第二幕 狐と払い屋 虚翠は生きているのがやっとである。何度も呼吸をして、体を起こし、その日を過ごしてまた眠った。一人きりの生活はやっていけない_何度も自覚して…
始めに おはようございます、お久しぶりです。 見事、机の上に積み重なったエッフェル塔よりめ高い書類タワーが消えました。 最後の一枚を手にしたときの感動といったら……
現在投稿している轍のゆくえの各キャラのプロフィールです。ネタバレを含みますのでご注意ください。 メインキャラクター、サブキャラクターの順で紹介しております。 興…
中間報告 2024年も半ばを過ぎようとしていますが、 春頃に自己紹介をしてその続きとして書いています。 春から夏へ季節が移り変わったので、何か変わっていることがないか…
階段を発見して上る。一段一段が高く昇りずらい。文句を言って遣りたいが、言う相手がいない。昇りきったと思ったら、また階段があった。また昇って… 「明らかに可笑しい…
我らが父は温厚である。ひたすらにお人好し。今まで生きていたのが奇跡なぐらいには暗殺されかけた。それでも死ななかったのは、父を支える人たちのお陰である。 ファ…
「おはようございます!」 シナイスカーもといシッカーは、アルバイトに励む。何のためという目的はなく、純粋に働くことが好きだった。お客さんの笑顔を見るために働く、…
蘭_ ①花。ラン。 ②国名。優雅と美の街蘭。盛んに人の往き来が盛んであった。XXXX年に崩壊。王✕✕✕の暗殺のため、姫◯◯◯が即位。即位式のその晩。王女◯◯◯は身を…
朝日が肌を突き刺す。ぐっすりと寝ていたというのに、ヒリヒリと肌を焼く痛みで目が覚めた。カーテンが風に煽られ、ヒラヒラと舞っている。部屋の窓が開けっ放しで、恐らく…
_準備はいいかしら _ええ、勿論。全部確認してきました。全てが完璧…抜け穴はありません _でかしました。では、行きましょうか _ええ。あ、でもまだ予定時刻の一時間…
狐と本性狐と残穢 適当な部屋に急ぎ足で駆け込む。身を隠せる場所がないか探したが特にはなさそうだ。隠れた部屋は物置だったようで、年代物の着物や骨董品が部屋の端…
狐と反撃弐門前での戦闘 とある森上空。青々とした空…はなく、バケツをひっくり返したほどの大雨である。これは傘では防げまい。さらには遠くで雷が轟く。 「おい、ここ…
眠れ、眠れ、眠れ、眠れ 意識を流れにまかせて 眠れ、眠れ、眠れ、眠れ もう二度と目が覚めないように、全てを忘れるように 眠れ、眠れ、眠れ、眠れ 目が覚めれば、全て…
昔話。それは人々の間で語り継がれ、現在まで残るかつての話。非科学的なモノもあれば、知識を言葉で表したものもある。 今から語られるは、もう誰も覚えていない。そん…
幼児の腕に抱いた命。あまりにも小さく、力を込めれば弾け飛びそうだ。そっと包むように撫でると、赤子は笑って手を伸ばす。 「嗚呼愛しき子。吾子、吾子。どうか幸福が訪…
愛したが故に 愛して愛して愛して、愛したからこそ…失望した。 今覚えば、きっと自分の理想が高すぎたんだと思う。完璧を求めるあまり、満たさない全てを嫌っていた。 …
ルイン
2024年9月15日 11:40
第二幕 狐と払い屋 虚翠は生きているのがやっとである。何度も呼吸をして、体を起こし、その日を過ごしてまた眠った。一人きりの生活はやっていけない_何度も自覚していた。 参拝者と顔をあわせる度に何度も心配されていた。その度に虚翠は大丈夫だと返事する。それ以外の返事が分からなかったのである。 そんな虚翠にも家族ができた。口に出したことは無いが、感謝している。彼らが居なければ、きっとこんな神生投げ
2024年8月14日 14:48
始めにおはようございます、お久しぶりです。見事、机の上に積み重なったエッフェル塔よりめ高い書類タワーが消えました。最後の一枚を手にしたときの感動といったら…言葉に出来ないほどです。こんなところで終わってたまるかと死力を尽くしました。 そう言えば聞かれましたか、皆様。丨蘭《あららぎ》の悲劇と称される事件。何でも姫がとんでもない性格をしていたとか、なんとか。下手を打てば怒られてしまうので、
2024年8月11日 18:15
現在投稿している轍のゆくえの各キャラのプロフィールです。ネタバレを含みますのでご注意ください。メインキャラクター、サブキャラクターの順で紹介しております。興味が湧いたという方がいらっしゃったら、ぜひ本編の方もご覧ください。小説家になろうの方でも更新させていただいております。メインキャラクター(前期まで)虚翠神名:虚翠之狐御霊之身御神社の祭神。金髪にブルーアンバーのような瞳。普
2024年8月2日 21:47
中間報告2024年も半ばを過ぎようとしていますが、春頃に自己紹介をしてその続きとして書いています。春から夏へ季節が移り変わったので、何か変わっていることがないかの自己チェックも兼ねてです今の考え 現在、私は創作意欲がここ一年(始まったばかりですけど)で溢れ出てます。創作大賞とネトコンの作品投稿に追われ続けた一か月でしたが、それでも楽しいと思えるものでした。 シナリオを書いてみたい
2024年7月27日 13:54
階段を発見して上る。一段一段が高く昇りずらい。文句を言って遣りたいが、言う相手がいない。昇りきったと思ったら、また階段があった。また昇って…「明らかに可笑しい」「確かにね。館の見た目上、どれだけ天井を低くしても精々三階ぐらい。屋根裏を作っていると、もうちょっと少ないかも」屋敷がどれだけ古いかわからないが、こんな森奥にある館である。高く建てると手入れに時間と手間がかかるし、周りの育ってくる
2024年7月23日 23:50
我らが父は温厚である。ひたすらにお人好し。今まで生きていたのが奇跡なぐらいには暗殺されかけた。それでも死ななかったのは、父を支える人たちのお陰である。 ファンファーレが鳴り響き、父の後ろに続いて入場する。注がれる視線に射貫かれながら、歩くとヒソヒソ話す声が聞こえる。恐らくまた途方もないことを話しているのだろう。「ミコト・バ・マハバリクト・アラギ姫」堅苦しい儀式を終え、舞踏がメインになっ
2024年7月22日 15:58
「おはようございます!」シナイスカーもといシッカーは、アルバイトに励む。何のためという目的はなく、純粋に働くことが好きだった。お客さんの笑顔を見るために働く、それがシナイスカーの生きる意味でもある。そう感じていた。 毎朝。シッカーは裏口から通勤してくる。家は近く、ものの数分で通勤できるが、彼女は半時間前に来て、裏方の手伝いをする。「今日の売り上げはどうですか?」店長に話を聞きながら、
2024年7月21日 11:53
蘭_①花。ラン。②国名。優雅と美の街蘭。盛んに人の往き来が盛んであった。XXXX年に崩壊。王✕✕✕の暗殺のため、姫◯◯◯が即位。即位式のその晩。王女◯◯◯は身を投げて死亡。 メイドや執事が城の中を往き来する。我らが父の誕生パーティーのためである。国を上げて祭りをしている最中だというのに、もう次の祭りの準備らしい。ずいぶん忙しい。「ミコト姫さま。ジュン様がいらっしゃっています。いかが
2024年7月20日 09:31
朝日が肌を突き刺す。ぐっすりと寝ていたというのに、ヒリヒリと肌を焼く痛みで目が覚めた。カーテンが風に煽られ、ヒラヒラと舞っている。部屋の窓が開けっ放しで、恐らくメイドたちが開けてくれたのだろう。彼女らは私を起こしてくれたのだろうが、私には起こされた記憶はない。それほど疲れていて、二度寝をかましたに違いなかった。私を起こすように言われたメイドはこっぴどく怒られたであろう。申し訳ない。 身体を起こ
2024年6月22日 23:33
_準備はいいかしら_ええ、勿論。全部確認してきました。全てが完璧…抜け穴はありません_でかしました。では、行きましょうか_ええ。あ、でもまだ予定時刻の一時間前ですから。確認事項だけチェックを…_それ、突撃!狙いは、王女のタマですわ!_ちょっと待ってー!!!これは私たちが極悪非道、悪逆の限りを尽くしたと言われる姫の首と取るまでの話あらすじ優雅と美の街蘭。蘭に住むアンネは、とある女
2024年6月15日 21:53
狐と本性狐と残穢 適当な部屋に急ぎ足で駆け込む。身を隠せる場所がないか探したが特にはなさそうだ。隠れた部屋は物置だったようで、年代物の着物や骨董品が部屋の端に追いやられていた。何をしなくても湿気と埃っぽいニオイが鼻を掠める。それに混じり、白桃のような甘い香りも。「甘い…神のニオイか」神には香りがあるらしい。神たちには自覚はないが、妖怪には香りが明確に嗅ぎとることができる。虚翠にも可
2024年5月26日 05:54
狐と反撃弐門前での戦闘とある森上空。青々とした空…はなく、バケツをひっくり返したほどの大雨である。これは傘では防げまい。さらには遠くで雷が轟く。「おい、ここなんだよな」「うん。ここであってるよ。今日の天気のお陰ですぐに正確な位置が分かったし、中の構造も丸分かり」「…大層な能力をお持ちで」風を操り風が吹く場所なら、隠成はどこでもモノを感知できる。遠く離れた場所でも風さえあれば余裕らし
2024年5月4日 13:12
眠れ、眠れ、眠れ、眠れ意識を流れにまかせて眠れ、眠れ、眠れ、眠れもう二度と目が覚めないように、全てを忘れるように眠れ、眠れ、眠れ、眠れ目が覚めれば、全てが終わっているように眠れ、眠れ、眠れ、眠れ私のことなど忘れ、俺のことを覚えていてくれ狐と怪しい雲行き狐と子妖「見える、見えるよ…あんさん、取り憑かれてるね」ある神社には人語を話せるだけでなく、妖怪を見ることが
2024年4月21日 13:25
昔話。それは人々の間で語り継がれ、現在まで残るかつての話。非科学的なモノもあれば、知識を言葉で表したものもある。 今から語られるは、もう誰も覚えていない。そんな昔の話。むかしむかしうまれるひ視界が真っ暗だった。光を探して呼吸をするが、苦しい。生きようと藻掻けば藻掻くほど苦しさは増すばかり。まるで諦めろと言われているようだった。死ぬことが怖かった。いつから生きているのか分からないが、こんな
2024年4月14日 19:28
幼児の腕に抱いた命。あまりにも小さく、力を込めれば弾け飛びそうだ。そっと包むように撫でると、赤子は笑って手を伸ばす。「嗚呼愛しき子。吾子、吾子。どうか幸福が訪れませ」この暖かな時間が続きますように狐と後日譚狐と帰路払い屋への潜入が終了した日。花見月と虚翠は、再び大国主命のもとを尋ねていた。「どうしてくれるんだ」「…なにが、かな。いや、なにに対してかと聞いた方が正解かもしれない
2024年3月31日 19:27
愛したが故に愛して愛して愛して、愛したからこそ…失望した。今覚えば、きっと自分の理想が高すぎたんだと思う。完璧を求めるあまり、満たさない全てを嫌っていた。全て完璧でないと気が気じゃなかった。全部を手に入れたいから、足掻いた。もっと頑張ればきっと、私は私のままでいられる。完璧な私。私を見失わずに、ワタシで私以外の存在はいなくなる。ー私で許してもらえる。愛してもらえる。狐と裏の会合狐と