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【SS】工作員ヤンの潜伏記 5 「チャリンチャリン太郎」


日本潜伏にあたっての教官の教えは、良き小市民たれ

それが最大のカバー


そして、パターンを変えよ

居場所を変え、露出先の人を分散する


ヤンは、店長に慰留されたが牛丼屋を辞める

住む街から駅10以上離れた街で、自転車屋の手伝いのバイトをみつける


仕事は週3回、店の手伝い全般

ただし8月は夏祭りにむけて、販促の手伝いがあり、その手当が出る


販促は、衣装を着て、自転車に乗って町内を3時間まわるだけであったが、ピエロのような衣装と、5分に一度大声で言わないといけないセリフが恥ずかしかった

(ベルを鳴らして)
ヨシダ~ヨシダジテンシャ 新車も修理も いつでもヨシダ~

日本人は可笑しなことをするもんだと思いながら、街をまわった


あ、チャリンチャリン太郎だ!
小学生が追っかけてくる
手を振って応える


猛暑

好きな爽健美茶を買おうとコンビニにはいる


レジで

ヤン?
ヤンなの?
ディオス・ミーオ!
フシギナ服デスネ

コンビニ制服姿の語学学校の同級生エリサが笑ってそこに居た

(409字)


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