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志麻さんよりも道場さん
マーケティングとクリエイティブをリサーチから考えたい管理職です。
道場六三郎さんのYouTubeチャンネルが開設されていた。
道場さんを知ったのは「料理の鉄人」での<和の鉄人>としての活躍からだ。鹿賀丈史が「甦るがよい、アイアンシェフ」と叫んで、凛々しい姿がブラウン管を賑わせていた。
あれから20年。道場さんは御年90歳である。
その道場さんがYouTuberをやっている。ぜひ多くの人に見てもらいたい。
「鉄人の台所」というチャンネルで投稿されている動画は30本を超え、動画の中で「現役よりもYouTubeでの活動の方が意義がある」と語るほど意欲的だ。
最近、テレビを賑わす話題の料理人といえば『沸騰ワード10』に登場す志麻さんだ。3時間で15品以上の魅力的な料理を作り上げる伝説の家政婦として紹介される。
志麻さんはフランス料理のシェフ経験もあり、作り出される料理は華やかで意外で、それでいてマネしたくなる。個人的には、レモンの利用頻度が高いと思っている。
我が家の奥さんもすっかり志麻さんファンで、レシピ本を買ったりして真似した料理が食卓に並ぶことも増えた。子供たちも、テレビでやっていたよねと「うまい、うまい」と食べている。
簡単で、おいしいというのが家庭料理の醍醐味である。その点、道場さんのレシピも負けていない。いや、私にとって伝説の料理人は、道場さんなのだ。まず、道場さんのYouTubeで紹介されているメニューはシンプルなものばかりだ。
ひと口おにぎり
白菜サラダ
鶏のから揚げ
手羽焼き
茄子のオランダ煮
ただ、動画で紹介されるひと工夫に唸らされる。
たくわんを酢水で洗う
大根おろしにマヨネーズを混ぜてソースにする
手羽を餃子のように蒸し焼きにする
ゴボウは酒と酢で下茹でする
料理本やレシピサイトには書かれていないようなポイントが、動画の中で惜しげもなく、そして、さらりと紹介されている。
手羽焼きや白菜サラダが食卓に並ぶと、華やかさはないが、家庭の食卓の締りを感じられると思う。
志麻さんの料理でも、道場さんの料理でも、食卓に並ぶと幸せがあふれてくるだろう。幸せな食卓は人生に必要だ。
それでも、私は道場さんの方が好きだ。何よりもあのお品書きにあこがれる。
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