
緊張?それワクワク!
皆さんはどんな時に緊張をしますか?
大事なプレゼンが控えている時?勝たなきゃいけない試合が控えている時?
いずれにせよ、不安な時や気が張りつめている時、プレッシャーを感じている時は緊張してしまうと思います。
そんな時は、「人」という字を手のひらに書いて飲み込むという行為をする人もいるのでないでしょうか。
人間誰しも緊張してしまう生き物です。本日はそんな”緊張”に関するお話。
今回のテーマは『緊張?それワクワク!』です。
人はなぜ緊張してしまうのか、その身体メカニズムを説明した後、緊張への効果的な対処方法を紹介していこうと思います。
●人はなぜ緊張するのか
緊張するという行為は人間にとって”自然な反応”なのです。
緊張とは、心や体が張り詰めた状態になると、自律神経のバランスが保たれなくなる症状のことを言います。我々の身体は普段、交感神経と副交感神経が適度なバランスで働いています。しかし不安を感じると交感神経が優位になり、筋肉が震えたり、顔が赤くなったり、心臓がドキドキしたり、汗をかいたりと、身体に反応が現れます。
個人差はありますが、どんな人でも不安になる時はありますし、身体への症状はさまざまです。
そもそも、不安というのは生物として必要な感情です。不安や恐怖による警戒心とうまく付き合ってきたからこそ、我々人類は長く生き延びてこられたと言われています。
●緊張=ワクワク
「プレゼンが苦手、もうすぐ自分の番だ」と緊張して心臓がドキドキ、口が乾燥して、呼吸が浅くなる。
また、
「明日は修学旅行、楽しみすぎる」と頭が冴えて眠れない、ワクワクして呼吸が荒い。
これはどちらも、興奮状態、交感神経が優位になっている状態です。
ある一定のレベルから、ネガティブ要素が高ければ”緊張”に
ある一定のレベルから、ポジティブ要素が高ければ”ワクワク”にというようになっています。
つまり、緊張とワクワクは”表裏一体”であり、体内で起きている反応は同じなのです。
なので、緊張したら、「あ〜ワクワクする」と声を出してみてください。
はじめは嘘でもいいのです。大切なのは声に出してみること。
言語情報は、緊張の発生源である「扁桃体(へんとうたい)」を鎮静させます。
声に出すことで緊張をワクワクに変換し、”エネルギーに変える”のです。
実際に行われたとある研究によると、
カラオケ前に「ワクワクする!」と口にした人は得点が15%上がり
「緊張する」と口にした人は5%得点が下がるという結果が出ました。
つまり、言葉を言い換えるだけで、パフォーマンスは20%も変わるのです。
●まとめ
多くの人は「緊張するとパフォーマンスが下がる」と思っています。
しかし、それは間違いなのです。
脳科学的によると、適度な緊張は、集中力を高め、脳を研ぎ澄ます脳内物質”ノルアドレナリン”分泌させます。つまり、緊張は私たちのパフォーマンスを高めるものなのです。
緊張は「敵」ではなく「味方」です。
だからこそ、緊張している時は「ワクワクする!」と声を出してみてください。
そして、それは時に人を巻き込むことができます。
もし、身近に緊張している人を見かけたら、
「緊張しているの?それワクワクしていると同じだよ」と教えてあげてください。