とぶとりのあすか🐥飛鳥坐神社→万葉文化館
飛ぶ鳥の飛鳥にいます。
飛鳥寺から歩いて、「飛鳥坐神社(あすかにいますじんじゃ)」。
この神社、国譲りの事代主(ことしろぬし)が「八百万の神々を統率して天に昇った」ことを称ています。
国譲りをさせられた側が「統率して天に昇る」がどういうことかって、標準的な想像通りでいいんだと思うんですが・・・
本社の御祭神、正確には「八重事代主」とされています。ほかの祭神は鎮座しているんですが、筆頭は「八重事代主」。
ヤエと言えば出雲に「八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を」という不思議な歌があります。素戔嗚(スサノオ)がスガという出雲の土地に宮を建てた時の歌です。この「ヤエ」と「スガ」いう言葉、私は特殊な意味があると思っています。
大和と出雲と飛鳥坐神社、キキさまの記事をどうぞご参照ください。
ここからてくてく 亀形石造物(酒船石遺跡)へ。
半年前に飛鳥歩きをしたとき、石舞台古墳と高松塚壁画との期限なし共通券期限なしを購入してたのですが、ここを回ってなくて、券を温存してました。
こちらは斉明(皇極)時代にできた湧水施設。
実用性が感じられず、閉鎖性から祭祀用か庭園施設かというのが一般説。
実際にあらためて実物を見ましたが、私は特段の感想を持てませんでした(汗)。
亀形造形物の隣にあるのは多数のnoterさんが絶賛する万葉文化館。
県代表が先回りしていた。入口でドヤ顔を見せつけてきた。
入館した瞬間に、ボランティアガイドさんに声掛けをされる。
無料施設でガイドがきっちりついて50分くらいマンツーマン講義。
すごくないですか。
ガイドさんに、
「ガイドさんに開設お願いするのは、見る前か後か迷うんですよね」
と言うと
「絶対見る前。説明聴いた後、ひとりでもっかい見るのがいい」
そうかこれからはそうする!!
しかし発掘とか考古とか、すごいですよね。遺跡は雨風に弱いから、なんか出てもすぐにまた埋め戻したりとか、そういう作業過程が自分の性格に全然合わない。こういう根気とか丁寧さとか、ないわ。自分は発見しても即!壊してしまうか価値わからずに捨てるかのタイプの人間。
ガイドさんのお話いくつか。
・飛鳥はかなり百済の技術が入っている。半島と言っても百済。
・万葉集で一番謳われている花は萩。知らなんだ。
・紫色は珍重されていた。紫草に椿の廃を入れて色を出していた。椿は染色の材料で相聞歌でもよく使われる。
・ということで男女が集まって歌を詠みあう歌垣
をよくやってた、古代の盛り場海柘榴市(つばいち)も、椿市が転じたというのが有力説。ならまちにも椿井という地名あるなー。
・万葉集には名を問い、名を名乗る名乗らないをやってる相聞歌が幾首もある。そうそれは知ってるんですが、
あー 私、相聞歌とかそういう湿度糖度高い系、苦手なんよ。そういえば万葉集のことよう知らんのも、そういうべたべたぎとぎと云々多いと無理 だからだった。
とは言わずに拝聴。
・牽牛子塚古墳 (けんごしづかこふん)、朝顔が群生している丘にあるからこの名前。牽牛子が朝顔のことってのは知ってましたが、どうやってこの古墳を見たら朝顔の形か、これまで本気で分からなかった。形のことでなかったのか(汗)。
・いわゆる半島伝来の現代の朝顔(チョウセンアサガオとは別科)、牽牛子はその種が薬として貴重で、牛一頭と交換できるほどの価値があったから。(昔、その蔓が牛を引く様子と似ているからと、たしか中国語の授業で聞いとき、全然意味わからんかったがあれなんだったんだ?今回の説明はわかった!)
ガイド後、シアターで15分くらいの上映を見ました。私はたまたま「柿本人麻呂」の回でしたが、想像以上のレベルの上映で、しかも見てる人は私のほかに2組くらいの密度。大丈夫かこれ無料で。
こちらの施設、無料または相当良心的な価格での万葉講座とか、考古講座とかを開催しているんですね。東京のアンテナショップ(まほろば館)のホールでも同じような企画が、週末や平日の夜に開催されているようです。
飛鳥すごくないですか?
このまま橘寺、亀石方面に行くことも考えたんですが、ゆったりと歩き回るにはちょっと気温が危ない感じなので戻りました。
帰りは甲子屋でみたらしを買う🦌
甲子といえば私は。
新選組北辰一刀流の伊藤甲子太郎
杜甫の春帰「別れてこのかたしきりに甲子 帰り到ればたちまち春華」
いいお休みでした。
🦌
旧昔男さまの記事で、迢空忌という言葉を知りました。
ありがとうございます。飛鳥を歩いているときにこの記事を思いだしました。