【M3-2021秋】楽曲解説『Espina 〜翠樹の歌姫〜』
こんにちは、ruhaと申します🍀
この度M3-2021秋で、自サークル『Pastel Tone Music』の新譜として、『Espina 〜翠樹の歌姫〜』という、架空言語・コーラスなどを用いて綴る、ファンタジー物語音楽作品を制作しました。
楽曲についての解説や、制作時のあれこれについて色々書こうと思うのですが、その前に軽く本作の世界観について触れさせて頂きます。
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歌姫シリーズについて
ざっくりしたベースは、『共鳴※』の力を持った少女たちを巡り、様々な場所・時代で起こる出来事を描く物語です。(※詩という言葉・歌を用いて精霊の力を引き出す、いわゆる魔法的な力)
関連タイトルをいくつか制作しており、現在⬆︎上記画像の5作品は、世界観や架空言語が共通となってます。(通称まとめて『歌姫シリーズ』と呼んでいます)
作品単体でもお楽しみ頂けますが、過去作のメロディーやフレーズを組み込んだりもしているので、繰り返し聴いて頂くと色んな繋がりや発見があるかも!という造りになっています。
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『Espina 〜翠樹の歌姫〜』 について
タイトルの"Espina"にはスペイン語で『棘』という意味があります。
今作の子も『共鳴』の力を持ち、自らの強大な力や、それに惹かれてやってくる未知の存在に怯えていました。この力で誰かを傷つけてしまわないようにと壁を作り、誰にも頼らず、独りで強がってしまうような、まさに棘のようなイメージのキャラです。
また、以前制作した『Chain of Flowers』という作品があり、そちらの『クロエ』というキャラが本作に関わってきます。
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全体的なサウンドについて
楽曲に関しては、いつも通り歌姫シリーズの系譜として、日本語詞+架空言語にも意味を持たせてストーリーを補う構成です。
本作の特徴として、ハープシコード(チェンバロ)の音に、個人的に薔薇のイメージを持っていたので、(映画やゲームでのお城のシーンなどからでしょうか…)オケに混ざっても目立ちやすい音で、トラックを通しての統一感に繋がるのではと思い、多用しています。
また、ソロ弦や木管系の音源も強化できて、より繊細な音が出せるようになったので、(作品購入・ご支援くださる皆さまのおかげです!!)『緊張感・薄暗さ』と『優しさ・暖かさ』の対比を表現する事も目標にしました。
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▼▼▼ここからトラックごとの楽曲解説です▼▼▼
書き始めるとどこまでも長くなってしまいそうなので、補足的な感じで!
Tr.1 『Rosa -薔薇の咲く庭 -』
物語の始まり、幼い頃の2人の少女の出会いを描いた楽曲。精霊に恐怖を抱く少女の不安感をオーボエ、歩み寄ろうとする少女の優しさはフルートという形で、コーラスに加え楽器でも表現しました。
特にオーボエは、柔らかい音色を持ちつつ、楽曲や奏法によって明るい雰囲気にも、哀愁漂う雰囲気にもなるので、不思議な楽器だなと思います。
Tr.2 『Esmeralda -荊棘の魔女-』
Tr.1から時が過ぎ、精霊に怯えていた少女は、自分なりにきちんと『共鳴』の力に向き合おうと頑張りますが…という場面。ギターやストリングスが、一定の細かいリズムを刻み続ける曲なので、焦燥感のようなものを表現できていればと思います。
歴史上、精霊や『詩』の力に対して良く思わない人々が少なからず居る、という世界である故に風当たりは厳しく、彼女自身の心も荒んでいきました。
Tr.3 『Abrigar -茨に鎖された森-』
やがて、歪みきった力でこれ以上誰かを傷つけないようにと、少女は逃げ込んだ森に茨を張り巡らせ、奥深くに閉じこもってしまいます。
そんな鬱蒼とした雰囲気を重視し、そのまま薄暗い森系ダンジョンBGMとしても使えるようなイメージで制作しました。
Tr.4 『Cadena -奇跡を繋ぐ祝歌-』
『Chain of Flowers』での出来事の後、そちらのメインキャラ『クロエ』視点の曲です。茨に鎖された歪な森を見つけたクロエ。
自らも『共鳴』の力を持っていた事から、精霊に興味を持ち、彼らを理解し再び共存出来るよう、『精霊と人々との間に出来た溝を埋めたい』という想いで旅をしていました。そこで今までに体験した出来事を、孤独な少女に語りかけるようなイメージです。
何気にサビのメロディーを歌うのがしんどいトラップな曲でした(作った時はそんなに難しいとは思わなかった…!)
Tr.5『 Espina -翠樹の歌姫-』
本作のモチーフは見ての通り薔薇なのですが、いざ作り進めようという時、ふとバラってなんで棘があるんだっけ?という疑問を抱きました。
調べた結果、身を守る・強度を上げるという役割の他に、『棘や蔓を引っ掛け、互いに支え合ったり、寄りかかったりして茎を伸ばしていく』という記述も見かけました。
『自らを守る、他人を拒むような棘を抱えていても、いずれ誰かを支える為の力にも変えていける』と、色んな視点を持ち、新たな路を切り開く為の願いを込めた表題曲として制作しました。
Tr.6『 Rojo -紅の饗宴-』
過去シリーズを聴いた事のある方は、なんとなく予兆を感じ取って頂ければという曲です。(あまり多くは語らないでおこう…!)
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▼歌姫シリーズの世界観・関連作についてなどは、イベント前にYouTubeのミニラジオの方でも紹介させて頂いてます!
まとめ
今回、2年ぶりにリアルイベントに出展しました!久々に色んな方にお会いしたり、直接作品を渡す事ができ、とても楽しく充実したひと時でした!
ギリギリまで迷ってたので、ポスターや新たなフリーペーパーを作れなかったのがちょっと心残り…!タイミングが合えば、次回の春M3でも会場に行けたらと思ってます!
シリーズ制作も同時にストップしていたのですが、再び勢いを付け、次回作は『M3-2022秋』のリリースを目指し、制作を続けて行く予定です。
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今後の活動について
そして、今年の8月から新たに、小規模のBGM素材集を毎月リリースする企画を始めました!(主にCi-enとBOOTHにて、月替わりで販売中です)
詳細はこちら▼ https://ci-en.net/creator/3964/article/497812
制作スピードのUP、シンプルな楽曲の提供、色んなジャンルを作ってみたい、など色々な目標が重なり、少なくとも向こう1年間は継続的に続けて行こうと考えてます!
こちらは11月の素材!温かい食卓の雰囲気をイメージした3曲です。
▼ https://ci-en.net/creator/3964/article/549491
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現在は長期で頂いているご依頼もあったりして、そちらを進めつつ、イベント向けの作品公開や、BGM素材の制作とも両立していく予定です。
時々TwitterやYouTubeなどもチェックして頂ければ嬉しいです!(直近では12/4(土)のミュートピアに参加予定です▼ https://mutopia.hagall.info/)
2022年からのボーカル・楽曲制作などのご依頼もゆるーく募集しておりますので、何かあればお気軽にご相談くださいませ!
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長文になってしまいましたが…!ここまでお付き合い頂きありがとうございました!ぜひ当サークルの楽曲を楽しんで頂けると嬉しいです( ⸝⸝•ᴗ•⸝⸝ )