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紐育でみんなと過ごした思い出(サクラ大戦Ⅴ~さらば愛しき人よ~感想)

みなさんは、今までがむしゃらに頑張ってきて、それが認められて、やっと夢の仕事に携われる!となったのに、全然違うところに吹っ飛ばされたことはありますか?
 
私はあります。
 
そう、大河るい次郎としてね。

「じゃあ着任早々申し訳ないが今日から異動してもらうから、紐育に」


 

サクラ大戦Ⅴ~さらば愛しき人よ~ 感想


※昴さんのルートに行きました。




背景が紐育~~!




サクラ大戦Ⅴ、うっかりやるんじゃなかったよ。
めっちゃくちゃ面白かったよ。

なにが面白かったか教えるね。よく聞いてね。
 


1.サクラ大戦のトンチキDNAが組み込まれている


あの、誤解しないで聞いてほしい。サクラ大戦は決してトンチキではない。
トンチキではないが、突っ込みどころが100あるんだ。
凄くリアルな風俗事情を描いているのに、降魔と戦ったり、軍人でありながら役者である帝国華撃団のメンバー。
あまりにもトンチキでしょう。
 
ここには超人しかいないのか?軍人でありながら役者をする人が一体どこにいるんだ。
しかも日本の大正と似て非なる場所を描いているからこそこのアンバランスが目立つんだ。
いやいや、浅草寺から飛行物体出てきたらやばいだろ、とか。
みんなどうやって生きてるんだよっていう、ゲームが大真面目にやっていることに冷静につっこみたくなるんだ。
でもサクラ大戦の魅力は、「そんなこたァどうだっていいんだよ。見て!この光武!乗り物!帝国華撃団のみんな!かっこいいだろ?」
っていうところ。謎の説得力。謎のパワーがある。パワーでねじ伏せてくる、好きだ。
歌舞伎を感じる。もちろん敵の前に登場する華撃団メンバーの口上もそうだし、ポーズもそう。意識してるのかなあ。
歌舞伎も結構、「こんなのありィ!?」ってのがあるんだけどありなんです、かっこよければそれでいいんだ。そんな魅力がサクラ大戦にはある。

紐育華撃団……レディ、ゴーッ!程アガるものない。
これは紐育星組が6人になった時の。
カッコ良すぎて頭おかしくなるって

そんなこんなで紐育。ちゃんとこの系譜あり。空飛ぶエイハブはタイムズスクエアから出てくるし、星組のメンバーは超人気ミュージカルスターたち。もう意味わかんない。でもそんなところが好き。だってもうそんな突っ込みしないもんね。
星組だから、できるんだよって言い聞かせちゃうもん、自分に。

タイムズスクエアからでてくるエイハブ。ぶっ飛んでるやろ~!


 

2.戦闘が面白い


私ですね、ターン制が大好きなのですが、中でも「ターン制コマンド戦略シュミレーション」が好きなんです。マスで移動してコマンド選ぶやつね。オセロはめっちゃ苦手なのにね。これはすっごい好きなんですよ。
それでね、サクラ大戦の戦闘の魅力って「面倒なレベル上げが不要」なことなんですよね。ひとつのchapterに最大2戦闘しかないし。ストレスフリーすぎる。
 
但し、レベルを上げて戦闘で楽をすることは一切できないのがこれのまた面白いところ。
レベル上げがないということは、戦闘で楽をすることができないのがついて回るポイントですよね。それがまた楽しい。

これは地獄みたいに隊員のやる気がまぁまぁな頃


好感度で戦闘が楽になるかどうかもありますが、推しキャラの好感度を上げるために(Chapter7やエンディングに影響あり)推しキャラに自由行動時間になったら会いに行っちゃうからなかなか平均的にみんなのやる気を上げるのは難しくて。それがたまんねえよ。難易度もないからねこのゲーム。ゲームが上手い人も苦手な人もみんな同じ難易度。
私、夢殿と2時間くらい戦ってたわ。
 
キャラクターによって技のタイプが結構異なるの楽しかった。
推しキャラがどうとか関係なく、昴さん強すぎてチートでした。昴さんのところに敵集めて一気に敵をシバいたときの快感たるやいなや。そのあとみんながやんややんや昴さんの周りに集合してダイアナさんで回復するとかもう私の戦い方では鉄板でした。

通常攻撃の範囲広すぎるでしょ
必殺攻撃は扇形になるので範囲は狭まるものの、行動値が1で数個体シバける。マジでヤバいよ昴さん。


通常攻撃の連続もいいよね。2スタックで倒せるかな…と思ったらちょっとたりなくて。スタック2+1で攻撃するよりも連続攻撃で3スタック消費の方が攻撃力上がるとか、本当に楽しかった、まじで賭けしまくってた。

一発で倒せるか?二発かかるか?ってめちゃくちゃ賭けてた


途中から連携攻撃のヤバさも感じた、チートすぎるでしょ。
最後の方なんかスター機で敵を囲んでかごめかごめ状態だったよ。


味方と挟んだ敵にダメージが入る連携攻撃。
これは味方ユニットの配置を次行動する味方を考えてやると効率が良くなることを私はChapter7で知りました。

しかもマス目ほどきっちりとした行動範囲でないのが面白い。
ちらっと動いてまだスタック消費しないな…おっとこれ以上進むとだめか…みたいなことしませんでしたか?私はしまくりました。
挙げたらきりがないんですよ、かばうを制する者は好感度を制する、ヘルプミーはルーラ……とにかく面白かった。最近はターン制のゲームが少ないので、本当にほっぺもちもちになるほどターン制ができて健康になりました。 

ちなみに、戦闘といえばパートナーとの合体攻撃ですが…………


はい。

よく見たらミッション系の学校なのか。あるあるやな。
ちょっとこのお顔の対比スケベすぎますねエ!
レインボー便箋
突然のマリオパーティ


禁断の放課後……//////


どういう仕組みで攻撃してんのかわからないんですけど、敵もプレイヤーも混乱する。メダパニかよ。(ドラクエシリーズの混乱をさせる技)

3.自由行動が面白い


自由行動に含まれるキャラクターの深堀設定が楽しすぎてしょうがねえ。
私は攻略本キャラクター紹介に載っていないようなキャラクターを確立するような発言が聞きたいんだよ、本当に深みがあって面白かった。
 
だいぶ昴さんからは嫌われていましたが、それも面白かった。るいやが素直に発言したら昴さんの好感度が落ちるんだって思ったら、ガチへこみしてましたからね。ゲームの中のキャラクターに一喜一憂できる、そんなのストーリーが主軸にあるゲームとして成功だろ

当時Twitterで昴さんと仲良くなれなくてへこんでいた私に声をかけてくださった方々、ありがとうございます。無事に我が家の大河は昴さんとお付き合いすることになりました。

昴さん嫌われ選手権なら絶対優勝できる
本当にすみませんでした。尾行なのにクソでかい声出して。


  
一番好きな自由行動の話しますね。ラチェットさんにネクタイをいただいたお話です。
ラチェットさん、21歳ですよ。すごく上司だなって思いました。値段の話じゃなくて、助けてもらったから何か御礼したいってときに大河が一本しかネクタイを持っていないことを知っていたので、身だしなみとして持っておいといたら?って渡してくれるの、しかもしっかりとしたやつ。ラチェットさんが自分で使うんじゃないんですよ?プレゼントなんですよ。それを自分の好きなお店で選んで買ってくれるなんて光栄以外のことないじゃないですか。私はこのお話一本でラチェットさんの上司としての存在感をしかと感じることができました。
しかもポイントは「身だしなみとして持っておいといたら?」なんですよ。
身だしなみの話をされるんです、ガチ上司。
いやあ、本当に忘れられない自由行動の思い出です。

夢じゃないので証拠のスクショです。

4.音楽がめっちゃわくわくする


あのう、音楽のことを語ると一生終わらないのでぱっぱっぱと行きますが、本当に音楽がいい。
なにがいいって1920年代当時の流行音楽が劇伴曲なんですよね。もう本当にすごい。
公平先生は神。一生言い続けますわ。

これはちゃんと凡人のチラシ裏シリーズでまとめます。
紐育は全曲書きたいなあと思っておりますので……。

 

5.メインストーリーが好き(chapter2-6編)


最近のゲームはなかなか挑戦的なストーリーや風呂敷広げすぎて回収できないことが多々あると思うんですけど、風呂敷を広げすぎず、しかし奥手にはならないストーリーなのが良かったです。

本当に単純なストーリーなんですよ。
各隊員のお悩みを一緒に乗り越えるのがchapter2~6、紐育を救うために自分たちがやれることはなにか、五輪曼陀羅の真実、「さらば愛しき人よ」の回収がchapter7~最終章。
まじでこれしかないんですよ書き出すと。

でも各キャラクターのセリフが立っている。キャラクターが立っているからどんなに単純明快なストーリーも楽しくなる没入感がある、これのおかげで退屈感が一切なかったです。

お使いゲームみたいにどこどこいって、ほにゃららして…とかなくて、比較的に自由行動は自由だし、メインストーリーはもう読むしかないのでストレスがなかったです。
逆を言うと好きなキャラクターがいなければ地獄なのかもしれない。
私はあまりにもみんなが大好きで箱推しなので、みんなと会話できるのが本当に嬉しかったです。

まあでも昴さんのルートに入れるかどうかは一生ストレスでしたよ!!これだけは心臓に悪かった。
 
私は普段、原神や崩壊スターレイル、FGO等をプレイしているのですが、一個一個のストーリーがめっちゃくちゃ長くて、しかも設定が深淵くらい深いので、その説明から始まるんです。
もちろんクライマックスのために丁寧に描いているのですが、そこまでが遠い!(でもその3作品はそこがいいんですよ!!これは私の感想です。私は原神もスタレもFGOも大好き!)

これは崩壊スターレイルのツラがいいわし。右だよ。


対して「世界観が知りたきゃ攻略本読んだりキャラクターみんなから話聞いてね、メインストーリーだけ今回は履修してもらいま~す」みたいな感覚でお出しされたのでそこがよきよきポイントでした。
 
一番好きなchapterかあ。もちろんchapter5がめちゃくちゃに好きなのですが、それ以外で元気ガチ泣きの話はchapter2でした。
自分が最初に目指したかった形と現実に苛まれるサジータさん、嗚咽しながら泣きました。
やっぱり人間の思考の話は大好きですね。

本当はずっとどこかで「今の自分は間違っている」と気づいていた、
でも止まることができなかったサジータさん。

リカの話も結構つらかった……。何がつらいって、リカは「自分がいたら自分の大事な人はいなくなる、だから身を引くしかないんだ」っていう貧乏神的思考になっているんですよね、あの年齢で。だから写真の中のみんなを愛するしかないという状況がまたつらくて……。 

自分が人を死に追いやる存在であるから好きな人たちのそばにはいられないと思うリカ。
みんなのことが好きだから、写真を傍に置いているのが辛い。

ダイアナさんは結構えぐかったですよね。ほかの人には頑張ってくださいと応援できる人ですが、自分のことは先が見えるから応援できない、自分のことは信じることができないというのが結構グロテスクだったと思います。あまりにもリアルすぎて。 

これは1章のダイアナさん。大河の未来の可能性がダイアナさんには「視えている」から
こんな風に言えるんですね。
しかし、苦しみの未来が「視え」ているものには、きっぱりとあきらめてしまいます。
こういうこと……ありませんか?

というか星組全員そういうところありますね。


大人が故、大人びている故、
誰にも助けを求められないずっと海に溺れ続けている人たち


それが私の紐育星組の印象です。

でも「溺れてる!助けて!」って言わないんですよね、この子たちは。
(言えない人もいるけど、言わない選択肢を取っている人もいる)
「私は別に溺れているわけではない」と沈みかけながら言ってるんですよね。

 だからサジータさんはハーレムの再開発に手を出すし、リカはみんなの前からいなくなるし、ダイアナさんは鳥を生かすことを拒絶するし、昴さんはより独りになろうとするし、ジェミニは弱ってしまう……。

全体的に明るいゲームのイメージに埋もれていますが本当に紐育星組の子たちは孤独すぎる。心の孤独……。
 Chapter6、結構ぼかしてはいますけどジェミニは相当精神の疲労困憊を感じます。
ジェミニンが表に出てきた理由が明確にわからないためなんとも言えませんが、(もちろん表面上は師匠の仇だけどきっかけが紐育に着いたってだけなら師匠が殺された瞬間に出てくるのではないか?)自分自身で抑えきれていた姉がジェミニの疲労のせいで代わりになっていたのかもしれない。

一番しんどかったです。ジェミニが大好きなので、弱っていく姿は見ていられませんでした。
でもchapter6まで言えなかったジェミニ。


Chapter5なんてもう別紙で語るタイミングを用意する気持ちでいるので多く語らないですが、一個だけ抜粋して書きますね。

 「昴さんってどういう人なんだろう?」「え、この選択肢でこんな反応するの?」等々……。るいや史上、様々な波紋を呼んだ九条昴さん。どのくらいやばかったかって言うと、うたのプリンスさまっ♪の美風藍くらい大変でした。

(美風藍:歌うロボット、感情がないので愛を謳う歌が歌えなかった。完璧であり、データ主義であり、そっけない。主人公の七海春歌と出会うことで愛を知り、愛を謡う歌が歌えるようになる。その後、データエラーが発生し、データのクリーニングが必要になり、実質上の別れを強いられることになる。イメージカラーは薄紫、るいやの推しカプ/公式引用→[ミステリアスな雰囲気漂う少年。 普段は口数が少なく、私生活は謎に包まれている。 見た目は綺麗で可愛いが、言動はさっぱり可愛くない。])

うたの☆プリンスさまっ♪ 美風藍

私にとって昴さんはどんな人なのか、自分のこと(大河のこと)をどう思っているのかが分からなくて不思議な生物なんですよね。まあ、その反面昴さんも大河のこと不思議な生物だと思っていたのでどっこいどっこいなのかな。

昴さんもまた、大河のことをナゾな生物だと思っている。
ちなみにchapter3だとこんな様子なんですよね。
まだ自分が変わった感じはしていなかったのかな。

お互いのこと分かろうとするタイミングが実はあまりなかった気がする、というよりも昴さんと腹割って話すタイミングなかったんだよなあ。
いつもうまい具合に避けられてたし。
人と関わろうとしなかったもんなあ。

ん?つまり昴さんの輪郭が分かるだけではなく、昴さん自身も大河のことが分かったchapterだったのか…??お互いが謎の生物だったから、それを深めあったのか、なるほど……。Chapter5で昴さんは、笑うし、恥ずかしがるし、心配するし……。本当にみんなと同じ仲間なんだなって思ったらとても愛すべきクールキャラ(かわいい)に進化しました。

思えば、初めての「失敗」なのかもしれませんね。
「失ってから気づく、愚かな僕」ってタイトルだったと思いますこのスチル
昴さんも仲良しさんっていいなあって思ってるんですよね!

 リカはずっと見抜いていましたよね、怖いけど優しいって……リカ本当に大人びすぎている。

性質は厳しくてクールでミステリアスですけど、性格はとても優しい仲間想いの人でした。
表面の昴さんばかりに気を取られてますけど、その本質はとってもやさしくてお母さんみたいなんですよねえ。

よく考えれば全然お母さんかもしれない、一歩離れたところから見守っていて、いつでも強くて仲間想い……母の定義なんてものは存在しないに等しいものですけど、なんだかお母さんなんだよなあ。わかりますか?お母さんのにおいがするんだよ。(リカも言ってた!)
 

一歩離れたところにいる昴さん。いつもみんなが見える場所にいるよね、何気に。
サジータさんと一緒にホットケーキ焼いてくれてありがとうな……。
やっぱりなんだかみんなのおかあさん。この勝利のポーズでようやくみんなの輪の中に入った感じ

6.メインストーリーの話

「ぼくは紐育に来て、多くのことを学びました。たくさんの人が、たくさんのことを教えてくれて、きっと今まで生きてきた中で一番考えました。ぼくが戦う理由や、ぼくがぼくである理由を。」

エンディングの大河新次郎のセリフ


これめっっちゃくちゃに好きです。

大河は帝国華撃団に着任すると思ったら紐育に飛ばされて、こちとら不本意なのに紐育に着任早々みんなに「あんたなんか呼んでない、実績のあるやつをよこしなよ」って何人もの人たちに言われました。

それでもまっすぐに着々とみんなの信頼を積み上げる大河新次郎、本当に本当にかっこよかったです。胸にくるものがあります。
どんな状況でも相手を信じて生きていく姿はもう本当にでっかい男でした。
たくさんの大人たちが大河の周りにはいたけど、その大人たちも大河を見て何かしら影響されているのもまた良かった。

たくさん考えて教えられたのは大河だけじゃない、周りの人たちも大河に影響されていったんだと思ったら、これほど凄いことはない。
私がゲームをしてきた中の歴代主人公の中で一番好きまであるかもしれません。

ラチェットさんやサニーさん、信長みたいな明らかに「大人」として描かれている人たちが大河に心を打たれている瞬間は痺れました。

キラキラしてるサニーさん、かっこいい
なんでもあり。それがサクラ大戦Ⅴの大好きなところ

きっと、大河が “坊や” だからこそ、大人の約束やしがらみがなかったのかもしれません。
ただまっすぐに誠実に生きる大河は本当にカッコよかった。

信長最終戦、五輪曼陀羅とかもう心震えたよね。
あの昴さんが根拠もなしに「大河を信じる」って言ってくれたのはすごくすごく良かった。びっくりしたと同時にマジで感動した。
人の心をこれだけ動かしたのか、大河は……と………。

昴さんが「犠牲にならない五輪曼陀羅を実現する」という前例も根拠もない大河の発言に、
「信じる」と言ってくれたのが本当に感動しました。

その後にさ、サジータさんが「あんたがいうならあたしも信じるよ」って大河のことを信じてみんなが口々に同意してくれるの、マジで涙しかない。胸がいっぱいになるよね。
これがひとつになった!ってことなんだなって思った。最終戦はずーーっと熱かったね……。

6-1.「さらば愛しき人よ」

これは何回も言いすぎてあきれられていると思うけどもう一回言うね。
 
「さらば愛しき人よのサブタイトルの意味を知ったときに、お前は死ぬ。私はもれなく死んだ」
 
です。
実は、紐育に平和を取り戻すには「自分が愛する人の命を引き換えにする」ということを知ったとき、気がふれましたね。普通に狂った。
昴さんを犠牲にするなんてできないんですけど、それを受け入れた昴さんの貌があまりにも優しくてつらかったです。

こんなにやさしい貌の昴さん、辛いです。まだトラウマ。


誰だいこんな癖の話を考え付いたあかほり先生と広井王子は。(呼び捨てにするな)

かつて、今の紐育を滅ぼそうとする(便宜上滅ぼすという表現で許して)魔王信長を封印した際に行われた儀式が「五輪曼陀羅」《ごりんまんだら》という儀式でした。
この儀式は6人の戦士のうち、5人術式を発動するメンバーと1人の犠牲が必要というもので、かつても5人の術式を発動するメンバーと1人の犠牲者で封印されていました。

そしてここがポイントなんですけど、
かつて犠牲者になった「南蛮の神を信仰する娘」と5人の術者のうちの一人『高野聖』が「九条昴」と『大河新次郎』の前世なんです。はっきりと言及されていないけど、演出が明らかに"そう" だったのでここでは「前世」と定義します。
つまりこう↓↓
「大河(今世、プレイヤーキャラクター)≒高野聖(前世)」
「昴さん(今世、パートナー)≒南蛮の神を信仰する娘(前世)」
※こちらは昴さんをパートナーに選んでいるため、昴さんが前世犠牲者になっています。
ほかのパートナーを選んでいるとほかのキャラクターが前世犠牲者になります。


つまりですよ。大河が今世で愛した昴さんは「前世でも南蛮の神を信仰する娘として、大河の前世である高野聖を愛していた、しかし平和のために昴さんの前世は犠牲になった」んですわ。
そしてその情報をまとめるとこう!

過去、五輪曼陀羅を行った際も昴さんの前世が犠牲となっていた。
また大河の前世は昴さんの前世に恋心を抱いていた。
ふたりの魂は今世で再び相まみえたが、また引き離されることになる……


地獄かよ……



五輪曼陀羅で犠牲になる南蛮の神を信仰する娘
あなた、とはきっと高野聖を指していると思います。
名も残っていない高野聖が大河の前世であり、昴さんの前世である南蛮の神を信仰する娘を犠牲に
信長を封印していた。




南蛮の神を信仰する娘が昴さんの前世なのではないかと推察されるシーン。



……いや、さらばすな!!!
ぼくたちは今世に転生する前から惹かれ合っていたでしょう!!(嗚咽大声)
はっきり言ってこれしか言えません。まじで気が狂うかと思いました、昴さんが犠牲になるって言ったときは。

「五輪曼陀羅」という、世界を滅ぼす(便宜上)「織田信長」を封印する技を使うには、
1人の犠牲が必要だということが判明し、昴さんが自ら犠牲になるというシーン
めちゃくちゃ残酷です。昴さんが犠牲になり、平和になった世界が果たして大河が望む未来なのか……。昴さんはどう思っていたのでしょうか?本当は大河と過ごしたかったのでしょうか?
かつて信長を封印した時代、愛する人を犠牲に「高野聖」はひとり残される。
高野聖と近しい選択肢を持つ大河新次郎、エモいよね。
ただしこの選択肢を選ぶと昴さんの好感度が下がります。
くっそ~~~~(大泣き)

「愛する人を失った世界にはどんな色の花が咲くだろう?」

Sound Horizon -Lost- 「恋人を射ち堕とした日」より

↑↑って某SHKの王様も歌詞に書いていたよ。

愛する人を失った後の紐育で何をすべきなのか考えても分からなかったっていう大河のセリフ、私大好きです。


6-2.信長と紐育華撃団


最終決戦後の信長との対話。私がめちゃ好きなポイントです。
サクラ大戦Ⅴの根底にある言葉ですよね。サクラ大戦Ⅴはオーバーザレインボーサンシャインの役割がめちゃくちゃにでかい。

信長戦最後、「戦う理由」が分かった気がする、
という大河のセリフの後に「戦う理由は何か」を問われるLIPS。
この大事な選択をプレイヤーにゆだねるのは
"サクラ大戦Ⅴがプレイヤーに「このゲームを通して君の戦う理由は何か?」"
と問うようで震えました。

私は"愛" を選びました。

ここのセリフは「昴さんのいない紐育……」のセリフに通ずるものがありますね。
信長のこころも動かす大河の想いの強さはすごいです。
これはかつて、オーバーザレインボーサンシャインを見上げた大河も同じことを言っていました。
「人はどこから来て、どこに行くのか」
「人はどこから来て、どこに行くのか」それは信長と戦った後もわかりませんでした。
でも、考えることはできます。
「ぼくたちは、誰かのために生きている、明日の自分に会いたいから生きている。大切な人たちと一緒に歩んでいくために生きている」
今の大河の「人生の旅」に対する考えが読み取れます。
そして信長が、「大河たちの人生の旅は自分を負かすほどのものであり、
その強さの理由は『一人じゃない』ことである」と決定づけました。
これがサクラ大戦Ⅴのテーマのひとつなんだと実感させられます。

7.終わりに


みなさんは、今までがむしゃらに頑張ってきて、それが認められて、夢の仕事に携われる!となったのに、全然違うところに吹っ飛ばされたことはありますか?
 
大河るい次郎としてサクラ大戦Ⅴで駆け抜けて真っ先に受けた仕打ち()、実は現職で私は起こりました。
私は写真撮影がとにかく大好きなので某家電量販店に入社し、カメラの販売がしたくて資格を取得し、そのコーナーに行くために努めたのですが、どうしても家電コーナーにぶっとばされました。そこで7年近く働き、そのうち3年はフロアマネージャーでした。つらい。

そして時は流れて今、システム系のことをするために異動して、私は開発にとても興味があったのでシステム開発の部門に異動したら、半月でシステム企画にぶっとばされました。かなしい。

どのくらい仕事が違うか簡単に説明すると、
システム企画は「昴さんの性格はこんな感じでつくって、こういう回答をプレイヤーがしたら好感度を下げよう!」
みたいなことを考えます。
システム開発はその企画が考えた通りに(=設計書通りに)バグが起こらないようにゲームを作ります。

全然仕事が違うやんけー!
 
今はシステム企画で何とか生きています。
 
私の座右の銘に「置かれた場所で咲きなさい」という言葉があります。
幼いころから母に言われ続けていた言葉です。
 
とても厳しい言葉のように幼いころは感じました。
自分に選択肢はないのか、なぜ人から与えられた役職や立場で過ごさなくてはいけないのか。
一時はこの言葉が結構嫌いでした。

しかし、大学生のころにこの言葉をふと思い出す瞬間がありました。
大学時代、アルバイトで塾講師をしていたのですが、私は本来塾講師ではなく、塾の事務として働こうとしていました。
そのとき面接をしてくださった塾長から「あなたは塾講師向きだから、講師をやってほしい」と言われました。

全然断れる空気がなかったので私は受け入れましたが、それはそれは大変でした。アルバイトといえど、30人ほどの勉強人生を預かっていたので多分、私の人生で一番地獄でした。相当勉強もしました。年末年始も受験生のためにずっと働いていました。

でもがむしゃらに教えていて、教え子の10人ほどが高校受験をし、合格したときにある生徒に「先生がいなかったら私はずっと社会と英語が嫌いだった、先生に教えてもらえて本当に良かった」と言ってくれました。
私はその日、ずっと考えました。

私は選んでこの仕事をしていないけど、それが誰かの役に立ったという事実がある、なんて幸せなんだろうか、と。
そしてこれが「置かれた場所で咲く」ということなのかと思いました。
 
それから私はこの言葉を自分の言葉として大切にしてきました。
 
大河新次郎は本当は「帝国華撃団として日本の平和を守りたい」そんな青年でした。
19歳といえば私が塾講師を始めたころです。あの時の「私はそこで仕事をするんですか!?」と結構衝撃だったので、大河は紐育へ行ったのだから私よりも相当なご苦労だったでしょう。
しかし大河は紐育で起こる様々な障害にも屈せず、文字通り平和を守りました。
 
そんな大河新次郎の背中は本当にでっかく、かっこよかったです。
そしてそれに影響されて紐育華撃団だけでなく、紐育の人々が幸せになっていく様子が私は見ていてとても
すがすがしい気分になりました。
 
本当に単純なストーリーなんです。紐育の平和を守る、それだけです。
でもその中にたくさんの人たちの変化が、成長が見えました。
 

忘れかけていた弁護士になった理由を思い出しもう一度やり直すと決めた人

父の死を乗り越えてみんなと過ごすと決めた人

自分の未来が死に向かっていったとしても自分の可能性を信じると決めた人

変化する自分を受け入れて変わっていこうと決めた人

どんな自分も自分と受け入れてもう一度紐育と向き合おうとする人
 

そんなみんなの変化が私はとても心打たれました。
 



ありがとう広井王子(呼び捨てにするな)
めちゃくちゃ大事なことをアラサーになってもう一度思い出させてくれて……。


ありがとう昴さん。
私の性癖を壊してくれて。これからどうしてくれるんだ。
公園で紐育華撃団ごっこしていい?
 
 
 
 
ところで来年20周年なのでビッグサイトとかでクソデカな祭り開いてくれませんかね?(願望)

こちらは紐育の自由な一日まで入ったるいやのサクラ大戦Ⅴのすべてです。


みーんなのおかげで最高の紐育生活だったよ!!


 
 
 
おわりッッッ!!!


紐育華撃団!!愛してるよーー!!!
















公式でさア、苗字呼びがデフォルトのクール&ミステリアスなキャラがさア
下の名前で呼ぶことの破壊力でかいよなア。
妄想じゃねえんだよこれ。公式なんだよ。


昴さんと大河のこの、「お付き合いしている事実」だけでとっても喜ばしいのに、結婚式の1枚絵が欲しいよ公式~~チュッチュ


おわり。

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