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【ビジネスデザイン】13 ビジネス情報における分析技法


ビジネス情報における分析技法

企業が課題解決に取り組む際には、目標を達成するために自らの経営資源を変革します。ビジネスデザイン(BFD型)は、主に「ビジネスファンクション」「ビジネス情報」「情報システム」を課題解決 変革テコとして実現すべき姿を定義する型です。

実現すべき姿を定義するために、変革機会、課題および変革ポイントを分析します。

この記事では、ビジネス情報における変革機会、課題および変革ポイントを分析する技法について解説します。


分析アプローチ 基本形

分析アプローチ 基本形

ビジネス構想策定およびビジネスデザインにおける分析アプローチ 基本形を記します。

ビジネス構想策定における変革機会分析アプローチ 基本形は、以下のとおりです。

情報収集 ー 分析・評価 ー 変革機会抽出 ー 課題抽出

ビジネス構想策定における課題分析アプローチ 基本形は、以下の3通りです。

情報収集 ー 分析・評価 ー 施策抽出
情報収集 ー 定義 ー 分析・評価 ー 施策抽出
情報収集 ー プロトタイプ作成 ー 分析・評価 ー 施策抽出

ビジネスデザインにおける変革ポイント分析アプローチ 基本形は、以下の3通りです。

情報収集 ー 分析・評価 ー 変革ポイント抽出
情報収集 ー 定義 ー 分析・評価 ー 変革ポイント抽出
情報収集 ー プロトタイプ作成 ー 分析・評価 ー 変革ポイント抽出

変革機会分析アプローチ 基本形

課題分析アプローチ 基本形

変革ポイント分析アプローチ 基本形


エンティティ 集約・分類

エンティティ 集約・分類とは、「抽出したエンティティを集約および分類することにより、エンティティの網羅性および粒度を整えること」です。

エンティティ 集約とは

エンティティ 分類とは

スーパータイプ / サブタイプ

集約および分類に用いる視点

エンティティ 集約とは、「エンティティを特定の基準に基づいて、ひとつにまとめること」です。

エンティティ 分類とは、「エンティティを特定の基準に基づいて、複数のエンティティに分けること」です。

集約するエンティティをスーパータイプ、分類されるエンティティをサブタイプと呼びます。

集約および分類に用いる視点は、「特性」「形態」「状態」「規則」です。

エンティティ 集約・分類 手順

分析に必要とする情報は、以下のとおりです。

 エンティティ一覧
 属性一覧

分析手順は、以下のとおりです。

分析に必要とする情報を収集し、エンティティおよび属性を理解します。

次に集約するエンティティを抽出します。

次にスーパータイプおよびエンティティ・リレーションシップを定めます。

次に分類するエンティティを抽出します。

次にサブタイプおよびエンティティ・リレーションシップを定めます。

集約および分類を繰り返すことにより、エンティティの網羅性および粒度を整えます。

以下に IDEF1X 表記法によるスーパータイプ / サブタイプの例を記します。

スーパータイプ / サブタイプ表記法

【例】スーパータイプ / サブタイプ
人財をライフサイクルにより区分した場合

【例】スーパータイプ / サブタイプ
人財を雇用形態により区分した場合


Many to Many リレーションシップ解消

Many to Many リレーションシップ解消とは、「Many to Many リレーションシップを解消し、組み合わせ毎の属性を持てるようにすること」です。

Many to Many リレーションシップを解消する方法

Many to Many リレーションシップを解消するには、One to Many / One to Manyの関係になるアソシエーション・エンティティを追加定義し、組み合わせ毎の属性を持てるようにします。

Many to Many リレーションシップ解消 手順

分析に必要とする情報は、以下のとおりです。

 エンティティ一覧
 属性一覧
 ER図

分析手順は、以下のとおりです。

分析に必要とする情報を収集し、エンティティ、属性およびエンティティ・リレーションシップを理解します。

次にMany to Many リレーションシップを抽出します。

次にMany to Many リレーションシップを解消するアソシエーション・エンティティを定めます。

次にエンティティ・リレーションシップを変更します。

以下にMany to Many リレーションシップ解消の例を記します。

【例】Many to Many リレーションシップ

販売先と販売品目の組み合わせ毎に販売価格が異なる場合、発生する組み合わせ毎に販売価格を持つ必要があります。Many to Many リレーションシップのままでは、発生する組み合わせ毎に販売価格を持つことは困難です。

アソシエーション・エンティティとして販売価格表を追加定義し、発生する組み合わせ毎に販売価格を持てるようにします。

【例】Many to Many リレーションシップ解消


エンティティ・リレーションシップ正規化分析

エンティティ・リレーションシップ正規化分析とは、「属性間の関数従属性を分析することにより、エンティティ・リレーションシップを整えること」です。

関数従属性とは、「2つの属性間で一方の属性の値が決まると他方の属性の値も一意に決まる関係のこと」です。

以下に関数従属性 表記法を記します。

関数従属性 表記法

ビジネス情報 論理モデルにおけるエンティティ・リレーションシップ正規化を分析する際には、3つの関数従属「完全関数従属」「部分関数従属」「推移関数従属」を用いて、「第1正規形」「第2正規形」「第3正規形」を分析します。

3つの関数従属

完全関数従属とは、「{A、B}→Cが成立するときで、A→C 、B→Cのいずれも成立しない状態のこと」です。

部分関数従属とは、「{A、B}→Cが成立するときで、A→C あるいは B→Cのいずれかが成立する状態のこと」です。

推移関数従属とは、「A→B および B→Cが成立するときで、A→Cが成立する状態のこと」です。

ビジネス情報 正規形

第1正規形とは、「属性間の繰り返しを解消した形にすること」です。

第2正規形とは、「属性間の部分関数従属を解消した形にすること」です。

第3正規形とは、「属性間の推移関数従属を解消した形にすること」です。

エンティティ・リレーションシップ正規化分析 手順

分析に必要とする情報は、以下のとおりです。

 エンティティ一覧
 属性一覧
 ER図

分析手順は、以下のとおりです。

分析に必要とする情報を収集し、エンティティ、属性およびエンティティ・リレーションシップを理解します。

次に属性における繰り返し発生を抽出します。

次に属性における繰り返し発生を解消し、第1正規形を定めます。

次に部分関数従属発生を抽出します。

次に部分関数従属発生を解消し、第2正規形を定めます。

次に推移関数従属発生を抽出します。

次に推移関数従属発生を解消し、第3正規形を定めます。

分析対象とするビジネス情報

エンティティおよび属性を理解する

属性における繰り返し発生を抽出する

第1正規形を定める

部分関数従属発生を抽出する

第2正規形を定める

推移関数従属発生を抽出する

第3正規形を定める


【次に参考にしていただきたい記事】

次の記事では、ビジネスデザインで用いるシビジネス情報 ビジネスアナリシスにおける可視化技法について解説しています。ご参考になさってください。

【ビジネスデザイン】14 ビジネス情報における可視化技法 ビジネスアナリシス編
公開予定です。



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