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nom99
いのちの不思議
前回の投稿からもうすぐ1ヶ月になろうとしている。あの頃は残暑も厳しく半袖の装いが常だったのに、最近の東北南部は一気に秋になった。
8月の終わりに介護施設での夕食中に食べ物を喉に詰まらせて、救急搬送された父親は回復が見込めないと診断された。
延命治療は望まないと伝えると、一切の治療は止め人工呼吸器と点滴のみになり、担当医からは「早くて3、4日でお迎えが来る患者さんもいれば、稀に1ヶ月くらいの人もいます。ただ、私たちにもそれがいつなのかはわかりません」と言われた。
それはそうだ。人の寿命は神仏のみが知るのだから。
私たち家族は長くて1週間持つだろうか…と思っていたけれど、気づいたらもうゆうに1ヶ月が過ぎていた。
週に一度、休みの日に面会に行く。
ベッドの傍で声をかける。手や足を擦る。
勿論何の反応もない。その日によって痙攣が酷くつらそうだったり、静かに穏やかに眠っているようだったり、見ていてその度いろんな感情が湧いてくる。
父は伝えられないけれど、何か言いたいことがあるのか。それともまだ会いに来てほしい人がいるのか、私には想像がつかない。とにかくお迎えはまだのようで。
人の生命は本当に不思議だ。
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