
Photo by
chakabe_okb
この世の森羅万象の真実とは。
僕は、今年で42歳になる。
何かを成し遂げたという、感覚はない。
ただ、40数年間生きて来た。
自分とは何者か、何をするべきなのか、
若かりし頃は思い悩んだ。
人生の折り返し地点に来て、人が死ぬのも生きるのも偶然
生まれて死ぬのも、全て偶然なんだろうな
という実感があるだけだ。
運命というものがあったとしても、それを見通す事は出来ないし、何か運命的なものを感じるという風に、自分に理由付けをするのが人間の性だ。
人生に意味を見出し過ぎることもなく
人生に意味を見失い過ぎることもなく
淡々と日々を生きて、死ぬ。
死んだら、自分はどうなるのか。
また同じ自分として生まれ変わるのか。
宇宙の果ての果ての星の生き物に生まれ変わるのか。
ミジンコになるのか。
宇宙は誰が作ったのか。
宇宙の前には、そこに何があったのか。
何もかもがはっきりとわからない中で、
何かの悟りを得ようとあがいている人が、過去も未来も沢山いて、
したり顔で、我が境地を述べたりして、そこに人々が巻き込まれて、争いが生まれ、戦争が起こる。
悟りを得ようという行為は、究極的に、何億もの人を殺す行為に繋がる。
否、過去数千年にわたり繋がってきた。
この世の森羅万象を、知覚しようとする行為そのものが、人間という動物には無理なのだ。
その無理な行為を、しようとしてきた人、しようとしている人は、そもそもが、間違っているのだ。
無知の知というのがあるが、
ジャングルのアリンコは、この地球が、この世界がどうなっているかなんて考えない。
ただ日々を生きるだけだ。
真実は絶対にある。たった一つの真実だ。
だが・・・・
人間がその真実に辿りつく事は永遠にない。
否、この瞬間が、今こうして生きている事が、
たった一つの真実なのだが、それを終着点にしようという人間は
いないのだ・・・。