息子と日本旅:小諸編 読書の森で流れる時間
夜中、トイレに行こうと小屋から起き出して、はっと息を飲んだ。
満月だった。
こんなにも月の明かりが明るいことに、これまで気が付かなかった自分にショックを受けた。夜には夜の、別の世界があるのだ。それを知らなかったなんて。あるいはそれを、長い間忘れていたなんて。
トイレを済ませてもう一度眠りにつき、6:30に息子と共に明るくなった大地を踏みしめると、「お母さん、まだ明るいよ月が、ほら、見てごらん」
数時間前、私の頭上、空の真ん中にいた月は、まだ西の空にいて、青く明るくなっ