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試合は好きだけど、 練習は嫌い・・・

私が指導している ラグビースクール小3クラスの
あるエース級選手の話

彼は、
"試合は好きだけど、 練習は嫌い。" と言う。

キツくて、痛いメニューが 多い訳でもない。

ハンドリング練習とか、
それなりに楽しいんじゃないの?

なぜ嫌いなんだろう?

改めて理由を考えてみた。


彼はエース"級"どころか、
紛れもなくチームのエースだ。

アタックはもちろん、
目の醒めるようなハードタックルをかまし、

オーバー等の地味なプレーも厭わずやるし、
声もしっかり出す。

ゲーム理解度も高く、 試合中の指示も的確だ。

私たちコーチがチームに課している
練習メニューでは、
全てお手本と言えるようなプレーを見せる。

はっきり言って、
このレベルでは言うこと無しだ。

そうだ。

今やっているチーム練習は、
彼にとってレベルが低すぎるのだ。


彼にとっては何の足しにもならない、
無駄な時間のように感じるのだろう。

彼が練習が嫌いな理由はここにあった。

他競技では、実力的に秀でている選手を、
上の学年(カテゴリー)に上げることもあるだろうが、

スクールの方針として、
そのようなことは していない。

"試合は好き"と言っているのが救いだが、
その試合についても、

私たちコーチは、彼に自由にプレーさせず、
予め決めたシークエンスに沿って プレーすることを要求している。
https://note.com/rugby_coach_bob/n/n33c8abe79baa?sub_rt=share_pw

しかし今のところ、
他のエース級以外の選手の
実力が追い付いておらず、

シークエンスに沿ったアタックに
チャレンジはするが、
大抵は不発に終わり、トライに至らない。

ディフェンスについても、
まだまだタックルできない選手が多く、
組織ディフェンスが機能しない。

要は、チームプレーをするより、
エースが自由にプレーした方が 試合に勝てるのだ。

エースにとっては、
コーチの言う通りにすると 試合に負ける、という状況だ。

"長期的な視野に立ったチーム強化”
”自ら持って走るだけではいずれ通用しなくなる。"

こんな理屈で、 納得できるだろうか…

いや、しない。
彼はまだ小学三年生なのだ。

学年内で、実力別でカテゴリー分けして、
練習メニューを別にするのも、
スクールの方針でNG 

どうしよう。
彼、スクールやめちゃうよ・・・

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