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貴羽るきの詩

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詩です。
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2017年10月の記事一覧

声の蛇

消しごむが溶けて

音楽たくさん聞かされて

なんにも憶えられない

声は蛇だよ

生まれたとたんの森

お母さんのカメラ投げとばして

そのまま走って旅にでた

髪を切った

音を切った

からだのことがよくわからない

わたしの声の蛇はまだ

このあたりにいる

胸の、この、あたり

かわかない唇がいいね

ずっと話していて

生まれた日のこと

20171003