
【ビジネスデザイン】09 ビジネスファンクションにおける分析技法 ビジネスイベント編
ビジネスファンクションにおける分析技法 ビジネスイベント編
企業が課題解決に取り組む際には、目標を達成するために自らの経営資源を変革します。ビジネスデザイン(BFD型)は、主に「ビジネスファンクション」「ビジネス情報」「情報システム」を課題解決 変革テコとして実現すべき姿を定義する型です。
実現すべき姿を定義するために、変革機会、課題および変革ポイントを分析します。
この記事では、ビジネスファンクション ビジネスイベント レベルにおける変革機会、課題および変革ポイントを分析する技法について解説します。
分析アプローチ 基本形

ビジネス構想策定およびビジネスデザインにおける分析アプローチ 基本形を記します。
ビジネス構想策定における変革機会分析アプローチ 基本形は、以下のとおりです。
情報収集 ー 分析・評価 ー 変革機会抽出 ー 課題抽出
ビジネス構想策定における課題分析アプローチ 基本形は、以下の3通りです。
情報収集 ー 分析・評価 ー 施策抽出
情報収集 ー 定義 ー 分析・評価 ー 施策抽出
情報収集 ー プロトタイプ作成 ー 分析・評価 ー 施策抽出
ビジネスデザインにおける変革ポイント分析アプローチ 基本形は、以下の3通りです。
情報収集 ー 分析・評価 ー 変革ポイント抽出
情報収集 ー 定義 ー 分析・評価 ー 変革ポイント抽出
情報収集 ー プロトタイプ作成 ー 分析・評価 ー 変革ポイント抽出
変革機会分析アプローチ 基本形

課題分析アプローチ 基本形

変革ポイント分析アプローチ 基本形

ビジネスイベントとは
ビジネス活動の始まりは2通り

ビジネスイベント 5つの要素

ビジネスイベントとは、「ビジネス活動の始まりを定めたもの」です。
ビジネス活動の始まりを、以下の2通りとして定義します。
外部組織からビジネス情報を受けることにより始まるもの
(外部によるビジネスイベント)
あらかじめ定めた時間により始まるもの
(時間によるビジネスイベント)
ビジネスイベントを、「外部組織」「ビジネス情報」「事由」「頻度」「媒体」の5つの要素の組み合わせで定義します。
ビジネスイベント増減予測
ビジネスイベント増減予測とは、「将来におけるビジネスイベント発生の増減を予測すること」です。
ビジネスイベント増減予測 手順

【例】増減率を定めるための前提基準

ビジネスイベント増減を予測する

予測に必要とする情報は、以下のとおりです。
ビジネスイベント バウンダリー・マップ
ビジネスイベント一覧
経営計画および事業計画
増減率を定めるための前提基準とは、「ビジネスイベント発生の増減を予測するために、ビジネスイベントの特性に応じて定める増減率のこと」です。経営計画、事業計画に基づいて定めます。
予測手順は、以下のとおりです。
分析に必要とする情報を収集し、ビジネスイベントを理解します。
次にビジネスイベント毎の年間発生件数に関する情報を収集します。
次に経営計画および事業計画に基づいて、ビジネスイベント毎に増減率を定めます。
次にビジネスイベント毎の増減率に基づいて、ビジネスイベント増減を予測します。
ビジネスイベント分析
ビジネスイベント分析とは、「ビジネスイベント レベルにおける変革機会を抽出するために、ビジネスイベント 5つの要素を分析すること」です。
ビジネスイベント分析 手順

分析対象範囲(ビジネスイベント バウンダリー・マップ)

ビジネスイベント一覧

ビジネスイベントにおける変革機会を、6つの視点で分析します。
ビジネスイベント発生の視点
外部によるビジネスイベントの発生を減じる
時間によるビジネスイベントの発生を減じる
外部組織における視点
外部組織を他の組織へ変える
外部組織の役割を変える
外部組織を集約する
組織間の連携を変える
ビジネス情報における視点
ビジネス情報/システムデータの構造を変える
ビジネス情報/システムデータの識別子/属性を変える
ビジネス情報/システムデータを一元化する
ビジネス情報/システムデータを同期化する
ビジネス情報/システムデータを束ねる/分ける
ビジネス情報/システムデータの鮮度を変える
ビジネス情報/システムデータの保存期間を変える
事由における視点
事由の組み合わせを完結させる
事由を集約する/分解する
事由を分岐条件/実行条件と関連付ける
事由を会計仕訳生成と関連付ける
頻度における視点
頻度を増やす/インターバルを短くする
頻度を減らす/インターバルを長くする
月/週/曜日を変える
時間帯を変える
媒体における視点
伝達媒体の種類を増やす/減らす
伝達媒体の容量を増やす/減らす
伝達媒体のアクセス速度を速める
保存媒体の種類を増やす/減らす
保存媒体の容量を増やす/減らす
保存媒体のアクセス速度を速める
分析対象範囲をビジネスイベント バウンダリー・マップで明示します。
分析に必要とする情報は、以下のとおりです。
ビジネスファンクション・マップ
組織体制図
ビジネスイベント バウンダリー・マップ
ビジネスイベント一覧
ビジネスイベント増減予測結果
分析手順は、以下のとおりです。
分析に必要とする情報を収集し、ビジネスイベントおよびビジネスイベント増減予測結果を理解します。
次に外部組織、ビジネス情報、事由、頻度、媒体における変革機会を抽出します。
次に視点を変えながら変革機会の抽出を繰り返します。
【次に参考にしていただきたい記事】
次の記事では、ビジネスデザインで用いるビジネス・アクティビティ レベルでの分析技法について解説しています。ご参考になさってください。
【ビジネスデザイン】10 ビジネスファンクションにおける分析技法 ビジネス・アクティビティ編
https://note.com/rtree_b_design/n/n0fb12ebffac0