人材紹介で独立すると何が大変か?
こんにちは、RtoRの井川です。
弊社は創業して現在3期目に入る会社で、ようやく会社を回していく流れのようなものが年間を通して見えてきたような段階です。
弊社のように人材紹介業界に特化をしたエージェントを生業としていると、転職相談のほかに独立相談のような話になることもよくあります。
それほど独立しやすい業種だと思いますし、現在も独立を視野に入れている方も多いのではないでしょうか?
そのような方々のために、私自身がエージェントとして独立して3年目で感じる、人材紹介会社を起業して何が大変だったのか?について書いてみました。
「金銭的な大変さ」
会社を設立してまず最初に感じたことは、お給料は全て自腹で払う大変さでした。私の場合、資本金500万円を会社の口座に入れて、それを元手に各種支払いや自分自身の給料の支払いも行っていました。
初年度の役員報酬は600万円に設定しました。手続きを簡略化するために半年に一度給料の支払いを行うようにしましたので、最初の支払いで300万円を自分に振り込みます。
そのため、資本金として口座に入れた500万円から300万円を支払い、各種WEBサイトの立ち上げや会社設立時の必要経費、シェアオフィスの家賃、通信費、交通費、スカウトサイト申込金などを入れると、どんどん口座のお金が目減りしていきます。
もちろん、会社に入れてあるお金が無くなっても、個人で貸し付けをしたり、銀行から借りたりすればすぐに倒産することはないにしても、自分のお金が日増しに減っていくのは見ていて悲しくなります。
私の場合、2021年10月から営業を開始し、12月に運よく初決定が出ましたが、入社日は翌年の3月1日で手数料の支払いが3月末でしたので、初めて会社の口座にまとまった金額が振り込まれた日の興奮と感謝の気持ちは今でも忘れません。
「クレームやミスマッチ、誹謗中傷の大変さ」
おかげさまでこれまでそれほど大きなクレームなどはありませんでしたが、ここまで来るのにいろいろな方からご指摘やクレームを受けることもありました。
また、このnoteの投稿も創業以来続けていますが、様々なSNSを利用して発信しているため、特定の個人の方から会社ホームページに誹謗中傷を度々受けることもありました。
会社で務めていれば、そのようなクレームや嫌がらせなどは組織として対応しますし、対応に迷ったときは上司や同僚に相談しながら進めることもできます。
何より、自分は良かれと思ってやっていても、お客さんからは「エージェントとしてなっていない!」とお𠮟りを受けることもあります。そのような場合に、組織であれば相談したり、話を聞いてもらったり、励ましてくれる上司や同僚がいるのですが、一人でやっていると気軽に話せる同僚も、相談できる上司もいません。
どれほど長くこの仕事を経験しても、お客さんなどからの厳しいご指摘などは、大変反省すると同時に、モチベーションが一気に下がってしまったりもします。
結婚は幸せが2倍、悲しみを半減させてくれると言いますが、一人エージェントは「儲けは2倍、悲しみも2倍」だと思います。
「細かい仕事も全て自分で行います」
私はもともとある意味では非常に細かい人間のため、それほど大変さを感じてはいませんが、人によってはとても煩雑に感じるであろうことが、一人で経営しているととても煩雑な雑務もこなさなければなりません。
特に、パソコン環境に関することや、経理関連業務、スカウトサイトに関連する業務など、一度回り始めればそれほど頻繁に変更する必要はないものの、ときどきイレギュラーな対応が求められると異常に時間がかかってしまったりします。
あるとき、長細い封筒にプリンターで宛先を印刷しようと何度設定してもうまく印刷できず発狂してしまったこともありました。
色々なものの資料の整理整頓、お金周りの管理、各種業者さんとのやり取りなど細かい仕事もある程度こなせる方でないと、一人経営は向いていないのかもしれませんし、そういう方は、売上を作ることに専念して、だれかアシスタントのような方を早めに雇った方がいいかもしれませんね。
「いくら売れれば独立できるのか?」
一人で経営している場合、自分の給料と必要経費さえ払えれば成立しますので、年間の売上(粗利)で2000万円~3000万円もあれば十分という方もいます。
2000万円くらいだと主要なクライアントに何かあればすぐに売上ダウンに直結しますので、個人的には3000万円くらいはあったほうが良いのではないかと思います。
3000万円の粗利を作ろうと思うと、組織に属して5000万円~6000万円くらいは売上が作れる方でないと、独立して売上を上げ続けるのは難しいかもしれません。
将来独立を目指すのであれば、両面のコンサルタントとして5000万円以上の売上を目指してみても良いのではないでしょうか?
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