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あなたの元にもサンタクロース

世の中に絶えてクリスマスのなかりせば 冬の心はさみしからまし

もし、クリスマスがなかったら、12月はどんなにか寂しいものだっただろうと思う。

冬至に向かうにつれて、太陽が顔を出す時間がどんどん減って、遅い時間に夜が明けたと思ったら、あっという間にまた夜になる。寒さは日に日に増してきて、風が強いこの街では、吹き飛ばされそうな強い木枯らしが吹く。体をどんどん小さく縮こめて、心までぎゅっと固まったような気がしてくる。
夏には気づかなかった寂しさや虚しさにふと気づく瞬間があって、胸の奥にも木枯らしが吹くようだ。
師走の街を慌ただしく人が通り過ぎていって、立ち止まる自分が置いてけぼりにされるような焦りさえ感じる。

私は、そんな季節にクリスマスがあってよかったなと思う。
(12月が真夏の南半球の人はまた違ったクリスマスなんでしょうね)

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寒い冬空の中で、街でイルミネーションや大きなクリスマスツリーに出会うことがあると、そのきらめきに目を奪われる。亀のようにマフラーの中に埋めていた顔を、知らぬ間にヒョイっと出して、きらめく光のシャワーを浴びているのだ。寒さなんかすっかり忘れて。

ツリーの緑は、色のなくなった冬の風景の真ん中で、砂漠のオアシスのようにそびえ立って、なんともいえない安心感を与えてくれる。

もしクリスマスがなかったら、年末は、本当に「年の瀬」で、NHKの紅白歌合戦の終わった直後にはじまる「ゆく年くる年」を、12月のはじめからずっと放送しているような寂しさばかりだったんじゃないんだろうか。

イエス様は、なんていい時に生まれてくれたのだろうかと、心から感謝したい。

クリスマスが大好きだ。
12月になると、納戸から、いそいそとクリスマスツリーを出してくる。クリスマスリースや、サンタやトナカイ、雪だるまなんかの小さなオブジェを玄関やリビングのあちこちに飾る。
クリスマスイブはたいてい平日だから、クリスマスに一番近い休日に家族でクリスマスパーティーという名の、ちょっと豪華版の晩御飯を囲む。どんな料理を準備するのか、何日も前から料理サイトや料理番組をチェックして、考えるのが何より楽しい。
最近じゃ、ピンタレストで年中クリスマスの情報を集めている。

ただ一つ、クリスマスで心残りなことがあるのだ。

それは、これ。

我が家にサンタが来なかった。

絵本や教育テレビで見かけるサンタクロースが、本当にいて、クリスマスイブの晩に、おもちゃをもってお友達の家に来るという事実を知ったのは、保育園に通うようになった4歳ぐらいの時だったかもしれない。

毎年、毎年「今年こそはサンタクロースが来てくれるに違いない」と一縷の望みをかけていたが、一度たりとも我が家にサンタは来なかった。

大人になってサンタの事実を知れば、照れ屋の我が両親に「さもありなん」という気がするが、当時はなぜ来てくれないのか、真剣に悩んでいた。

うちに子供がいることを、サンタクロースが知らないのかな?
もしかして、いい子じゃないから?
それとも、サンタクロースは一晩でたくさんのお家を回るから、回るお家を抽選で決めていて、我が家は毎年その選から漏れているのかも!
毎年プレゼントをもらっているあの子は、すごくくじ運がいいのかな? いやいや、私だって、スーパーの福引で、2等の洗濯洗剤を当てたんだから、くじ運はいいはず!
お友達の話によると、どうやらサンタクロースと親は何かの連絡手段を持っているらしい。もしかして「うちの子には来なくて結構です」なんて、お父さんとお母さんががサンタの訪問を辞退しているかも! お母さんにやめてって言うべきかな!? 

なんて具合。

今じゃ、我が家の子供達も、すっかりサンタさんは卒業して「クリスマスプレゼントは現金で欲しい」などど、夢のないことを言い出すようになってしまったというのに、恥ずかしながら、私はまだ、サンタがやってくる夢を捨てきれていない。

だけど、もう、大人になった私にはサンタは来ない。

新しい企画が明日から始まります。
「クリスマスアドベントカレンダーnote2019」略して「Xmasアドカレnote2019」

「クリスマスのアドベントカレンダー的なことを、noteでやってみたら面白のではないか」という内容を、Twitterでつぶやいたところ、何人かから「面白そう!」と賛同していただいた。

できれば、noteを通して繋がって、親しくさせていただいている方々に、リレー方式でタスキを繋いでいただきたいなあと、超絶地味な企画書を一つ、うんうん言いながらこしらえて、機会を見つけてはお願いしていった。

もしかして「こんなつまんない企画に乗れないよ」なんて、一蹴されてしまったらどうしようとドキドキしていたが、杞憂だった。
薄っぺらい企画書から、みなさんが完璧にその意図を読み取って、面白がってくださって、「いいですよ!」と快諾してくださった。
本当に夢をみているよう。
その中の数人の方には、ご意見番となっていただいて、私の思い付きを、ブラッシュアップして、しっかりとした企画にすることに協力していただいた。
今回のリレー形式でお送りするクリスマスnoteたちは、本物のアドベントカレンダーのように、わくわくするものになると確信している。
そして、誰より私が一番楽しみにしている。

もしかして、これは、とってもスペシャルなクリスマスプレゼントではないだろうか?
クリスマスイブの夜に、サンタクロースがそっと届けてくれるプレゼントのように、毎日ひとつずつ届けられる珠玉のnoteたち。
それを書いてくれる方は、きっと私のサンタクロース。
いや、私だけではない。読んでくださる皆さんの、サンタクロース。

サンタクロースが私たちのところにやってきたのです。
クリスマスアドベントカレンダーnote2019企画、明日から25人のサンタクロースが、素敵なプレゼントをお届けしてくれます!

(12月1日追記)

ついに、はじまりました。

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RUMI
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