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相模原視点で山雅の試合を振り返る|J3第12節【レビュー】

イングランド・プレミアリーグが好きで全試合観ていて、普段は松本山雅のレビューを書いている戦術オタクによる、SC相模原のレビュー。



2023.6.3
J3 第12節

松本山雅FC
×
SC相模原



監督・選手のコメント↓


~スタメン~

山雅(緑):4-4-2
相模原(グレー):4-2-3-1


~はじめに~

普段は松本山雅の試合を分析してレビューを書いている自分だが、せっかくなので相模原のプレーを観て気になった点について書いていきたい。


~守備面~

プレス

相模原は守備の際、積極的にプレスをかけてボールを奪いに行こうとしていた。

しかし、山雅のボランチをフリーにしてしまっていることが多く、そこから逆サイドに展開され、プレスをかわされるシーンがよく見られた。


CBの集中力

38:00のシーンでは國廣、60:33のシーンでは山下が、山雅のFW小松のことをあまりにもフリーにしすぎていた。

同じように、CBが相手選手を捕まえられないシーンは、この試合だけでも何度もあった。

自分は山雅の試合しか観ておらず、現在12節なのでJ3の全てのチームをまだ観たわけではないが、今のところ、CBの集中力が低すぎると感じたのは、相模原と北九州だけである。

この2チームは現在J3で一番下の2チームだが、この一点だけを考えても、今の順位は妥当なように思える。


~攻撃面~

カウンターをしない

良い形でボールを奪っても、相模原の選手たちは走り出してカウンターを狙おうとする姿勢を見せないことが多かった。

チャンスを逃しているようで、もったいなくも見えるが、その辺りはチームの方針なのかもしれない。


佐相と綿引

右SH佐相と左SB綿引は、ビルドアップの際、内側にポジションを取ることが多かった。

そこから、佐相は下りてきてパスを受ける(あるいは受けようとする)シーンが多く見られた。

一方で、綿引は下りて受けようとすることがほとんどなく、そのせいでビルドアップが滞っているように見えるシーンがあった。

その点に関しては気になった。


若林へのサポート

相模原はビルドアップで前進していくのは上手だが、崩しの局面においては苦戦しているように見えた。

その原因の一つは、左SH若林へのサポート不足ではないかと思う。

若林はドリブルに自信のある選手であり、若林のドリブルが崩しの局面における軸の一つなのではないかと思う。
その若林がボールを持った時の、周りのサポートが足りないように見えた。

内側にポジションを取っている綿引は背後に抜け出してパスを受けようとするのだが、山雅のSB宮部がついてくる。

そうなると、若林がSH村越と対面することになるのだが、いくらドリブルが得意とはいえ、毎回村越のことを抜けるわけではない。

その時に仲間のサポートが欲しいのだが、サポートがないか、あるいは遅いということが多かったように思う。

例えば、ボランチの西山が素早く若林のサポートに入っていたら、ということを考えてみたい。

まず、若林が縦に突破しようとして、できなかった場合。

西山が素早くサポートに入っていれば、逆サイドへの展開をすることが可能になる。

また、若林がカットインしようとして、できなかった場合。

西山が同様にサポートに入っていれば、オーバーラップすることでサイドを崩すことができていたかもしれない。

もし、若林と対面している村越が西山の方に気を取られたら、ドリブルの得意な若林ならそのままドリブルで突破していくことができるだろう。

この試合、西山は基本的に中央にいたり、あるいはDFラインに下りていたりということが多く、若林へのサポートをできていないことが多かった。
西山でも他の選手でもいいが、このようにサポートを作ることができれば、うまく相手の守備を崩していけるシーンが増えるのではないかと思う。


~試合結果~

松本山雅FC 5
9' オウンゴール  34' 村越  52' パウリーニョ  59' 滝  61' 小松
SC相模原  3
63' 綿引  87' オウンゴール  88' 栗原


~終わりに~

他にも気になる点はあったが、特に気になる点に絞って振り返ってみた。

相模原のプレーからは、何かきっかけがあれば上昇気流に乗っていけるかもしれないという期待感と、このまま沈んでいってしまうかもしれないという不安の両方を感じた。

改善すべき点を改善していければ、調子は上向いてくるかもしれない。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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