【M3-2022秋】楽曲解説(後編)『Guirnalda ~紅炎の歌姫~』
こんにちは、ruhaと申します。
10/30に開催されたM3-2022秋にて、サークル『Pastel Tone Music』の新譜として、ファンタジー物語音楽CD、新譜とリメイク作品の2種類をリリースしました。
今回は後編の関連新譜、『Guirnalda ~紅炎の歌姫~』についての楽曲解説です。同時リリースの『鈴花のリベルテ』と特に関連が深い作品となっておりますので、そちらと合わせてぜひ!
▼ 前編『鈴花のリベルテ -Refine-』解説はこちら
# 『Guirnalda ~紅炎の歌姫〜』 について
タイトル『ギルナルダ』は、スペイン語で『花冠』や『花輪』という意味します。英語でいう『ガーランド』にあたるものです。(勝利や栄誉の印ともなるそうです)
凛々しさを感じる言葉の響きや、意味合いがキャラのイメージに合っているなと、以前から付けようと決めていたタイトルです。歴代のタイトルや曲名などは、スペイン語から取っている事が多いです。
フリーペーパーにも書きましたが、『炎』がテーマという事で、音色も全体的に勇壮さを意識し、歌詞には火にまつわる表現をに入れ込む事を意識しました。
# 歌姫シリーズについて
作品単体でもお楽しみ頂けますが、架空言語や世界観が共通なので、合わせてで聴いて頂くと、歌詞やフレーズに色んな繋がりが見つかるかも!という造りになっています。
▼シリーズ第1弾『Lila 〜紫花の歌姫〜』サブスク配信中!
# 名称設定について
ざっくりとした解説ですが、歌姫シリーズの主人公は、
【俗名】┈(生前の本名)
【魔女名】┈(宝石を模した名)
【歌姫名】┈(作品タイトル)
といった形で、基本的に3種類の名前を持つ事になります。
『ギルナルダ』『リベルテ』など、作品タイトルは大抵【歌姫名】です。
キャラクター紹介
グローリア:イザベラの従者。【共鳴】の力を持ち、有事の際には身代わりとなるよう命じられている。 誠実で真面目な性格で、どんな事でも要領良くこなす。
イザベラ:貴族の令嬢。【共鳴】の力を隠す為、病弱という体にされていたが、現に病に蝕まれつつある。儚げな容姿とは裏腹に、冷静沈着で物事をはっきり言う性格。
グローリアは、この衣装の上にマント(ケープかも?)を羽織って表紙の服装になります。ちなみに持っている剣は、地味ですが装飾剣のつもりです。
イザベラは、『鈴花のリベルテ』表紙では鈴蘭をイメージした緑系のドレスでしたが、貴族なんだから衣装は沢山持ってるはず!と、こちらのイラストでは着替えてもらいました。(背景色にも溶け込みそうだったので)
ただ、貴族の習わしや過度な装飾を嫌っている…という設定なので、実はあまりかわいいデザインにはできませんでした(涙)
▼ ここからトラックごとの楽曲解説です ▼
Tr.1 『Gloria -栄光の花冠-』
コーラスで始まり、幻想的…と思わせつつ、だんだん重くなる展開にしました。後半の盛り上がりは、弦や金管系のオーケストラ楽器に加え、バグパイプやニッケルハルパ、分かりにくいですが、重ねてブルガリアンっぽいコーラスも混ぜ込みました。
特筆すべき点といえば、やはりコーラス公募!18名の方にご参加頂き、壮大な世界観を表現出来ました。ご協力ありがとうございました!今後も時々こういった参加企画を行えたら良いなと思います。
また、今回は多人数感を出す為に、コーラスと共に手拍子も募集していました。寄せ集め兵の行進のような雑多感を持たせつつ、士気が高まっているような雰囲気が出せたのではと思います。
▼こちらはYouTubeにてFULLVer.公開&楽曲無料配布中!
CD収録版とは音源が異なりますので、ぜひ聴き比べてみてください!
Tr.2 『Guirnalda -紅炎の歌姫-』
歌姫の名を冠する表題曲。『鈴花のリベルテ』からのメロディー引用もあります。前後がシリアスな楽曲なので、中和させるようなイメージです。
また、全体を通してのイメージですが、笛やアコーディオンの音色は解放や自由の象徴として配置しています。
全体的に重めの曲が多いので、こちらで軽やかさや、民族調的な曲調を意識しました。構成やコーラスの入れ方など、志方あきこさんの影響を受けている部分が結構多い楽曲です。
Tr.3 『Esperanza -灯影の証明-』
Guirnalda単体でもストーリーが分かるように、という『鈴花のリベルテ』のブラッシュアップ的なイザベラ(リベルテ)視点曲。
ハープで清廉さ、チェンバロで貴族感、木管楽器で切なさや柔らかい雰囲気をプラスし、サウンドをまとめるように。全体的に儚げながらも、芯の強さが軸となっているような展開や歌い方を意識しました。
実はこちらのメロディーはリベルテの没曲でした。
当時展開がいまいち思い付かなかったので、今回形に出来て良い機会でした。ラストはああいった形で転調させたので、歌いやすいキーをギリギリまで探っていた曲でした。
Tr.4 『Camino -進むべき路-』
静けさの中で燃え始める炎のような、決起をイメージしたインスト曲。
前作『Espina 〜翠樹の歌姫〜』のTr.6が今作への布石となっており、そちらが割と勇壮な曲調だったので、どう変化を付けるか悩みました。
YouTubeで公開中のTr.1 EditVer. はこちらの冒頭です。大人しめの曲ではありますが、SEを使った演出で、特徴的な雰囲気に出来たかなと思います。
Tr.5『Granate -業火の魔女-』
今回はアップテンポな曲を入れようと考えていたので、今までの歌姫収録曲では珍しい、疾走感のあるサックスを使ったギターサウンドです。
Canoueの『紅き炎の行方』という曲でサックスを使ってあったのが印象的で、いつか自分も取り入れたいなと思っていました。
後半はシリーズらしさのある幻想的なコーラス展開やワードを盛り込みつつ、爽やかな形で終われるような、物語の区切り感を意識しています。
曲調は全然違いますが、Tr.1と似た印象の歌詞に寄りがちだったので、両曲で歌詞を入れ替えつつ、バランスを取りながら組み立てていきました。
Tr.6『Oraciones -白の教典-』
歌姫シリーズお馴染み(?)続編を匂わせる曲。
これまで『炎』のイメージをベースに音作りをしていたので、ラストで温度感が一気変わるようにと、雪や氷の中の教会のような神聖さや透明感を意識しました。
タイトル通り、次回のイメージカラーの【白】というコンセプトに沿った曲になったかと思います。(2024年リリースを予定しています)
▼ イベント後に投稿したフリートークで『Granate -業火の魔女-』の前半部分を流してます!
# 今後の予定
リベルテの頃から潜ませていた、炎の物語をようやく回収できてひと段落。
過去作も含め、まだまだ描ききれていない部分もあるので、今後の展開と共にエピソードを追加していけたら良いなと。
そして、2023年6月で当サークル『Pastel Tone Music』は【活動5周年】を迎えます。記念として、ひとまずそちらで過去作品の設定資料集的なものを制作しようと企画中です。(秋M3頃予定)
次回の春M3では、BGM素材の新作を制作予定です。
その際にまた解説などを投稿できたらと思ってます!
# まとめ
今回は後編、『Guirnalda ~紅炎の歌姫~』の解説でした。前後編でのがっつり解説となりましたが、お付き合い頂きありがとうございました!
Twitterでのサークル総合タグは #ruhaPTM となります。
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▼ 前回の『鈴花のリベルテ -Refine-』の解説も合わせてぜひ🔔