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GTP Global Gathering 2024 @イスタンブール 参加記録(Day 6)

地理的に近い国どうしの交流は、分かり合える部分と緊張感が走る部分がミックスします。正直な思いを伝えあう関係ができればベスト。

船上で踊ったのが一番楽しかった前回記事はこちら。


この日も「断食」で(Day 3参照)昼食を取らずに午前・午後のセッションが行われた。事前の予定では課題図書のテーマ、宣教団体の資金調達の話をすることになっていたが、当日朝に配布されたスケジュールは大幅に変更されていた。各国のニーズを聴くために軌道修正していると感じた。数日前のテーブル発表で、佐藤さんが日本語では「耳を傾ける」という表現があり、実際に身体を傾けて聴く「Lean」だと言ったのが、GTP代表のGaryに刺さっていたようで、何度もLeanと言っていた。

集会始まりのチェックイン・ワード(Day 3参照)に、昨日のボスフォラス海峡ドラマの主要人物であるトレバーが選んだ言葉は、Empathy(共感)だった。そう、私たちが欲しいのは共感。日本チームのテーブルからトレバーに、サムズ・アップ(いいね!)を送った。(彼もウィンクを返してきた。)

1つ目のテーマは、GTPが提供している研修コース。日本チームからは、教材を単純に翻訳して日本で紹介しても、日本の宣教現場のニーズに合っていなければうまくいかないだろうと伝えた。(注:そう言った手前、帰国後に私はその研修コースの1つを受講しています。)

2つ目のテーマは、Peer Accountability Group (PAG)の取り組み。PAGには、Planting、Sprouting、Growing、Spreading(植える・芽を出す・成長する・他に広める)の4段階があるとして、それぞれの国の成長段階に分かれて話した。この時には日本チームだけのテーブルを設けて、GTPスタッフがしっかり話を聴く時間を取ってくれた。日本チームからは、日本のキリスト教界はPlanting以前のグラウンド・ゼロであり、固い地面に種を蒔いても意味がないので、まずは土壌を柔らかくするところからだと伝えた。

この後は地域ごとの戦略を話し合う。(これもボスフォラス海峡のドラマに並ぶ日本チームの爪痕として記憶されることになります。)東アジアのグループでは、欧米で教育を受けNGOや社会起業のバックグラウンドを持つ香港・台湾・韓国の参加者を中心に、GTPが掲げているキリスト教的価値観に基づくガバナンスは、企業の社会的責任(ESG)に関心が高まっている現代社会でインパクトがあるテーマだ、という話の流れになった。

ここで佐藤さんが、日本の牧師たちの現状を考えると、日本はまだそのような話をできる段階ではないので、この話を続けるなら私たちはこのグループにいなくても良いと思うと発言した。(その場の空気が一気に変わりました…。)香港出身の公認会計士であるGTP理事が具体的な状況を知って祈りたいと促し、山崎さんが友人牧師の深刻な経済問題を話した。そこから東アジアの参加者たちは、日本の窮状について簡単な解決を提供することはできないが、祈りのパートナーとして伴走することはできる、私たちはActivity Oriented(活動中心)からFellowship Oriented(交わり中心)になるべきだと話した。

全体プログラムの最後に派遣礼拝が行われた。理事、スタッフ、地域ファシリテーター、国別コーディネーターそれぞれのために選ばれた聖書の言葉を読んで祈る。日本チームのためにも祈りがささげられた。

先に帰国する理事たちの送別のため、ディナーはホテル隣の人気レストランでグリル盛り合わせの豪華なトルコ料理。個室に分かれ、私たちはエジプト・アフリカ・インドの参加者と一緒に食事をした。ここまで東アジアの参加者とのハードな話し合いが続いていた日本チームは、異文化交流でかえってリラックスできた。

目がくらむようなブルー・モスクの天井モザイク

夕方にFさんと私が美術館を目指して旧市街を歩いていくと、ちょうどブルーモスク(スルタン・アフメット・ジャーミィ)が観光客向けに開いている時間だったので、すかさず内部を見学した。朝から晩までプログラムが埋まっていた大会期間中、これが初めてのまとまった自由時間だった。2人とも美術鑑賞が趣味で、この時を待ちわびていたのだ。

今日はここまで。次回はプログラム最終日。前向きな関係を作ってトルコを後にすることができるでしょうか。お楽しみに。


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