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雨の夜、待ち合わせ
10月も終わりに近づいた頃、雨の夜に私はカワトクの入口に立っていた。
カワトクとは、岩手県盛岡市にある老舗デパートのこと。1階は化粧品売り場になっていて、なんとも言えない芳醇(?)は香りが漂ってる。私はその香りを「大人の女性の香り」だと思っている。上の階には婦人服、紳士服、寝具、ギフト、キッチン用品、書店などなどの売り場があり、地下には食料品、最上階はレストランエリアになっている。
盛岡市民、いや、岩手県民にとってのTHE 百貨店、THE デパートというべき建物がカワトクである。
そのデパートの入口で、私は旦那くんのお迎えを待っていた。
カワトクのすぐ近くのサロンでまつげパーマを終えた帰り、ちょうど仕事も休みだったし雨も降ってるからとわざわざ迎えに来てくれるという。
時刻は19:00を過ぎていた。
右側に写る大きな建物がカワトク、鎮座してる。
昔ながらのデパートだからか、閉店時間は19:00。
きっと昔は24時間営業なんて有り得なかったんだろうし、夜になったらお店を閉めて帰るっていうのが従業員の当たり前だったんだろうな、入り口に立ててあった営業時間のお知らせを見ながらぼんやりそんなことを考えてた。
閉店時間も過ぎたことだしきっと誰もいないだろうとカワトクに来てみたら、ちらほら待ち合わせらしき人が。しかもみんな若者。まぁこんな夜の時間に待ち合わせするのは飲みに行くような若者くらいかと思いつつ、ちょっと違和感に似た驚きを覚えた私。
カワトクってやっぱり扱ってるものが高級なものが多いし、若者が気軽に入るっていうイメージが(少なくとも私には)あまりなかったから、待ち合わせだとしても若者がカワトクに集まっているのはなんだか不思議な感じがしたんです。
やっぱり盛岡市民、岩手県民には浸透してるんだな、すごいぜカワトク、流石だカワトク。
あんたは何目線でカワトクを見てるんだと心のなかでツッコミを入れつつお迎えを待ってた話。