【ビジネス構想策定】03 ビジネス構想策定 14ステップ(前編)
ビジネス構想策定 14ステップ
ビジネス構想策定を14ステップで実行します。
この記事では、1ステップから6ステップまでのアクティビティ ステップについて解説します。
ビジネス構想策定 プロジェクト組織体制とは
ビジネス構想策定 プロジェクト組織体制とは、「ビジネス構想策定プロジェクト実行における役割、責任および権限を定めた組織の形」のことです。
プロジェクトオーナーは、課題解決プロジェクト起案における責任者として経営会議への起案、予算執行、人財アサインメントなどの権限を有します。ビジネス構想策定におけるプロジェクト継続可否の判定およびビジネス構想案および課題解決プロジェクト 実行計画案への承認を行います。
プロジェクトリーダーは、ビジネス構想プロジェクトにおける推進責任者としてビジネス構想策定の推進をリードします。また、予算管理、リソース管理、品質管理、進捗管理などを行います。適時、プロジェクトオーナーへプロジェクト進捗状況を報告します。
チームリーダーは、担当するプロジェクトプロセスにおいて成果/成果物の生成をリードします。プロジェクトプロセス毎に分析チーム、評価チーム、定義チームなどを編成します。適時、プロジェクトリーダーへチーム進捗状況を報告します。
チームメンバーは、担当するプロジェクトプロセスにおいて情報収集、分析、評価、定義などを実施し、成果/成果物を生成します。適時、チームリーダーへ進捗状況を報告します。
ビジネス構想策定 アクティビティ ステップとは
ビジネス構想策定 アクティビティ ステップとは、「ビジネス構想策定 14ステップ毎に成果を創出する活動の基本形を定めたもの」です。
ビジネス構想策定プロジェクトをプランニングする際には、この基本形に基づいてプロジェクト・アクティビティ ステップを組み立てます。
1.課題解決 達成目標を定める
ビジネス構想策定の最初に課題解決 達成目標として主要成功要因および目標達成を測る評価指標・目標値を定めます。
インタビュー・チームを編成します。インタビュー・チームは、主要成功要因とする言葉(キーワード)を仮に設定し、プロジェクトオーナーおよびエグゼクティブの皆様へ達成目標に関するインタビューを実施した上で、合意できていることおよび合意できていないことを理解します。
プロジェクトオーナーおよびエグゼクティブの皆様とはビジネス構想策定の最後に課題解決 達成目標(主要成功要因、評価指標、目標値、達成期限)について合意します。このステップでは、あくまでも合意形成を始める位置付けです。
主要成功要因とする言葉(キーワード)の設定に際しては、「明瞭且つ簡潔な言葉を用いる」「組織内で通用する言葉を用いる」「達成目標の階層を意識して表現をレベリングする」ようにします。
2.課題解決 変革テコの当たりをつける
課題解決では変革すべき経営資源の最適な組み合わせを選択することが肝要になります。また、変革すべき経営資源とするのか否かは分析することにより見極めます。
全ての経営資源を分析することは非効率ですので事業遂行における外部環境および内部環境を理解した上で、変革機会の分析対象とする課題解決 変革テコ(候補)を抽出します。
外部環境・内部環境の理解に有用な分析は、以下のとおりです。
5フォース分析
バリューチェーン分析
ビジネスモデル・キャンバス分析
3.変革機会を分析するアプローチを定める
課題解決 変革テコ(候補)の当たりをつけた後に、「変革機会を分析し、課題を抽出するアプローチ」を定めます。
最初に課題解決 変革テコ(候補)から論点を抽出します。
次に課題解決 変革テコ(候補)毎に分析に用いる技法を選択し、変革機会分析アプローチを定めます。
変革機会分析アプローチ 基本形は、以下のとおりです。
情報収集 ー 分析・評価 ー 変革機会抽出 ー 課題抽出
変革機会分析に用いる主な技法は、以下のとおりです。
変革テコ:ビジネスファンクション
ビジネスイベント分析
ビジネスイベント増減予測
ビジネス・アクティビティ価値分析
ビジネススケジュール分析
変革テコ:ビジネス情報
ビジネス情報 派生関係分析
ビジネス情報 相違点分析
エンティティ・リレーションシップ正規化分析
変革テコ:顧客
顧客トレンド分析
顧客満足度分析
クロスチャネル分析
行動観察分析
変革テコ:人財
人財フロー分析
人財ポートフォリオ評価
従業員満足度分析
変革テコ:物流
スループット分析
在庫分析
物流ネットワーク分析
変革テコ:情報システム
情報システム間連携分析
情報システム有用性評価
システムリソース負荷増減予測
情報システムセキュリティ評価
システムサービス業務評価
変革テコ:財務
成長性分析
収益性分析
効率性分析
安全性分析
分析に必要な情報を収集する方法は、関係資料入手、ヒアリング・セッション実施、現地・現場見学実施、アンケート調査実施などです。
4.変革機会を分析し、課題を抽出する
変革機会分析アプローチに基づいて、課題解決 変革テコ(候補)毎に情報収集および分析を実施し、課題を抽出します。
課題解決 変革テコ(候補)毎に分析チームを編成します。分析チームは情報収集およびヒアリング・セッションを実施した後に分析および評価を実施します。適時、分析・セッションおよび評価・セッションを実施します。
5.課題を評価し、分析する課題を選択する
抽出した課題を分析し、施策を抽出します。抽出した課題を全て分析することは非効率ですので、抽出した課題を評価の上、分析対象とする課題を選択します。
分析対象を絞り込みすぎると抽出した施策では目標を達成できないリスクが高まり、分析対象を絞り込めないと課題分析に要する活動負荷が高まります。
抽出した課題を評価する項目は、「目標達成における重要度」「課題解決における難易度」「課題解決における緊急度」などです。
6.課題を分析するアプローチを定める
分析する課題を選択した後に、「課題を分析し、施策を抽出するアプローチ」を定めます。
最初に課題から論点を抽出します。課題解決 変革テコ 選択肢を定めることにより、論点を絞り込むことが可能になります。抽出した論点について、各々、いきなり論ずることは難しいので、論点を集約して分析テーマを設定します。また、分析テーマ依存関係を定めることで、最も効率的に課題を分析し、施策を抽出する順序を明らかにします。
次に分析テーマ毎に分析に用いる技法を選択し、課題分析アプローチを定めます。
課題分析アプローチ 基本形は、以下の3通りです。
情報収集 ー 分析・評価 ー 施策抽出
情報収集 ー 定義 ー 分析・評価 ー 施策抽出
情報収集 ー プロトタイプ作成 ー 分析・評価 ー 施策抽出
分析に必要な情報を収集する方法は、関係資料入手、ヒアリング・セッション実施、現地・現場見学実施、アンケート調査実施などです。
施策を抽出した後に課題解決プロジェクトを立案し、プロジェクト投資価値を評価しますので、各々の分析テーマにおいて、プロジェクト・キャッシュイン項目およびプロジェクト・キャッシュアウト項目を導くことを組み込みます。
分析する課題および課題分析アプローチを定めた後に、プロジェクトオーナーへ中間報告し承認を得ます。
【次に参考にしていただきたい記事】
次の記事では、ビジネス構想策定を実行する14ステップ(後編)について解説しています。ご参考になさってください。
【ビジネス構想策定】04 ビジネス構想策定 14ステップ(後編)
https://note.com/rtree_b_design/n/nd231e9e4f3d0
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