ファンタスティックプラネット
ファンタスティックプラネットというクレイジーなDVDを見ました。
パッケージから漂う気が狂った感がすごい。
カルト的な人気を誇るイラストレーターが作画とかを担当されている、とのこと。
ストーリー自体は分かりやすいSFチックなもの。
1.人間と、青色の巨人が対立していた。
2.青色の巨人、人間をおもちゃとして扱ってたが、知恵のついた人間が逆襲してきた。
3.やばい!和解しなきゃ。お互いに住む場所を分けて平和に暮らそう。
という75分間。短めで見やすい!
これだけだと、王道で人気のありそうな話だと錯覚してしまうが
いちばんの驚きは、4割~5割が、上記の本筋とは全く関係がないことだ。
奇妙な生き物の描写であったり、引き延ばす必要のないシーンに膨大な時間が割かれる。
よくわからない生き物が、小さな鳥を地面に投げつけて笑う描写や、地球に存在しなさそうな、サザエさんの波平の髪の毛のような植物がただソヨソヨしている描写など。「これは何のためにあるのだろうか」と問わずにはいられない。
ただただ、奇妙な描写が淡々と続く。博物館の展示を見る気持ちで、割り切って臨んだ方がいい。
はじめは、この生き物には何か意味があるんじゃないか?と思って見ていたが、結局、全く伏線を回収しなかった。見ながらツッコミを入れずにはいられない状態だ。
一人でツッコミを入れても誰とも分かち合えないので、できれば、友達と一緒に見た方がよさそうだ。
極めつけは、なんと最後の「和解」が1分で終わることだ。
急に打ち切りが決まった漫画よりも雑だ。え、ここ時間使うところやろ…意味不明な描写、絶対カットしてここに使うべきやろ…とツッコんでしまう。
人々にツッコませるために作られた映像なのだろうか…。
あまりにも不明点や釈然としない点が多かったので、出前を頼みつつ、もう一度見てみた。
すると、見ている方が適応するのか「ここは情景描写で受け流すところ」「ここは本筋」「ここは話が急展開」「1分で終わる和解」など、頭で整理しながら受け入れることができた。
もう一度みたら、もっと受け入れられるのかもしれない。
三度目の正直…!
不思議な感性の理解者になれるかもしれない。でもその元気はなかった…。
興味のある方はぜひ見ていただきたいDVDなのでした。
(カンヌ特別審査員賞もとっているよ)
おしまい
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