星組RRR新人公演パワハラリークに滲み出る匿名の難しさ

宝塚歌劇団星組『RRR×TAKA"R"AZUKA ～√Bheem～』新人公演で今度は長の期、つまり「103期が加害者」のパワハラが掲載された。

「取材に声を震わせるのは、現役星組生のタカラジェンヌ」なのでインタビュー形式で告発したと思われる。

リーク者は自分だとバレないように、極力注意していた。名指しで糾弾したのは星組プロデューサーだけだ。

プロデューサーに「チクった」ことで103期から散々責められたのに、日本中にチクったなんて絶対知られたくないのだろう。

しかしあれよあれよ情報を引き出され、数人に絞れる程度にまでなってしまった。

・105期主演者への新公出演上級生の行為をパワハラとしたので告発者も105期以下

・前より悪くなったと断言するぐらいには上級生

・新人公演を無くせ、出番が少なくあってほしい等、主演やヒロインの期待は無い発言

「同期の詩ちづるがトップになりそうで見切りを付けた105期生」にみえる。

106期以下の可能性も無くはないが、夢より現実を取るには若干早い。105期は男役も既に稀惺かずとと大希颯の２名が新人公演主演をしている。これ以上は無いだろう、105期のリークと判断されそうだ。

客観的に記事を読んだだけでもこれなのだ。
星組生やプロデューサー本人が読めば、異様に多い星組105期でもあっという間に絞れてしまうだろう。

リーク者が出した文そのものならミスリードを誘う情報も入れている可能性はある。しかし週刊文春は、記事の信憑性を落としてまでリーク者を守ったりはしなそうだ。

あれだけ被害者代表として祭り上げてきた103期を、あっさりパワハラ加害者にしてしまう。遺族ととうとう切れたのか、文春の本性が見えた。

文春砲が連発していた時は具体的な言動が主で、リーク者の心情や人物像は見えなかった。誰のリークか絞れそうな内容はヘアアイロンの記事以来である。

なんとなく疑心暗鬼ではなく、組の中で特定の人物が疑いの目で見られる。本当に105期のリークかより、非難の的になることが重大だ。

記事は103期の瑠璃花夏がヒロインを務め、一躍トップ娘役候補に躍り出た『夜明けの光芒』の前楽にWeb掲載、千秋楽に雑誌を発売した。

劇団側のコメント対応も掲載されているので、ラストスパートをかけていく時期に通達があったと思われる。瑠璃花夏をパワハラ加害者とした私刑ではなく、組内を混乱させ公演を妨害する目的で出された記事だ。

現２番手かつ将来的に星組トップスターと思われている、暁千星の今後を占う公演に影を落とした。

おそらく星組プロデューサーが荒れるだけなら、知らぬ存ぜぬで通せると告発したのだろう。しかし週刊文春はそんなに甘くない。リーク者への配慮は一切無く、組全体が最も荒むタイミングで記事を出した。

冷たい視線を浴び、最悪の雰囲気だろう星組内。リーク者本人が疑われた場合はもちろん、無実の、それも同期など近い仲間に疑いがかかれば隠し通せないはずだ。

宝塚は同期～予科本科や生え抜きといった業務を超えた関係性、それらを生かした内輪ネタなど「リアル」の上にあるフィクションだ。

舞台と現実の連動で成り立っている以上、ただのスクープ記事ではない。

公演そのものを傷付ける、攻撃に使われたのだ。

せめてこれが週刊誌への不信感を強め、関わらないべきだと痛感するきっかけになって欲しい。