっての組織なのに。
例えば、パワハラ防止法という法律があるにも係わらず、未だにパワハラが横行している実態もあります。
どんな小さな組織でも、経営者はもちろん、そこに属する人には社会的責任があるはずです。
それは学校や大学でも同じです。
不登校児童・生徒、ひきこもりの増加などを考えてみても、社会全体で何らかの生きづらさを感じている人が増えています。
日本はG7の中で、自殺死亡率が1位、また、若年層の死因順位の第1位が自殺 であるのは日本 のみ。若い方がたくさん亡くなられているのです。
心を大切にすることこそ、SDGsのスタート地点だと思います。
☆政府へお願い
〇診療体制の改善
初診の予約が取れない現状と診療時間が短いことについての改善
〇セーフティネット整備
希死念慮を抱え、危険性が切迫している人のための緊急入院施設整備
〇根本的治療法の研究推進
脳という臓器を治療することによる、精神疾患の完治を目指して、脳科学的研究を政府が推進
☆支えあう社会を目指して
〇自分の価値観を押し付けないで、その人と向き合って、寄り添うこと
〇若い人たちが「まあ、なんとかなるさ」と思えるような社会の実現