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僕がラグビー登山家になるまで

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2017年3月9日にラグビー登山家が生まれるまでに焦点を当て、過去を丁寧に振り返ったエッセ集です。
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#エンブレム

僕がラグビー登山家になるまで 30歳 | エンブレムを見てこの冒険を思いついた時の話 ②

僕は芸術の専門家ではないが、世界中放浪している身として、そこそこの数の博物館と美術館に訪れている。 世に知られている名作だけなく、名だたる美術館に置かれている美術品というのは作成者の遊び心やメッセージが記号として描かれている。何かしらの秘密がそこにはあり、絵画を眺め、それを読み解く作業というのは芸術ならではの楽しみになのだと思う。 世界的スポーツイベントのデザインには何かしらの秘密が隠されている。東京オリンピックについて、エンブレム騒動湧いた佐野氏が作成したデザインは19

僕がラグビー登山家になるまで 30歳 | エンブレムを見てこの冒険を思いついた時の話 ①

RWC2019のエンブレムが発表される前のこと。 2015年8月、東京オリンピックのエンブレム騒動で日本が揺れていた。ベルギーの劇場のロゴに似ていると指摘された問題でエンブレムのデザインを担当したアートディレクターの佐野研二郎氏は酷い「ネット私刑」を受けていた。自身の事務所のホームページには「人間として耐えられない限界状況」と記し、次のように告白している。 「私個人の会社のメールアドレスがネット上で話題にされ、様々なオンラインアカウントに無断で登録され、毎日、誹謗中傷のメ