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僕がラグビー登山家になるまで

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2017年3月9日にラグビー登山家が生まれるまでに焦点を当て、過去を丁寧に振り返ったエッセ集です。
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僕がラグビー登山家になるまで 25歳 | データセンター中で見た3.11の話。

2011.3.11というのは誰もが忘れられない日であると思う。 入社2年目。僕は東京の西部の端の地図には記載されていない場所に1人いた。そこは真っ白の無機質な壁に覆われていて窓はなく、外は全く見えない。ドラゴンボールの「精神と時の部屋」のようなイメージと言えばいいだろうか。電磁波がありすぎて己の方向感覚を失う。 サーバーからの熱を冷却するために大量のファンが設置されており、床が小刻みに揺れている。部屋は寒く、何枚も重ね着をして僕はデーターセンター(以下、DC)の室内にいた

僕がラグビー登山家になるまで 24歳 | ファーストキャリアの話。

僕が就職活動中の間は、まだラグビーW杯の日本開催が決まっていなかったが、絶対に来るとの予想があった。そのこともあり、来るべきラグビーW杯関連の仕事に関わりたく、マスコミと広告代理店しか僕は考えていなかった。しかし、それが全滅し、僕は狼狽しきっていた。 どうしようと大学の掲示板を眺めていたら前職の大学推薦枠があった。僕は理工学部数理科学科ということもあり、ITとの親和性は高い。推薦といっても半分以上は落ちるのだが、これにかけるしかなかった。面接はボロボロだったと記憶しているが