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Photo by
yajimasyoukai
全部、おいしい
「おいし!」
「またママは、おいしって言う」
と、食事のたびに娘と夫に笑われる。
料理をうまいと言って何が悪いと、言い返すのだけど、家族は「だって、ねぇ・・・」と苦笑い。
というのも、私が食事を口に運んだ瞬間に「おいしい」と言うからだ。
「絶対、まだ味わってないでしょ?」
味を確認してもいないのに、おいしいと言うことが可笑しいらしい。
自分の味覚はいい意味で鈍感なのだと思う。
うまいと評判の店の料理も、そんな噂のない店の料理も、冷蔵庫を漁ってありあわせで作った夕食でも、どれもおいしい。
それに、家庭料理であれ、外食であれ、コンビニ飯でもファストフードでも、ファミレスでも、誰かが多少なりとも手を加えて作ったことにリスペクトしたい。わざわざ多少の味の差で料理をジャッジしたくない。
だから口に入れたら、それは全部「おいしい」のだ。
それに、おいしいと言って食べたら、もっとおいしくなる気がする。
まあ、自分が作ったものに関しては、家族が目の前の料理を味わって、「あれ、ちょっとしょっぱくない?」とか「味が薄くない?」と言う前に、「これはおいしいんだぞ」を刷り込み、文句を言わせないという、姑息なジャブを打っているとういところも否めないが。
昨日の深夜に食べた残り物ごはんも、ランチのコンビニ飯も、もちろん全部おいしかった。
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