大手エージェントから大量の推薦がありますが1件も決まりません
こんにちは、RtoRの井川です。
今日は、人材紹介会社のコンサルタント採用について、採用戦略の変更が必要なんだろうなと思う事があったので書いてみたいと思います。
先日、ある人材紹介会社の採用責任者のAさんとお話しさせていただく機会がありました。その会社は、急成長を目指して人材コンサルタントの採用に注力されています。
Aさん「本当は人材コンサルタントを20人は採用したいんですが、まだ5人程度しか採用できていません」
私「その5人はどのようして採用されたんですか?」
Aさん「全員エージェント経由ですが、複数名ご紹介いただいているエージェントはなく、エージェントもバラバラです」
私「大手エージェントも軒並み使われているんですか?」
Aさん「大手エージェントも決定が出ていますが、最大手のエージェントは年間○○○人程紹介してきますが1人も決まっていません」
私「え!○○○人も推薦されて1人も決まらないんですか?」
Aさん「はい、数だけは多いんですが、箸にも棒にもかからない人材だったり、選考中の辞退が多く内定にも至りません」
私「それは、いくら大手とは言え、お付き合いを考えたほうが良いでしょうね。数百件も推薦を捌くだけでも相当な労力です」
「大手エージェントだから付き合う、は正義か?」
このような話は、この会社に限った話ではないと思います。
多くの人材紹介会社でも、母集団形成に苦戦しているため、大手エージェントとは取引をしています。
しかし、数百件もエントリーがあって1件も決まらないとか、仮に1件決まったとしても推薦からの決定率でみると1%とかそれ以下です。
その1人を採用するのにかけている労力を考えると、500人推薦を出して1人決まるエージェントよりも、50人推薦を出して2-3人決まるエージェントや1人中1人決めてくれるエージェントにもっと注力するべきです。
人事的には、大手エージェントと取引をすることで母集団形成ができますし、1次面接も際限なく入りますので、仕事をしている感じにはなると思います。
しかしその仕事は、「レベルの低い仕事の連鎖」でしかありません。
分業体制の中で、求人企業を詳しく知らないキャリアアドバイザーや、大量のクライアントを抱えたリクルーティングアドバイザーが、瞳を閉じてマッチングしているのです。
大手エージェントに割いている労力をリファーラル採用やダイレクトリクルーティングに向けて成功している会社もあります。しかも、この手の自社努力による経験の醸成は自社の財産になります。
「人材紹介業界は不人気業種なのか?」
あまり言いたくはありませんが、人材紹介業界はそれほど人気がなく、「離職率が高い、ハードワーク、ハイリスクハイリターン、エンドレス新規開拓など」現代人が嫌うキーワードがてんこ盛りの業界です。
したがって、そんな中でも高確率に決めてくれるエージェントに更に注力し、採用を成功させることや、エージェント頼みの採用からリファーラル採用やダイレクトリクルーティングの強化が採用成功において必要な要素だと思います。
また、最も大切なことは採用した人材が辞めないような組織作りであり、人材紹介を目指す人が入社したいと思う会社作りです。
人材紹介会社で採用がうまくいっていない会社は、採用戦略を見直してみてはいかがでしょうか?
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